小説
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奪う
暴力・強制によって物を取り上げる。中性の「取る」tául- とは異なり、奪われる側に抵抗する余地がないことを含みやすい。
mé krándir fáron!
読み:メー クランディル ファーロン!
| mé | kránd-ir | fáron! |
| <禁止・願いの打ち消し> | 奪う-<皆で〜せよ> | 荷<対格> |
「荷を奪うな!」
複数・目下への直接的な禁止。直説法の否定 na を使うのではなく、願い・命令・当為を打ち消す mé を動詞の前に置く。命令法の複数形は -ir。
掠め取る
混乱や力関係に乗じて、荷・家畜・身代を取り上げること。特に市や道での急な奪い合いに合う。
un drúnoroi, krándan faronárai dulfáronul
読み:ウン ドルーノロイ、クランダン ファロナーライ ドゥルファーロヌル
| un | drúnor-oi, | kránd-an | faron-ár-ai | dulfáron-ul |
| 内に | 道-<与格> | 奪う-<彼らが> | 荷-<〜する人>-<〜たちが> | 下ろし荷-<〜たちを> |
「崖道で、運び人たちが下ろし荷を掠め取る。」
道での争いや混乱に乗じて、荷を取り合う場面。un+与格の場所句を動詞の前に置くと、そこで起きた出来事として述べる。運び人は faron「荷」+-ár「〜する人」で表し、複数主格は faronárai。下ろし荷 dulfáron は重性複数名詞で、主格と対格が同形。
物の所持が、暴力・強制・圧迫によって一方的に他者から自分へ移る行為を表す、最も直接的な「奪う」。盗みや正当な取り立てとは区別され、市・崖道・倉などの場面で、力や勢いによって荷・家畜・身代を取り上げる行為に使う。
他動詞。語根 kránd- に人称語尾が直接付く。完了相では語根母音の交替があり、kráind の形をとる。
古高原語 *krand- から。硬いものを握り潰しねじ伏せる古い動作語根。
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