小説
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綱・縄・紐を繕う
摩耗やほつれで弱くなった綱・縄・紐を、再び荷を支えられるよう直す。
frunéndes filó só.
読み:フルネンデス フィロー ソー。
| frun-énd-es | filó | só |
| 繕う-<〜しますように>-<あなたが> | 縫い目<対格> | この<重性> |
「この縫い目を繕ってくれ。」
日常会話の依頼。frún の2人称願望法。重性o語幹 filó の単数対格は主格と同形で、指示詞 só は性のみ変わる。
frún fúnel só!
読み:フルーン フーネル ソー!
| frún | fúnel | só |
| 繕う<命令法><あなたが> | 綱<対格> | この<重性> |
「この綱を繕え!」
荷を支える綱の修理を命じる、くだけた実務語。命令法は語幹むき出しで、指示詞 só が名詞句を閉じる。
frúnim rúm
読み:フルーニン ルーン
| frún-im | rúm |
| 繕う-<私が> | 袖口<対格> |
「袖口を繕う。」
繕い物の場面。袖末端の開いた部分を指す意味として使う。動詞frún-は衣の補修に広く使えるが、ここでは袖口が目的語になる。
frúnim snóimo ráses.
読み:フルーニン スノイモ ラーセス。
| frún-im | snóimo | rás-es |
| 繕う-<私が> | 肩ぐち<対格> | 衣-<属格> |
「私は衣の肩ぐちを繕う。」
一人称主語は動詞語尾で示され、代名詞は省く。他動詞《繕う》の目的語として《肩ぐち》が来る。重性単数の対格は主格と同形。
芯の筋を直す
特に、綱や紐の芯になる部分を開いて補い、張りを整える作業を指す。
frunéndes búl fúnelos, ende.
読み:フルネンデス ブール フーネロス、エンデ。
| frun-énd-es | búl | fúnel-os, | ende. |
| 芯直す-<〜しますように>-<あなたが> | 芯<対格> | 綱-<属格> | どうぞ |
「綱の芯を直してくれませんか、頼む。」
同じ段の相手に頼む願望法。búl は「根」の語で、ここでは綱の芯・筋を指す用法。fúnelos は綱の属格。
傷んだ綱・縄・紐を、荷や人を支えられる状態に戻す作業を指す語。ほつれた糸を縫い合わせたり、新しい結び目を結んだりすることとは目的が違い、減耗した筋や芯を取り替えて、張りと支える力を取り戻すことに焦点がある。縁の降ろし場や崖道で、荷を下ろす綱や縄の実務語として使う。布の繕い、網を編むこと、ただ紐を結ぶことには使わない。
動詞(他動詞)。語根末 n に母音語尾がつく。完了語根は母音交替 u → ou による。
古高原語 *frun- から。もとは綱・縄の芯となる筋を直す動作を指した動詞語根。
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