þráin

品詞
名詞
意味
峰
発音
[ˈθrain]
読み
スライン
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 峰

    岩の峰、山の頂。

    auríþan ólmarai kréinul an þráin.

    読み:アウリーサン オルマライ クレーヌル アン スライン。

    aur-íþ-anólmar-aikréin-ulanþráin.
    昇る-<〜させる>-<彼らが>年長者-<〜たちが>遺骨-<〜たちを>上手峰<対格>

    「年長者たちが遺骨を上手の峰へ運び上げる。」

    葬送の描写。火葬のあとの骨は、北の高みや丘の上の納骨所に収める。使役の auríþ-「上げる」と an+対格「上手へ」を組み合わせて、骨を高い所へ送る動きを言う。

    lúin áura endríña an þráin, léuna aursárail.

    読み:ルーイン アウラ エンドリーニャ アン スライン、レウナ アウルサーライル。

    lúináur-aendríñaanþráin,léun-aaursár-ail.
    とき昇る-<(軽いものが)>未成年の者<主格>上手峰<対格>申す-<(軽いものが)>祖先-<〜らに>

    「未成年の者は峰に登ると、祖先に言葉を申し上げる。」

    成人の儀の次第を述べる書き言葉の文。主節では主語を言っていないが、動詞の語尾から、lúin の節と同じ者が主語だとわかる。祖先に向けた言葉なので、謙譲の補充形 léun- を使う。この儀を終えると成名が与えられ、endríña ではなくなる。

    dúla anléuma es þráinos, ésa élvar þáil.

    読み:ドゥーラ アンレウマ エス スライノス、エーサ エルヴァル サイル。

    dúl-aanléumaesþráin-os,és-aélvarþáil.
    下る-<(軽いものが)>上の風<主格>から峰-<属格>いる-<(軽いものが)>天<主格>澄んだ

    「上の風が峰から下りてきて、空が澄みわたっている。」

    乾風期の初めのころの空模様を言う文。接続詞を使わずに主節を二つ並べ、あいだを区切りの印(読点)で区切っている。anléuma は北の高みから下りてくる風なので、動詞は「昇る」ではなく dúl-「下る」を使う。þráin「峰」は石の峰なので重性で、属格は -os になる。anléuma は清く良い風とされ、この風が吹くと星読みの季節が来る。

    ráumimor an þráin dórel.

    読み:ラウミモル アン スライン ドーレル。

    ráum-imoranþráindórel.
    歩く-<我々が>上手峰<対格>明日

    「明日、我々は峰へ登る。」

    高原語の移動の表現では、上るか下るかをかならず言い分ける。峰へ行くときは an+対格「上手へ」を使う。þráin は重性の子音語幹なので、対格は主格と同じ形になる。時制がないので、未来のことは dórel「明日」で示す。

    éso þráin tó áuren.

    読み:エーソ スライン トー アウレン。

    és-oþráintóáur-en.
    いる-<(重いものが)>峰<主格>あの<重性>昇る-<〜した・〜された>

    「あの峰は高い。」

    一年じゅう雪の消えない峰を見上げて言う日常の文。「AはBだ」の文も繋辞 és- を先頭に置く。þráin は重性なので、繋辞は -o、指示詞は重性の tó になる。述語の分詞 áuren は重性・単数・主格なので一致の語尾がつかない。

    sénimor þráinul álul.

    読み:セーニモル スライヌル アールル。

    sén-imorþráin-ulál-ul.
    見る-<我々が>峰-<〜たちを>白い-<重性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「我々には白い峰々が見える。」

    雪をかぶった北の高みの峰を言う文。峰 þráin は重性なので、複数の主格と対格は -ul になる。形容詞も重性・複数・対格の -ul で一致する。

    éso lóur só þáil, an þráinos tóro.

    読み:エーソ ロール ソー サイル、アン スライノス トーロ。

    és-olóursóþáil,anþráin-ostór-o.
    いる-<(重いものが)>瀬<主格>この<重性>澄んだ上手峰-<属格>来る-<(重いものが)>

    「この瀬は澄んでいる。峰の方から流れてくる水だ。」

    水の澄み方を言う用法。瀬 lóur は重性なので、繋辞は éiso、形容詞は重性の主格(語尾なし)。重性の指示詞 só が主語の名詞句の終わりを示す。後半は an+属格で「上手から」を表し、主語は前半と同じ瀬。北の高みから来る水ほど清いとされる。

  2. 北の高み

    複数形 þráinul で、北の山地全体を指す地名的な言い方。

    éso kreinándo aursárar þráinuls.

    読み:エーソ クレイナンド アウルサーラル スライヌルス。

    és-okreinándoaursár-arþráin-uls.
    いる-<(重いものが)>納骨所<主格>祖先-<〜らの>峰-<〜らに>

    「祖先たちの納骨所は北の高みにある。」

    複数形 þráinul(ここでは与格 þráinuls)は、峰々の連なる北の山地全体を地名のように指す。納骨所 kreinándo は重性の o 語幹なので、動詞は -o で一致する。骨を谷底や崖下に埋めず、天に近い高みに納めるという葬送の慣習を述べた文。

    fléira aldár áuren an þráinul.

    読み:フレーラ アルダール アウレン アン スライヌル。

    fléir-aaldáráur-enanþráin-ul.
    お出ましになる-<(軽いものが)>座<主格>昇る-<〜した・〜された>上手峰-<〜たちを>

    「高き座が北の高みへお出ましになる。」

    王家の聖地や納骨所のある北の高みへの行幸を言う文。峰の複数 þráinul が「北の高み(峰々の連なり)」を表す。an+対格で「上手へ」。重性の複数は主格も対格も -ul。fléir- は「行く」の尊敬の補充形。

解説

岩の峰、山の頂。とくに北の高みの、一年じゅう雪の消えない峰々を言う。天にいちばん近い場所として、王家と古い氏族の聖地や納骨所が置かれる。岩でできたものなので重性に属する。複数形 þráinul は、地方の名としての「北の高み」を指す。

文法

重性・子音語幹(③型)。属 þráinos、与 þráinoi、複 þráinul。

語源

古高原語 *þráina から。主格の *-a は古い脱落で消えた。

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する