小説
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グレイナル
流名(家名)の一つ。
tóra sílan gléinaros
読み:トーラ シーラン グレーナロス
| tór-a | sílan | gléinar-os |
| 来る-<(軽いものが)> | シラン<主格> | グレイナル-<属格> |
「グレイナル家のシランが来る。」
日常の来訪・用件の報告。「名+家名の属格」のフルネーム表現。家名 gléinar は源の名として重性名詞として変化し、単数属格 gléinaros を取る。主語は人名 sílan であるため、動詞 tór- は軽性の -a を受ける。
duþélim sílanan gléinaros
読み:ドゥセーリン シーラナン グレーナロス
| du-þél-im | sílan-an | gléinar-os |
| <〜させていただく>-名乗る-<私が> | シラン-<対格> | グレイナル-<属格> |
「グレイナル家のシランと名乗らせていただきます。」
改まった名乗り。duþél- は þél-「名乗る」に謙譲の du- がついた形。個人名 sílan を対格 sílanan とし、家名 gléinar を属格 gléinaros で添える。人を指す個人名が主語になるときの動詞の一致は軽性になるが、家名そのものは重性の属格形をとる。
tóra fleuréla gléinaros.
読み:トーラ フレウレーラ グレーナロス。
| tór-a | fleuréla | gléinar-os |
| 来る-<(軽いものが)> | フレウレラ<主格> | グレイナル-<属格> |
「グレイナル家のフレウレラが来る。」
記録・系譜的な文。フルネームは名の後に家名の属格を置く。家名 gléinar は重性で、属格は -os となる。動詞は中心となる人名 fleuréla に一致して、軽性の -a をとる。
lóima ólmar þelán ráimaros, duói lóima ólmar þelán gléinaros.
読み:ロイマ オルマル セラーン ライマロス、ドゥオイ ロイマ オルマル セラーン グレーナロス。
| lóim-a | ólmar | þel-án | ráimar-os, | duói | lóim-a | ólmar | þel-án | gléinar-os. |
| 唱える-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 名前-<対格> | ライマル-<属格> | その次に | 唱える-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 名前-<対格> | グレイナル-<属格> |
「年長者がライマルの名を唱え、その次に、グレイナルの名を唱える。」
系譜の名を一瀬ずつ唱える儀礼の場面。duóiは名と名を結び、前の名を上手、次の名を下手に置く。名は属格で「〜の名」とする。主語は年長者。
ké prénda líura némes ráun gléinaros?
読み:ケー プレンダ リーウラ ネーメス ラウン グレーナロス?
| ké | prénd-a | líura | ném-es | ráun | gléinar-os? |
| <〜か> | 移る-<(軽いものが)> | 女<主格> | <私>-<属格> | 流れ<対格> | グレイナル-<属格> |
「娘はグレイナルの流れへ嫁いだのか。」
日常の会話を想定した是非問い。意味2では、家系を「流れ」と言い、結婚して配偶者側の家系へ入ることを prénd- で表す。目的語として置く「流れ」は移り先を示す道のりの対格で、家系名は属格で名詞句に後続する。
duþélim sélvanan, an fóndaros gléinaros dúlenan fáir þrénul.
読み:ドゥセーリン セルヴァナン、アン フォンダロス グレーナロス ドゥーレナン ファイル スレーヌル。
| du-þél-im | sélvan-an, | an | fóndar-os | gléinar-os | dúlen-an | fáir | þrén-ul. |
| <〜させていただく>-名乗る-<私が> | セルヴァン-<対格> | 上手 | 源-<属格> | グレイナル-<属格> | 下りた-<対格> | 四 | 段-<〜たちを> |
「グレイナルの源から四段下った者、セルヴァンと名乗らせていただきます。」
改まった名乗り定型。duþél- は謙譲の「名乗らせていただく」で、名前を対格で受ける。dúlen-an は見出し語 dúlen に軽性対格単数の接辞 -an を付けた形で、sélvanan に一致して後置修飾する。þrénul は「何段下りたか」を表す道のりの対格。
ある流れ(家系)の源の名で、流名(家名)として用いる。源は重性なので、源の名も重性で変化する。
固有名詞・重性・子音語幹。主格・対格 Gléinar、属 Gléinaros、与 Gléinaroi。
gléin「清い」から。源(泉)の清らかさにちなむとされる。
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