élvar

品詞
名詞
意味
天
発音
[ˈelvar]
読み
エルバル
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 天

    空の高み。星と月の巡る場所。

    sén! áura aurá an élvaran.

    読み:セーン!アウラ アウラー アン エルヴァラン。

    sén!áur-aauráanélvar-an.
    見る<命令法><あなたが>昇る-<(軽いものが)>縁鷲<主格>上手天-<対格>

    「見ろ、縁鷲が天へ昇っていく。」

    縁の肩で、崖からの吹き上げに乗る鷲を見て言う言葉。áura「昇る」と aurá「縁鷲(もとは昇るもの)」は、強勢の位置だけが違う。日本語話者には同じに聞こえやすい。

    auríþa élvar nébro.

    読み:アウリーサ エルヴァル ネーブロ。

    aur-íþ-aélvarnébro.
    昇る-<〜させる>-<(軽いものが)>天<主格>霧<対格>

    「天が霧を引き上げる。」

    霧期の終わりに霧が持ち上がって雲に変わる様子を、信仰の言い方で語った文。霧が天に引き上げられると、人々は安堵する。nébro は重性o語幹なので、目的語でも主格と同じ形になる。

    lúuman aursárai séndo es élvares.

    読み:ルーマン アウルサーライ センド エス エルヴァレス。

    lúum-anaursár-aiséndoesélvar-es.
    ご覧になる-<彼らが>祖先-<〜たちが>この世<対格>から天-<属格>

    「祖先は天からこの世をご覧になる。」

    祖先祀りの詞の一句。上の世界 élvar と、中の世界 séndo が対になる。祖先の行いには尊敬の補充形 lúum- を使う。séndo は重性なので、対格も主格と同じ形になる。

    víran dalorárai ré brúuma naþrenár es élvares.

    読み:ヴィーラン ダロラーライ レー ブルーマ ナスレナール エス エルヴァレス。

    vír-andalorár-airébrúum-anaþrenáresélvar-es.
    言う-<彼らが>下の国の者-<〜たちが><〜と(節)>落ちる-<(軽いものが)>異邦人<主格>から天-<属格>

    「下の国の者たちは、異邦人が天から落ちてきたと言う。」

    干潟の言い伝えを、高原の人が伝え聞いた形で言う文。ré の節は主節の後ろに置く。高原の世界観では、上から落ちてくる者は流れ星と同じく不吉なものとされるので、この種の話は泥の国の迷信として語られることが多い。es+属格で方向を問わない「〜から」。

    áura aurá an élvaran.

    読み:アウラ アウラー アン エルヴァラン。

    áur-aauráanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>縁鷲<主格>上手天-<対格>

    「縁鷲が天へ昇っていく。」

    崖から吹き上がる風に乗って鷲が昇るのを見たときの、ごく日常的な言い方。élvar は軽性の子音語幹(aldár と同じ型)で、an+対格で「天へ」の意味になる。

    ésa élvar þáil sórel, aurélau dáu sílarau.

    読み:エーサ エルヴァル サイル ソーレル、アウレーラウ ダウ シーララウ。

    és-aélvarþáilsórel,aur-él-audáusílar-au.
    いる-<(軽いものが)>天<主格>澄んだ今日昇る-<〜だろう>-<双数>二月-<双数>

    「今日は天が澄んでいる。二つの月も昇るだろう。」

    乾風期の晴れた日によく交わす言葉。述語の形容詞 þáil は軽性・単数・主格なので語尾がつかない。未来のことは推量法で言い、強勢は -él- に移る。dáu「二」の後ろの名詞は双数になり、双数の動詞は人称も性も区別しない。月は星ではないので、数えて双数にしてもかまわない。

    an élvares réina, es dáloros sáko.

    読み:アン エルヴァレス レーナ、エス ダーロロス サーコ。

    anélvar-esréina,esdálor-ossáko.
    上手天-<属格>上からの恵み<主格>から下の国-<属格>塩<主格>

    「上からは雨の恵み、下からは塩。」

    動詞のない諺。天からの恵み(軽性の réina)と、下の国から来る塩(重性の sáko)を対にしている。塩をありがたがりながらも少し後ろめたく思う、という気持ちを表す。an+属格は「上手から」の意味になる。

    brúuma hílva es élvares sórel.

