dulfáron

品詞
名詞
意味
下ろし荷
発音
[dulˈfaron]
読み
ズルファーロン
分野
社会・信仰・儀礼

意味

  1. 下ろし荷

    高原から縁の市へ下ろす交易の荷。

    dúlan dulfáronul bróusul du orén sórel.

    読み:ドゥーラン ドゥルファーロヌル ブロースル ドゥ オレーン ソーレル。

    dúl-andulfáron-ulbróus-ulduorénsórel.
    下る-<彼らが>下ろし荷-<〜たちが>多い-<〜たちが>下手縁<対格>今日

    「今日は多くの下ろし荷が縁へ下りていく。」

    乾風期の前半、降ろし場や崖道で聞かれる日常の文。形容詞 bróus は名詞の後ろに置き、名詞の性・数・格に一致する。dulfáron は重性なので、形容詞も重性の複数主格 -ul をとる。動詞は複数の主語に一致して3人称複数 -an になる。

    lísa lisár dulfáron kéndoros orénos.

    読み:リーサ リサール ドゥルファーロン ケンドロス オレーノス。

    lís-alisárdulfáronkéndor-osorén-os.
    書く-<(軽いものが)>帳付け<主格>下ろし荷<対格>縁の市-<属格>縁-<属格>

    「帳付けが縁の市の下ろし荷を書きつける。」

    商家や市で帳簿をつける者を言う文。帳簿の見開きの片側には下ろし荷を、もう片側には上げ荷を書く。dulfáron は重性で、対格は主格と同じ形。

    dúlan dulfáronul du orén.

    読み:ドゥーラン ドゥルファーロヌル ドゥ オレーン。

    dúl-andulfáron-ulduorén.
    下る-<彼らが>下ろし荷-<〜たちが>下手縁<対格>

    「下ろし荷が縁へ下りていく。」

    dulfáron は fáron「荷」と同じく重性の子音語幹で、複数主格は dulfáronul になる。3人称複数の動詞は性を区別しない。乾風期の前半、硬木・地金・紙などの下ろし荷が崖道を下りる。

    luuménde ausenár dulfáron só.

    読み:ルーメンデ アウセナール ドゥルファーロン ソー。

    luum-énd-eau-sen-árdulfáronsó.
    ご覧になる-<〜しますように>-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>下ろし荷<対格>この<重性>

    「目付殿に、この下ろし荷をご覧いただきたく存じます。」

    都の大商家の手代が市の目付に頼むときの、改まった言い方。命令の代わりに願望法の3人称を使い、目の前の相手を「目付殿」という主語として扱う。lúum- は「見る」の尊敬の補充形。下ろし荷は重性なので主格と対格が同じ形で、指示詞も重性の só を使う。

    brúnan faronárai dulfáron.

    読み:ブルーナン ファロナーライ ドゥルファーロン。

    brún-anfaron-ár-aidulfáron
    背負う-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>下ろし荷<対格>

    「運び人たちは下ろし荷を背負う。」

    縁の市での仕事の描写。faronárは人なので、動詞は性を区別しない3複。dulfáronは「下ろし荷」を表す重性名詞で、対格も主格と同形。

    vrúela faronár dulfáron.

    読み:ヴルーエラ ファロナール ドゥルファーロン。

    vrúel-afaronárdulfáron.
    懸ける-<(軽いものが)>運び人<主格>下ろし荷<対格>

    「運び人が下ろし荷を懸ける。」

    他動詞用法。主語 faronár は人を指すので軽性語尾 -a をとる。目的語 dulfáron は重性名詞で、対格は主格と同形。動詞の直後に主語、その後に目的語という基本語順に従う。

    un drúnoroi, krándan faronárai dulfáronul

    読み:ウン ドルーノロイ、クランダン ファロナーライ ドゥルファーロヌル

    undrúnor-oi,kránd-anfaron-ár-aidulfáron-ul
    内に道-<与格>奪う-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>下ろし荷-<〜たちを>

    「崖道で、運び人たちが下ろし荷を掠め取る。」

    道での争いや混乱に乗じて、荷を取り合う場面。un+与格の場所句を動詞の前に置くと、そこで起きた出来事として述べる。運び人は faron「荷」+-ár「〜する人」で表し、複数主格は faronárai。下ろし荷 dulfáron は重性複数名詞で、主格と対格が同形。

    séulan lisárai dulfáron hóumuls.

