小説
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承りました
目上の人の言いつけを受けたときの返事。
lís sáindaran sé! dómim.
読み:リース サインダラン セー!ドーミン。
| lís | sáindar-an | sé! | dómim. |
| 書く<命令法><あなたが> | 証文-<対格> | この<軽性> | 承りました |
「「この証文を書け。」「承りました。」」
二人の発話。目上の者が下向きの命令法で言いつけ、目下の者が dómim で受ける。dómim はもとは「控える」の謙譲の補充形 dóm- の1人称単数で、「(お言いつけのもとに)控えております」という意味が固まった定型の返事。役所や大家で、命令を受けた者がまず口にする。
dómim. dulísim sáindaran aulisárei.
読み:ドーミン。ドゥリーシン サインダラン アウリサーレイ。
| dómim. | du-lís-im | sáindar-an | au-lis-ár-ei. |
| 承りました | <〜させていただく>-書く-<私が> | 証文-<対格> | <お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<与格> |
「承りました。書記の方に証文を書いて差し上げます。」
言いつけを受けたあと、するべきことを謙譲の形で言い直して請け合う、改まった返事。謙譲の動詞と高めた与格を並べて、自分と相手の上下を表している。dómim のあとは、謙譲の接頭辞 du- を使った動詞で続けるのがふつう。
はい、ここに
目上の人に呼ばれたとき、そばに控えていることを示す返事。
ké ésa lisár? dómim.
読み:ケー エーサ リサール?ドーミン。
| ké | és-a | lis-ár? | dómim. |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | はい、ここに |
「「書記はいるか?」「はい、ここに。」」
二人の発話。目上の者が人を探して呼んだとき、呼ばれた本人がそばに控えていることを示す返事。「はい」にあたる語がない高原語で、呼びかけへの返事として固まった形。目上の者が書記を3人称で尋ねても、本人は1人称の dómim で答える。
kloimár! dómim. sén sáindaran sé.
読み:クロイマール!ドーミン。セーン サインダラン セー。
| kloim-ár! | dómim. | sén | sáindar-an | sé. |
| 学ぶ-<〜する人> | はい、ここに | 見る<命令法><あなたが> | 証文-<対格> | この<軽性> |
「「弟子よ!」「はい、ここに。」「この証文を見よ。」」
学び舎や工房で、師が弟子を役割の名で呼び、弟子が dómim で応じ、師が用件を命令法で続ける流れ。日常では呼格を使わないので、呼びかけは主格の形の役割名だけで言う。dómim は呼ばれたらすぐ口にする返事で、続く言いつけを受ける構えも示す。
目上の人に用を言いつけられたときや、話しかけられたときの、へりくだった応答。高原語には「はい」にあたる語がなく、ふつうは問いの動詞を繰り返して答える。そのため、目上の人への承知の返事としては、この「控えております」という言い方が決まり文句になった。役所、宮廷、大商家の手代などが日常的に使う。
hóu, faronár! dómim, drénim selúin.
読み:ホー、ファロナール!ドーミン、ドレーニン セルーイン。
| hóu, | faronár! | dómim, | drén-im | selúin. |
| おーい | 運び人 | はっ | 参る-<私が> | 今 |
「「おい、運び人!」「はっ、ただいま参ります。」」
二人の発話。呼ばれた目下の者が、目上の人のところへ行くことをへりくだって言う。drén- は gél-「行く」の謙譲の補充形で、規則どおりに du- をつけた形はない。呼びかけは呼格を使わず、職名をそのまま言う。
dóm-「控える」(「いる」の謙譲の補充形)の直説法・1人称単数。複数の者が答えるときは dómimor と言う。
dóm-「控える」+-im(1人称単数)。
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