小説
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新しい
できたばかり・始まったばかりであること。
lísa ilanár sílaran ívelan sóndelei.
読み:リーサ イラナール シーララン イーヴェラン ソンデレイ。
| lís-a | ilanár | sílar-an | ível-an | sóndel-ei. |
| 書く-<(軽いものが)> | 星読み<主格> | 暦の月-<対格> | 新しい-<軽性・対格> | 書物-<与格> |
「星読みは新しい月を書物に書き記す。」
暦を司る星の司の記録の言い方。十の灯の昇る日がずれると、星読みが月を一つ足し、それを書き留める。形容詞 ível は sílaran に合わせて、軽性・単数・対格の -an で一致する。
ésa plána kloimáres ível.
読み:エーサ プラーナ クロイマーレス イーヴェル。
| és-a | plána | kloimár-es | ível. |
| いる-<(軽いものが)> | 紙の帳面<主格> | 弟子-<属格> | 新しい |
「弟子の紙の帳面は新しい。」
取引の帳簿にかぎらず、手習いや詩の書き写しに使う紙の帳面にも plána を使う。「AはBだ」の文も、繋辞 és- を先頭に置く。紙は伐った木から作られても軽性のままなので、繋辞は -a、形容詞 ível も軽性・主格の形になる。
lúin ésa líndra ível, sáila nourá némes.
読み:ルーイン エーサ リンドラ イーヴェル、サイラ ノウラー ネーメス。
| lúin | és-a | líndra | ível, | sáil-a | nourá | ném-es. |
| とき | いる-<(軽いものが)> | 金の落葉樹<主格> | 新しい | 喜ぶ-<(軽いものが)> | 心<主格> | <私>-<属格> |
「新しい年を迎えて、わが心は喜びにあふれます。」
手紙の冒頭に添える季節の句の型。「金の落葉樹が新しくなるとき」で「新年を迎えるとき」の意味になる。年の始まりと、金の落葉樹が色づく乾風期の初めが重なることから生まれた詩語。
dulísim sáindaran ívelan aulisárei.
読み:ドゥリーシン サインダラン イーヴェラン アウリサーレイ。
| du-lís-im | sáindar-an | ível-an | au-lis-ár-ei. |
| <〜させていただく>-書く-<私が> | 証文-<対格> | 新しい-<軽性・対格> | <お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<与格> |
「書記の方に、新しい証文を書いて差し上げます。」
謙譲の du- と、高めた与格の aulisárei を一つの文に並べている。証文を書き直して新しくするときの、改まった言い方。
kráila lisár sáindaran ívelan.
読み:クライラ リサール サインダラン イーヴェラン。
| kráil-a | lis-ár | sáindar-an | ível-an. |
| 手に持つ-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 証文-<対格> | 新しい-<軽性・対格> |
「書記は新しい証文を手に取る。」
できたばかりのものについて言う用法。形容詞は、軽性の sáindar の対格に一致して -an をとる。
éso kailó ível náum.
読み:エーソ カイロー イーヴェル ナウン。
| és-o | kailó | ível | náum. |
| いる-<(重いものが)> | 乾酪<主格> | 新しい | 柔らかい |
「できたての乾酪は柔らかい。」
食べ物の手ざわりを言う日常の文。kailó「乾酪」は重性なので、修飾語の ível も述語の náum も重性・主格の形(語尾なし)になる。名詞句は「名詞–形容詞」の順で、述語はその後ろに来る。
bróla houmár snélo ível bóralos.
読み:ブローラ ホウマール スネーロ イーヴェル ボーラロス。
| bról-a | houm-ár | snélo | ível | bóral-os. |
| 作る-<(軽いものが)> | 炉-<〜する人> | 屋根<対格> | 新しい | 家-<属格> |
「家の主が家の屋根を新しく葺く。」
snélo は重性の o語幹名詞(nébro と同じ型)で、主格と対格が同じ形。名詞句は「名詞–形容詞–属格」の順で、形容詞 ível は重性・対格なので語尾がつかない。高原の屋根は傾きが急で、板か黒い薄石で葺く。
lísa lisár téir férmalais ívelais.
読み:リーサ リサール テール フェルマライス イーヴェライス。
| lís-a | lis-ár | téir | férmal-ais | ível-ais. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 三 | 法の条-<〜たちを> | 新しい-<〜たちを> |
「書記は新しい条を三つ書いた。」
年代記や役所の記録に見られる、直説法の簡潔な文。時制を表す語形がないので、「書く」とも「書いた」とも訳せる。三以上の数詞の後ろでは、名詞が複数になる。形容詞 ível は名詞の後ろに置き、軽性・複数・対格で一致する。
tóra tráimel ível, dulíþan kelárai gandér.
読み:トーラ トライメル イーヴェル、ドゥリーサン ケラーライ ガンデール。
| tór-a | tráimel | ível, | dul-íþ-an | kel-ár-ai | gandér. |
| 来る-<(軽いものが)> | 年<主格> | 新しい | 下る-<〜させる>-<彼らが> | 伐る-<〜する人>-<〜たちが> | 硬木<対格> |
「新しい年が来て、樵たちは硬木を下ろす。」
暦と仕事の流れを説明する文。年は乾風期の初めに始まり、硬木の最初の下ろしもこの時期に行われる。tráimel は軽性の子音語幹で、形容詞 ível はその後ろに置いて一致させる。主節は二つ並んでいるので、あいだに読点を打つ。
éso krailó ível kumbóros só.
読み:エーソ クライロー イーヴェル クンボーロス ソー。
| és-o | krailó | ível | kumbór-os | só. |
| いる-<(重いものが)> | 持ち部<主格> | 新しい | 青銅-<属格> | この<重性> |
「ここに、この新しい青銅の持ち部がある。」
日常の道具の場面。存在の文 éso は、重性の主語 krailó に一致する。krailó は重性o語幹の単数主格で、対格も同じ形。形容詞 ível(新しい)と材料を示す属格 kumbór-os を伴い、重性の指示詞 só が名詞句を閉じる。意味2では、単なる取っ手ではなく、正式な持ち部を示す語として用いられる。
成り上がりの
家柄・流れについて、新しく浅いこと。軽んじる含みがある。
ésa houmár té ível.
読み:エーサ ホウマール テー イーヴェル。
| és-a | houm-ár | té | ível. |
| いる-<(軽いものが)> | 炉-<〜する人> | あの<軽性> | 成り上がりの |
「あの家の主は成り上がりだ。」
陰口で使う言い方。家柄や流れについて ível と言うと、「新しくて浅い」と軽んじる含みが出る。本人の前では言わない。
na ráinimor fóndar éles, ésa él ível.
読み:ナ ライニモル フォンダル エーレス、エーサ エール イーヴェル。
| na | ráin-imor | fóndar | él-es, | és-a | él | ível. |
| <〜ない> | 知る-<我々が> | 源<対格> | <3人称単数・軽性>-<属格> | いる-<(軽いものが)> | <3人称単数・軽性> | 成り上がりの |
「あの者の源を我々は知らない。あの者は成り上がりだ。」
婚姻の取り決めで、系譜読みが相手の家を値踏みするときの言い方。重性の fóndar は、対格でも形が変わらない。所有者を表す属格 éles は名詞の後ろに置く。後半は「és-–主語–述語」の順。
「新しい」を表す語。作ったばかりの物、新しい年、新しく就いた役目などに使う。伐ったばかりの生木や、今年降った雪にも使う。高原では古さが誉れになることが多いので、家柄や系譜について ível と言うと「成り上がりの」という含みが出る。
形容詞。名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する。
古高原語 *ível から
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