    読み:セウラン リサーライ ドゥルファーロン ホームルス。

    séul-anlis-ár-aidulfáronhóum-uls.
    散らして配る-<彼らが>書く-<〜する人>-<〜たちが>下ろし荷<対格>炉-<与格・〜ら(古い母音交替)>

    「書記たちが、下ろし荷を各家の炉へ配る。」

    倉・市での分配を表す日常用法。dulfáron は下ろし荷という集団的な受詞。hóumuls は与格複数で、各家の世帯を表す。動詞 séulan は主語 lisárai と複数一致している。

    buldúla faronár dulfáron un krailándoi

    読み:ブルドゥーラ ファロナール ドゥルファーロン ウン クライランドイ

    buldúl-afaronárdulfáronunkrailánd-oi
    支える-<(軽いものが)>運び人<主格>下ろし荷<対格>内に継ぎ場-<与格>

    「運び人が継ぎ場で下ろし荷を根を下ろすように支える。」

    降ろし場での仕事の手順を示す日常の文。主語 faronár は人なので軽性、動詞は 3人称単数・軽性 -a をとる。dulfáron は重性で、対格が主格と同形。un は与格支配の前置詞。krailándo の与格は krailándoi で、形態素は krailánd-oi となる。buldúl- は krún- より、荷をその場で長くとどめて支えるニュアンスが強い。

    áuran ombára ilánai, duói dulíþan kelárai dulfáron.

    読み:アウラン オンバーラ イラーナイ、ドゥオイ ドゥリーサン ケラーライ ドゥルファーロン。

    áur-anombárailán-ai,duóidul-íþ-ankel-ár-aidulfáron.
    昇る-<彼らが>十灯-<〜たちが>その次に下る-<〜させる>-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>下ろし荷<対格>

    「十の灯が昇る。その次に、樵たちが下ろし荷を下ろす。」

    年代記の記事を読み上げる場面。決まった順の項目を、文1, duói 文2の形でつなぐ改まった用法。duóiは原因ではなく単に項目順を示す。第二節は動詞で始まる。

    prambérim dulfáron só.

    読み:プランベーリン ドゥルファーロン ソー。

    prambér-imdulfáronsó
    値踏みする-<私が>下ろし荷<対格>この<重性>

    「私はこの下ろし荷を値踏みしている。」

    市での商人の独り言。第一人称の主語は動詞の語尾で示し、目的語を省略しない。dulfáron は重性名詞で対格語尾がない。指示詞 só が名詞句を閉じる。

    gláko dulfáron króunoi

    読み:グラーコ ドゥルファーロン クローノイ

    glák-odulfáronkróun-oi
    一点で止まる-<(重いものが)>下ろし荷<主格>折れ目-<与格>

    「下ろし荷が折れ目で一点だけ止まる。」

    VSO。króun は重性子音語幹として与格 króunoi に取る。glák- は進行を一時止める動きを表す。

    flóra þundár dulfáron.

    読み:フローラ スンダール ドゥルファーロン。

    flór-aþund-árdulfáron.
    裁定する-<(軽いものが)>法官-<〜する人>下ろし荷<対格>

    「法官が下ろし荷について裁定する。」

    揉め事や争いに対して結論を出す用法。主語 þundár「法官」、目的語 dulfáron「下ろし荷」。重性の単数対象で、対格は主格と同形。

    kréimo plíndo dulfáron faronárei.

    読み:クレーモ プリンド ドゥルファーロン ファロナーレイ。

    kréim-oplíndodulfáronfaronár-ei.
    述べる-<(重いものが)>荷札<主格>下ろし荷<対格>運び人-<与格>

    「荷札は運び人に下ろし荷について述べている。」

    縁の市での荷札の叙述的用法。木製の荷札は重性なので、動詞は重性の語形をとる。荷札に書かれた内容を、荷札自身を主語として述べる。

解説

高原から崖の下へ下ろす荷。硬木の丸太と杭、銅と錫の地金、青銅器、紙、樹脂、蝋と蜜、毛皮、毛織物など。帳簿の見開きの片側に下ろし荷を、もう片側に上げ荷を書いて突き合わせる。市の決まり文句の一つ。

文法

重性・子音語幹(③型)。複 dulfáronul、属複 dulfáronur。

語源

dúl-「下る」+ fáron「荷」の複合語。

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