séulin

品詞
名詞
意味
友
発音
[ˈseulin]
読み
セウリン
分野
人・親族

意味

  1. 友

    親しい仲間。とくに同じ段の者どうし。

    ké tóra séulin táses?

    読み:ケー トーラ セウリン ターセス?

    kétór-aséulintás-es?
    <〜か>来る-<(軽いものが)>友<主格><あなた>-<属格>

    「お前の友は来たか?」

    はい・いいえの問いは、文のいちばん前の ké で作る。tás の属格 táses は、所有者として名詞の後ろに置く。2人称と ké を使っているので、目上の人には使えない話し方。

    pórin éses, séulin?

    読み:ポーリン エーセス、セウリン?

    pórinés-es,séulin?
    どのようにいる-<あなたが>友

    「どうしている、友よ。」

    同じ段の親しい者どうしの、くだけた挨拶。呼びかけには呼格を使わず、名詞を文の終わりに読点で区切って添える。目上の人には2人称を使えないので、この言い方はしない。

    toríro nébro, na sénimor nóumo séulines.

    読み:トリーロ ネーブロ、ナ セーニモル ノーモ セウリネス。

    tor-ír-onébro,nasén-imornóumoséulin-es.
    来る-<もし〜なら>-<(重いものが)>霧<主格><〜ない>見る-<我々が>顔<対格>友-<属格>

    「霧が上がってくれば、友の顔も見えない。」

    霧期の不安を語る言い方。霧の中では名前を呼べないうえに、顔も見分けられない。条件の節は接続詞を使わず、動詞を仮定法にするだけで作る。霧 nébro は重性なので、仮定法の動詞も重性の -o をとる。

    ésa séulin némes faronár.

    読み:エーサ セウリン ネーメス ファロナール。

    és-aséulinném-esfaronár.
    いる-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>運び人

    「私の友は運び人だ。」

    日常の会話で人を紹介する文。繋辞 és- を先頭に置き、「és-+主語+述語」の順に並べる。「私の友」は名詞の後ろに属格を置いて séulin némes と言う。séulin はとくに同じ段の者どうしの親しい仲間を指す。

    hoinéndes an dún, séulin.

    読み:ホイネンデス アン ドゥーン、セウリン。

    hoin-énd-esandún,séulin.
    帰る-<〜しますように>-<あなたが>上手丘<対格>友

    「丘の上へ帰ってくれよ、友よ。」

    同じ段の友に向けた「並び」の依頼。並びの話し方では、命令法ではなく願望法の2人称を使う。an+対格で「上手へ」。dún は重性なので、対格も主格と同じ形。日常では呼格を使わず、呼びかけの名詞を文末に読点で区切って添える。

    ésa séulin némes tráumo.

    読み:エーサ セウリン ネーメス トラウモ。

    és-aséulinném-estráumo.
    いる-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>確かな足場

    「私の友は、渡り氷のように頼れる男だ。」

    人を「確かな足場」にたとえる、ほめ言葉。述語の名詞は重性だが、主語が人なので繋辞は軽性の -a になる。人を重性の一致で受けると侮辱になるので、ここで性を取り違えてはいけない。

    pán séires? séirim séulinan.

    読み:パーン セーレス?セーリン セウリナン。

    pánséir-es?séir-imséulin-an.
    誰<対格>待つ-<あなたが>待つ-<私が>友-<対格>

    「「誰を待っている?」「友を待っている。」」

    日常のやりとり。疑問詞の対格 pán を文頭に出す。答えでは、問いの動詞を自分の人称に変えて繰り返す。

    lúin méira séulin tambór némei, glénim élei méldo.

    読み:ルーイン メーラ セウリン タンボール ネーメイ、グレーニン エーレイ メルド。

    lúinméir-aséulintambórném-ei,glén-imél-eiméldo.
    とき与える-<(軽いものが)>友<主格>雑穀<対格><私>-<与格>返礼する-<私が><3人称単数・軽性>-<与格>蜜<対格>

    「友が私に雑穀をくれると、私はその人に蜜でお返しをする。」

    「返礼する」の意味では、お返しの品を対格に、相手を与格にとる。村の暮らしでよく聞く、くだけた言い方。

    ráinim nourán fóuman séulines.

    読み:ライニン ノウラーン フォーマン セウリネス。

    ráin-imnour-ánfóum-anséulin-es.
    知る-<私が>心-<対格>親身な-<軽性・対格>友-<属格>

    「私は友の親身な心を知っている。」

    心やもてなしの温かさも fóum で表す。nourá「心」は語尾に強勢のある軽性a語幹なので、対格は -án になる。形容詞は語根に強勢があるので、無強勢の -an で一致する。

    ésa séulin némes náum, na grúuna.

    読み:エーサ セウリン ネーメス ナウン、ナ グルーナ。

    és-aséulinném-esnáum,nagrúun-a.
    いる-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>穏やかな<〜ない>怒る-<(軽いものが)>

    「私の友は穏やかな人で、怒ることがない。」

    人柄を言う日常の文。後半の主語は言っていないが、動詞の語尾 -a から、前半と同じ友が主語だとわかる。時制がないので、習慣としての「怒らない」の意味になる。

    niléndes muró, séulin.

