小説
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深い
穴・井戸・水場などの底まで、上下の距離が大きく続いているさま。
éso ilmándo bún.
読み:エーソ イルマンド ブーン。
| és-o | ilmándo | bún. |
| いる-<(重いものが)> | 井戸<主格> | 深い |
「井戸は深い。」
日常で井戸の深さを述べる言い切り。主語 ilmándo は場所名詞接尾辞 -ándo をもつ重性o語幹で、存在・繋辞の és- はこれに一致して重性単数の -o をとる。述語形容詞 bún は重性単数主格では無標。
ké éso ílmo bún?
読み:ケー エーソ イルモ ブーン?
| ké | és-o | ílmo | bún? |
| <〜か> | いる-<(重いものが)> | 水<主格> | 深い |
「水は深いか。」
水場の深さを確かめる日常的な問い。はい/いいえの問いは文頭の小辞 ké で作る。地面を流れる水 ílmo は重性o語幹で、存在・繋辞は -o に一致する。形容詞 bún は無標の重性単数主格形。
éso snúlvo bún orénoi.
読み:エーソ スヌルヴォ ブーン オレーノイ。
| és-o | snúlvo | bún | orén-oi. |
| いる-<(重いものが)> | 窪み<主格> | 深い | 縁-<与格> |
「縁には深い窪みがある。」
地形や書物の記述のような存在文。名詞句内では名詞に形容詞が後続する。縁 orén は重性子音語幹で、与格は orén-oi。存在動詞 éso は主語 snúlvo に一致する。
深い
夜・森・霧などの暗がりに、奥行きがあるさま。
ésa nóra bún.
読み:エーサ ノーラ ブーン。
| és-a | nóra | bún. |
| いる-<(軽いものが)> | 夜<主格> | 深い |
「夜が深い。」
夜が更け、暗がりが奥まで続いていることを述べる日常表現。nóra は軽性a語幹とみなし、存在・繋辞 ésa が軽性単数で一致する。bún は単に夜が遅いことではなく、入口から奥行きまで続いているさを表す。
éso nébro bún.
読み:エーソ ネーブロ ブーン。
| és-o | nébro | bún. |
| いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | 深い |
「霧が深い。」
暦文・儀礼文のような簡潔な事実記述。nébro は重性o語幹で、存在・繋辞は -o に一致する。霧の奥行きは、天を経ず下から湧くものとして警戒されるため、人ではなく状況だけを述べる言い切りが使われる。
深い
声が奥へ沈むような響きを持つさま。
ésa tíula bún.
読み:エーサ ティーウラ ブーン。
| és-a | tíula | bún. |
| いる-<(軽いものが)> | 音<主格> | 深い |
「声が深い。」
声が低く奥へ沈むような響きをもつことを表す日常表現。tíula は「音・声」を表し、音は上へ昇る軽いものとして軽性a語幹に属する。存在・繋辞 ésa が軽性単数に一致し、bún は無標形をとる。
穴・井戸・湖の底・谷・夜・声などに広く使う「深い」の基本形容詞。単に位置が低いこととは区別し、入口から底・奥までどの程度続いているかを表す。深い水場や穴は下の国へ通じる縁として意識され、改まった場では深さを直接的に断言せず、婉曲な言い回しが選ばれることもある。
形容詞語根。名詞に後置し、その名詞の性・数・格に一致する。
古高原語 *buna- の形容詞語幹から。本来は「窪んだ所」を指したとされる。
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