vándar

品詞
名詞
意味
商人
発音
[ˈvandar]
読み
バダール
分野
社会・信仰・儀礼

意味

  1. 商人

    買い売りによって利を立てる人。とくに値切や帳場のやりとりで、売買を営む者を普通に呼ぶ語。

    géla vándar es snáuros só du orén.

    読み:ゲーラ ヴァンダル エス スナウロス ソー ドゥ オレーン。

    gél-avándaressnáur-ossóduorén.
    行く-<(軽いものが)>商人<主格>から町-<属格>この<重性>下手縁<対格>

    「商人はこの町を下って縁へ行く。」

    移動の動詞 gél- に、起点の es+属格、下向きの方向の du+対格を続ける。商人は人なので動詞の一致は軽性 -a。snáur の属格は重性 -os。du orén は「下手へ、縁へ」の定型句。

    ruunléima lisár grúndo vándarei.

    読み:ルーンレーマ リサール グルンド ヴァンダレイ。

    ruunléim-alisárgrúndovándar-ei.
    返す-<(軽いものが)>書記<主格>掛け<対格>商人-<与格>

    「書記は商人に掛けを返す。」

    grúndo「掛け・負債」のような抽象的な借り・負い目を返す用法。物の返却と同じく、返されるものを対格、相手を与える格にとる。帳簿・商取引の場面を想定する。

    noumosénau vándarau.

    読み:ノウモセーナウ ヴァンダラウ。

    noumosén-auvándar-au
    顔を見合わせる-<双数>商人-<双数>

    「二人の商人が顔を見合わせた。」

    市での売買にふつうある場面。主語が双数なので動詞も双数。単に互いを見るだけでなく、やや直接的に互いの顔を見合わせることを指す。

    guníþa vándar fáron.

    読み:グニーサ ヴァンダル ファーロン。

    gun-íþ-avándarfáron
    集まる-<〜させる>-<(軽いものが)>商人<主格>荷<対格>

    「商人は荷を集める。」

    使い役語形guníþ-により、人や物を一つにまとめる意を作る。vándar「商人」は人を指す軽性語なので、動詞は3人称単数軽性の-a。

    vánda vándar frélo sakonén só.

    読み:ヴァンダ ヴァンダル フレーロ サコネーン ソー。

    vánd-avándarfrélosakonénsó
    量る-<(軽いものが)>商人<主格>魚<対格>塩漬けのこの<重性>

    「商人はこの塩漬けの魚を量る。」

    市で、塩蔵品としての魚の重さを量る場面。主語 vándar は -ár 由来の軽性なので、動詞は 3人称単数・軽性の vánda。目的語 frélo は重性で、対格が主格と同形。目的語名詞句は「名詞-形容詞-指示詞」の順に並び、sakonén は「塩漬けの」の意。

    du nebroþaló, na rímba vándar grúndo.

    読み:ドゥ ネブロサロー、ナ リンバ ヴァンダル グルンド。

    dunebroþaló,narímb-avándargrúndo.
    下手霧明け<対格><〜ない>数える-<(軽いものが)>商人<主格>掛け<対格>

    「霧明けまでは、商人は掛け勘定を数えない。」

    帳簿・市の記述で、霧明けを期限として、それまで掛け勘定を数えないことを言う文。du+対格は時間上の「〜まで」を表す。nebroþalóは重性名詞で、単数主格・対格は同形。主語のvándarは軽性なので動詞は3人称単数軽性の-aをとり、grúndoは重性名詞の単数対格で無標識。

    ké prambéra vándar sáko?

    読み:ケー プランベーラ ヴァンダル サーコ?

    képrambér-avándarsáko
    <〜か>値踏みする-<(軽いものが)>商人<主格>塩<対格>

    「商人は塩を値踏みしているか。」

    市の会話でのはい/いいえの問い。ké は文頭に立つ。答えは動詞の反復で、この問いには prambéra のように返す。

    bréuna vándar grúndul faronárei

    読み:ブレウナ ヴァンダル グルンドゥル ファロナーレイ

    bréun-avándargrúnd-ulfaron-ár-ei
    積む-<(軽いものが)>商人<主格>掛け-<〜たちを>荷-<〜する人>-<与格>

    「商人は運び人に借りを積む。」

    市や仕事の場面で、荷を扱う商人が運び人に債務負担を負わせる文。受け手 faronárei は faronár の与格。主語 vándar は人・軽性なので動詞も軽性の bréuna。比喩用法では、grúndo の「掛け・借り」を重さのある負担として積み重ねる。

  2. 秤商人

    秤・分銅・値札を扱う商い人。荷の重さや量を確かめて売る立場をさして言う言い方。

解説

量る荷を売り買いする人、転じて商人一般を指す語。本来は分銅や秤を使って荷を量る者を表し、そこから売買を営む人を広く指すようになった。運び人・職人・役人とは区別され、取引の現場で値と数を担当する商い人のニュアンスが強い。縁商人のような特定の証札を必ずしも含みません。

文法

軽性・子音語幹(行為者名詞)。行為者名詞なので、原則として人を軽性で受ける。

語源

vánd-「量る」+-ár「〜する人」。本来は分銅で荷を量る人、すなわち秤商人を指し、商人一般に転じた。

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