    読み:ニレンデス ムロー、セウリン。

    nil-énd-esmuró,séulin.
    飲む-<〜しますように>-<あなたが>濁り酒<対格>友

    「まあ一杯やってくれ、友よ。」

    同じ段の相手に酒を勧める「並び」の言い方で、願望法の2人称を使う。muró は強勢のある -ó で終わる重性o語幹で、主格と対格が同じ形。日常では呼格を使わず、呼びかけの名詞を読点で区切って文の終わりに添える。

    na véilim grúndo, séulin.

    読み:ナ ヴェーリン グルンド、セウリン。

    navéil-imgrúndo,séulin.
    <〜ない>忘れる-<私が>負い目<対格>友

    「その恩義は忘れないよ、友よ。」

    同じ段の親しい相手への言い方。呼格は日常では使わないので、呼びかけの名詞を文の終わりに読点で区切って添える。grúndo は金銭の掛けだけでなく、人に負っている恩義も指す。

    dúlan téir tráimelai, na tóra séulin némes.

    読み:ドゥーラン テール トライメライ、ナ トーラ セウリン ネーメス。

    dúl-antéirtráimel-ai,natór-aséulinném-es.
    下る-<彼らが>三年齢・年数-<〜たちが><〜ない>来る-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>

    「三年が過ぎたが、私の友は来ない。」

    年月が経つことは、川の水が下るのにたとえて dúl-「下る」で言う。時制がないので、「過ぎた」ことは文脈から読みとる。三以上の数詞の後ろでは、名詞は複数になる(tráimelai)。動詞はこの複数の主語に一致して、3人称複数の -an をとる。

    aurénde, séulin! séirim séndoi dórel.

    読み:アウレンデ、セウリン!セーリン センドイ ドーレル。

    aurénde,séulin!séir-imsénd-oidórel.
    さようなら友待つ-<私が>ここ-<与格>明日

    「「さようなら、友よ。明日ここで待っている。」」

    親しい者どうしの別れ際。別れの aurénde にも「相手の息が無事に昇るように」という願いがこもるが、日常ではただの「さようなら」として使う。séir- は直説法で、時制がないので、「明日待つ」という未来の予定もこの形で言える。

    grómim. véilim þelán táses, séulin.

    読み:グローミン。ヴェーリン セラーン ターセス、セウリン。

    grómim.véil-imþel-ántás-es,séulin.
    すまない忘れる-<私が>名前-<対格><あなた>-<属格>友

    「すまない、友よ。お前の名前を忘れてしまった。」

    親しい相手への、くだけた謝罪。grómim は「私は重い」というのがもとの意味で、過ちを「自分が重くなった」ととらえる見方から来ている。呼びかけの séulin は、読点で区切って文の終わりに置く。

    grómim! nagróm, séulin.

    読み:グローミン!ナグローン、セウリン。

    grómim!nagróm,séulin.
    すまない気にするな友

    「「すまない!」「気にするな、友よ。」」

    二人の発話。くだけた謝罪 grómim「(私は)重い」に、nagróm「重くない」と返して相手の過ちを打ち消す。感謝への返事と同じ形を、謝罪への返事にも使う。

    ái, tóra séulin némes.

    読み:アイ、トーラ セウリン ネーメス。

    ái,tór-aséulinném-es.
    おや来る-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>

    「おや、友が来た。」

    ちょっとした驚きを表す日常の言い方。所有者は属格の代名詞 némes で、名詞の後ろに置く。人は軽性なので、動詞は -a をとる。

    súndau andaulóura si séulin hóumoi.

    読み:スンダウ アンダウローラ シ セウリン ホーモイ。

    súnd-auandaulóurasiséulinhóum-oi.
    世間話する-<双数>祖母<主格>と友<主格>炉-<与格>

    「祖母と友が炉で世間話をする。」

    炉ばたでの日常。場所を示す裸の与格。単数の主語を二人並べると動詞は双数で一致する。

    anórel, ruunléima séulin tálmo tásei.

    読み:アノーレル、ルーンレーマ セウリン タルモ ターセイ。

    anórel,ruunléim-aséulintálmotás-ei.
    昨日返す-<(軽いものが)>友<主格>斧<対格><あなた>-<与格>

    「昨日、友はあなたに斧を返した。」

    借り物・預かり物を元の相手に返す日常の用法。時制の語形はないので、anórel「昨日」で過去を示す。受取人は与格で表す。

    láma séulin néman.

    読み:ラーマ セウリン ネーマン。

    lám-aséulinném-an.
    慰める-<(軽いものが)>友<主格><私>-<対格>

    「友が私を慰める。」

    人同士の慰めを言う言い方。第一人称目的語は ném-an(néman)を使う。主語の友は人なので、動詞は軽性の3人称単数 -a で受ける。

解説

友、仲間。同じ段どうしの親しい間柄を言うのがふつうで、段の違う者どうしを séulin と呼ぶのは、目上の側からの親しみの表れにも、目下の側からの思い上がりにもなる。

文法

名詞(軽性・子音語幹)。対 séulinan、双 séulinau、複 séulinai

語源

高原語固有の語。

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