小説
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紙
白樹皮からすいた、書き物・荷札などに用いる薄紙。材料としての紙をひとまとめに呼ぶ基本語。
ilméra dóulin píma.
読み:イルメーラ ドーリン ピーマ。
| ilmér-a | dóulin | píma. |
| 濡れる-<(軽いものが)> | もう | 紙<主格> |
「紙はもう水を含んで傷んでいる。」
書物・記録の場面。dóulin「もう」を動詞の直後に置くことで、紙がすでに水を含み、元の状態へは戻りにくくなっていることを示す。紙のような吸い込みやすい対象について、 ilmér- は「濡れた」より「水傷みした」含みを強める。
ésa píma sé þáun.
読み:エーサ ピーマ セー サウン。
| és-a | píma | sé | þáun. |
| いる-<(軽いものが)> | 紙<主格> | この<軽性> | 薄い |
「この紙は薄い。」
日常の帳場・道具の場面。píma は軽性の名詞なので、存在・繋辞の動詞は軽性の語尾 -a を受ける。指示詞 sé は名詞 píma に性で対応して名詞句の終わりに置かれ、形容詞 þáun は主語に一致して述語となる。
ké ésa píma véun?
読み:ケー エーサ ピーマ ヴェウン?
| ké | és-a | píma | véun? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 紙<主格> | 素の |
「紙は何も書き込まれていないのか。」
日常会話で、書き付けをする前に紙の状態を確かめる問い。軽性の名詞 píma を主語にするため、存在・繋辞 ésa を使う。存在・繋辞 ésa は és-a に分割し、text・segmented・gloss の語数が4語ずつで一致するようにする。形容詞 véun は主格単数では語尾が変わらない。問いの ké は文頭に置く。
紙の一枚
数える対象としての紙一片。帳面の用紙や荷札の下地を指すことも多い。
ké ésa ín píma un kórvoi?
読み:ケー エーサ イーン ピーマ ウン コルヴォイ?
| ké | és-a | ín | píma | un | kórv-oi? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 一 | 紙<主格> | 内に | 倉-<与格> |
「倉に紙が一枚あるか。」
倉・帳場での確認の文。意味2「数える対象としての紙一片」を、単位として数える。紙一枚は「ínn píma」と表し、主語は軽性なので存在動詞はéさ。un kórv-oi「倉の中で」。
白樹皮の木の皮をすいて作る紙の総称。帳面、荷札、書簡、詩文などの材料をさす基本語。帳場や倉では、厚薄・白さ・繊維のきめ・乾き具合など表す語を伴って質を区別し、枚数は量の名詞を添えて数える。原料の樹皮そのものではなく、加工して平らにした書き物用のシートを指す。
軽性a語幹。紙を、言葉をのせて昇らせる媒体として軽性で受ける。
古高原語 *pīma-「漉いて薄く平らにしたもの」から。
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