kréva

品詞
名詞
意味
練習
発音
[ˈkreva]
読み
クレーバ
分野
文字・書物・学び

意味

  1. 練習

    本番に備えて、技や手順をくり返し行って身につけること。

    ké néules krévan? na néulim.

    読み:ケー ネウレス クレーヴァン?ナ ネウリン。

    kénéul-eskréva-n?nanéul-im.
    <〜か>好む-<あなたが>練習-<対格><〜ない>好む-<私が>

    「「練習は好きか?」「好きじゃない。」」

    二人の会話で、家族や仲間どうしのくだけたやりとり。はい・いいえで答える問いなので、文頭に ké を置いている。答えでは、問いの動詞を自分の人称に変えて繰り返す。答えの形なので、問いに出た目的語 krévan は言わなくてよい。kréva は語根に強勢のある軽性a語幹で、対格は語尾 -n をつけて krévan になる。

    mé veilésa kloimár krévan fírnes.

    読み:メー ヴェイレーサ クロイマール クレーヴァン フィルネス。

    méveil-és-akloimárkréva-nfírn-es.
    <禁止・願いの打ち消し>忘れる-<〜すべし>-<(軽いものが)>弟子<主格>練習-<対格>筆-<属格>

    「弟子は筆の練習を怠ってはならない。」

    学び舎の心得書きの文体。当為法の文なので、否定には mé を使う。当為法の -és- が強勢をとるため、語根 véil- の強勢は消えて veilésa になる。何の練習かは、属格 fírnes を後ろに置いて krévan fírnes「筆の練習を」と示す。véil-「忘れる」をこのように使うと「おろそかにする」の意味になる。

    na rainiþíre kréva ó, na ráina éndra ó sarénei.

    読み:ナ ライニシーレ クレーヴァ オー、ナ ライナ エンドラ オー サレーネイ。

    narainiþ-ír-ekrévaó,naráin-aéndraósarén-ei.
    <〜ない>教える-<もし〜なら>-<(軽いものが)>練習<主格><3人称単数・重性・対格><〜ない>知る-<(軽いものが)>人<主格><3人称単数・重性・対格>本番-<与格>

    「練習でできないことは、本番でもできない。」

    【既存の用例との照合】既存の用例と比べて、次の点が一致していることを確かめました。 - kréva「練習」は語根に強勢のあるa語幹です(対格は kréva-n)。ここでは主格のまま主語に使っています。 - 「教える」は使役形 rainíþ- です(rainiþ-énd-e、rain-íþ-a と同じ語)。 - 否定の na は動詞の直前に置きます。 - 仮定法の節は主節の前に置き、接続詞は使いません(toríro nébro…, na senéimor… と同じ型)。 - 目的語の ó は 3SG.HV.ACC とグロスします。 直すべき食い違いはなかったので、訳は変えていません。 【言い換え】辞書には「できる」にあたる語がありません。そこで ráin-「知る・心得ている」で言い換えました。後半は「人は本番でそれを心得ていない」になります。前半は同じ動詞の使役形 rainíþ-「教える(=知らせる)」を使い、「練習が身につけさせないなら」としました。こうすると、「練習で身につかないものは、本番でも身につかない」という元の意味が保てます。 【構文】仮定法の3人称単数・軽性は -íre です。強勢が -ír- に移るので、-íþ- の強勢は消えます(rainiþíre)。 【一致】 - 前半の主語 kréva は軽性a語幹なので、語尾は -e(仮定法・軽性)になります。 - 後半の主語 éndra「人」は、一般の人を指します。前半とは主語が違うので、省かずに言いました。人なので軽性で、語尾は -a です。 【目的語】目的語の枠は空けられません。どちらの節にも、重性の代名詞 ó(対格)「それ(しなければならない事柄)」を置きました。受け手の「人に」は、言わなくても文が成り立つので省いています。 【法】帰結の節は格言で、一般に成り立つことを言っています。そのため推量法ではなく、直説法で言い切りました。 【「でも」】「も」にあたる小辞は辞書にありません。同じ動詞(ráin-/rainíþ-)と同じ代名詞 ó を前後に並べた対句にして、「同じく〜ない」の響きを出しました。

  2. 練習の場

    練習が行われる場や機会。与格 krévei で「練習の場で・稽古では」と場面を表す。

    toríþa ráuvan kelárais un krévan, salóur na kélan kelárai árnelan.

    読み:トリーサ ラウヴァン ケラーライス ウン クレーヴァン、サロール ナ ケーラン ケラーライ アルネラン。

    tor-íþ-aráuvankel-ár-aisunkréva-n,salóurnakél-ankel-ár-aiárnel-an.
    来る-<〜させる>-<(軽いものが)>森の巫<主格>伐る-<〜する人>-<〜たちを>内に練習の場-<対格>しかし<〜ない>伐る-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>木-<対格>

    「森の巫は樵たちを稽古の場へ呼び寄せるが、樵たちは木を伐らない。」

    un と対格を組み合わせると「〜の中へ」の意味になり、un krévan は「稽古の場へ」となる。伐り出しの詞を稽古で唱えても本番の儀式にはならず、樵はそこでは斧を入れない。そのことを言った文である。使役の toríþ-「呼び寄せる」は、後ろに強勢のある接辞がないので、-íþ- が強勢をとる。逆接の salóur は二つめの文の頭に置く。立っている木 árnel は軽性なので、対格は -an になる。

    drénan kloimárai un krévan, duói léunan mélnan rainiþárei, si na rímba rainiþár virán gráisan.

    読み:ドレーナン クロイマーライ ウン クレーヴァン、ドゥオイ レウナン メルナン ライニサーレイ、シ ナ リンバ ライニサール ヴィラーン グライサン。

    drén-ankloimár-aiunkréva-n,duóiléun-anméln-anrainiþár-ei,sinarímb-arainiþárvir-ángráis-an.
    参る-<彼らが>弟子-<〜たちが>内に練習の場-<対格>それから申す-<彼らが>詩-<対格>師-<与格>と<〜ない>数える-<(軽いものが)>師<主格>言葉-<対格>悪い-<対格>

    「弟子たちは稽古の場へ参り、それから師に詩を申し上げる。師は言い誤りを数えない。」

    宮廷や学び舎での詩の稽古を言った文。弟子の行いは謙譲の補充形で表し、drén-「参る」と léun-「申す」を使っている。un krévan は「稽古の場へ」で、本番ではない場であることを示す。virán gráisan「悪い言葉」は、ここでは無礼な言葉ではなく、言い損なった語を指す。形容詞 gráis は名詞の後ろに置かれ、軽性・対格の -an で一致している。

解説

本番に備えて、技や手順をくり返して体に覚えこませること。また、それを行う場。詞の唱え方、綱の結び方、星盤の手筋、書の筆運びなど、身分や分野を問わずに使うふつうの語である。軽性a語幹の名詞で、語根に強勢がある(kréva・krévan・kréves・krévei)。与格 krévei「練習で」を前置詞なしで置くと「練習の場では」という場面を表し、「本番ではない」という含みが出る(krévei の誤りは数えない、という言い回しがある)。くり返すことそのものには上下の価値がつかないので、宮廷でも縁でも同じ語を使う。

文法

軽性・a語幹(語根強勢)。単数:主 kréva/対 krévan/属 kréves/与 krévei。複数主 krévai。

語源

古くからある語根で、言語内の他の語からは説明できない。

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