bún

品詞
形容詞
意味
深い
発音
[ˈbun]
読み
ブン
分野
性質・状態

意味

  1. 深い

    穴・井戸・水場などの底まで、上下の距離が大きく続いているさま。

    éso ilmándo bún.

    読み:エーソ イルマンド ブーン。

    és-oilmándobún.
    いる-<(重いものが)>井戸<主格>深い

    「井戸は深い。」

    日常で井戸の深さを述べる言い切り。主語 ilmándo は場所名詞接尾辞 -ándo をもつ重性o語幹で、存在・繋辞の és- はこれに一致して重性単数の -o をとる。述語形容詞 bún は重性単数主格では無標。

    ké éso ílmo bún?

    読み:ケー エーソ イルモ ブーン?

    kéés-oílmobún?
    <〜か>いる-<(重いものが)>水<主格>深い

    「水は深いか。」

    水場の深さを確かめる日常的な問い。はい/いいえの問いは文頭の小辞 ké で作る。地面を流れる水 ílmo は重性o語幹で、存在・繋辞は -o に一致する。形容詞 bún は無標の重性単数主格形。

    éso snúlvo bún orénoi.

    読み:エーソ スヌルヴォ ブーン オレーノイ。

    és-osnúlvobúnorén-oi.
    いる-<(重いものが)>窪み<主格>深い縁-<与格>

    「縁には深い窪みがある。」

    地形や書物の記述のような存在文。名詞句内では名詞に形容詞が後続する。縁 orén は重性子音語幹で、与格は orén-oi。存在動詞 éso は主語 snúlvo に一致する。

  2. 深い

    夜・森・霧などの暗がりに、奥行きがあるさま。

    ésa nóra bún.

    読み:エーサ ノーラ ブーン。

    és-anórabún.
    いる-<(軽いものが)>夜<主格>深い

    「夜が深い。」

    夜が更け、暗がりが奥まで続いていることを述べる日常表現。nóra は軽性a語幹とみなし、存在・繋辞 ésa が軽性単数で一致する。bún は単に夜が遅いことではなく、入口から奥行きまで続いているさを表す。

    éso nébro bún.

    読み:エーソ ネーブロ ブーン。

    és-onébrobún.
    いる-<(重いものが)>霧<主格>深い

    「霧が深い。」

    暦文・儀礼文のような簡潔な事実記述。nébro は重性o語幹で、存在・繋辞は -o に一致する。霧の奥行きは、天を経ず下から湧くものとして警戒されるため、人ではなく状況だけを述べる言い切りが使われる。

  3. 深い

    声が奥へ沈むような響きを持つさま。

    ésa tíula bún.

    読み:エーサ ティーウラ ブーン。

    és-atíulabún.
    いる-<(軽いものが)>音<主格>深い

    「声が深い。」

    声が低く奥へ沈むような響きをもつことを表す日常表現。tíula は「音・声」を表し、音は上へ昇る軽いものとして軽性a語幹に属する。存在・繋辞 ésa が軽性単数に一致し、bún は無標形をとる。

解説

穴・井戸・湖の底・谷・夜・声などに広く使う「深い」の基本形容詞。単に位置が低いこととは区別し、入口から底・奥までどの程度続いているかを表す。深い水場や穴は下の国へ通じる縁として意識され、改まった場では深さを直接的に断言せず、婉曲な言い回しが選ばれることもある。

文法

形容詞語根。名詞に後置し、その名詞の性・数・格に一致する。

語源

古高原語 *buna- の形容詞語幹から。本来は「窪んだ所」を指したとされる。

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