    読み:ブルーマ ヒルヴァ エス エルヴァレス ソーレル。

    brúum-ahílvaesélvar-essórel.
    落ちる-<(軽いものが)>雪<主格>から天-<属格>今日

    「今日、天から雪が降った。」

    凍りの頃の朝によく交わす言葉。雪は上から来るものなので軽性で、動詞は -a をとる。es+属格で「〜から」。時制がないので、「降った」とも「降る」とも訳せる。

    dúla anléuma es þráinos, ésa élvar þáil.

    読み:ドゥーラ アンレウマ エス スライノス、エーサ エルヴァル サイル。

    dúl-aanléumaesþráin-os,és-aélvarþáil.
    下る-<(軽いものが)>上の風<主格>から峰-<属格>いる-<(軽いものが)>天<主格>澄んだ

    「上の風が峰から下りてきて、空が澄みわたっている。」

    乾風期の初めのころの空模様を言う文。接続詞を使わずに主節を二つ並べ、あいだを区切りの印(読点)で区切っている。anléuma は北の高みから下りてくる風なので、動詞は「昇る」ではなく dúl-「下る」を使う。þráin「峰」は石の峰なので重性で、属格は -os になる。anléuma は清く良い風とされ、この風が吹くと星読みの季節が来る。

    áura aurléuma es orénos, auríþa nébro an élvaran.

    読み:アウラ アウルレウマ エス オレーノス、アウリーサ ネーブロ アン エルヴァラン。

    áur-aaurléumaesorén-os,aur-íþ-anébroanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>昇る風<主格>から縁-<属格>昇る-<〜させる>-<(軽いものが)>霧<対格>上手天-<対格>

    「昇る風は縁から昇り、霧を天へと持ち上げる。」

    雨期の天気のしくみを説明する、書物風の文。an+対格で「上手へ」、つまり天のほうへ向かうことを表す。霧は昇る風に天まで引き上げられると、上に属する清い雲に変わると考えられている。地を這う霧(重性)が自分から雲になるわけではなく、昇る風に引き上げられて初めて雲になる、という見方である。

    áura árnel an élvaran.

    読み:アウラ アルネル アン エルヴァラン。

    áur-aárnelanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>木<主格>上手天-<対格>

    「木は天へ向かって伸びる。」

    生えている木は上へ伸びるものなので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。木が下と上をつなぐ、という考え方を表す格言風の文。an+対格で「上手へ」。

    lúin élþa virá lísen, áura an élvaran.

    読み:ルーイン エルサ ヴィラー リーセン、アウラ アン エルヴァラン。

    lúinélþ-avirálís-en,áur-aanélvar-an.
    とき燃える-<(軽いものが)>言葉<主格>書く-<〜した・〜された>昇る-<(軽いものが)>上手天-<対格>

    「書かれた言葉は燃えると、天へ昇っていく。」

    願いごとを書いた紙を燃やして祖先に届ける習わしを言う、儀礼の場の文。lísen は virá(軽性・単数・主格)に一致する分詞で、一致の語尾はつかない。後半の主語は省かれているが、動詞の語尾から前半と同じ「言葉」だとわかる。lúin の節は主節の前に置き、an+対格で「上手へ」と言う。

    élþan elþái aursárar élvarei, áurau dáu sílarau.

    読み:エルサン エルサイ アウルサーラル エルヴァレイ、アウラウ ダウ シーララウ。

    élþ-anelþ-áiaursár-arélvar-ei,áur-audáusílar-au.
    灯る-<彼らが>火-<〜たちが>祖先-<〜らの>天-<与格>昇る-<双数>二月-<双数>

    「天に祖先たちの火が灯り、二つの月が昇る。」

    詩の言い回し。星を祖先の炉の火と見る考え方から、星を「祖先たちの火」と言い換え、élþ-「灯る」を使っている。星を数えない言い方なので禁忌には当たらない。月は星ではないので、数詞 dáu をつけて双数で言える。

    hóinau dáu sílarau élvarei.

    読み:ホイナウ ダウ シーララウ エルヴァレイ。

    hóin-audáusílar-auélvar-ei.
    巡ってくる-<双数>二月-<双数>天-<与格>

    「二つの月が、また天に巡ってくる。」

    天体が一巡りしてまた現れることに hóin- を使う。dáu「二」の後ろの名詞は双数になり、双数の動詞は人称も性も区別しない。場所は前置詞なしの与格で言う。

    fíndan aursárai viráis némores an élvarei.

    読み:フィンダン アウルサーライ ヴィライス ネーモレス アン エルヴァレイ。

    fínd-anaursár-aivir-áisnémor-esanélvar-ei.
    聞く-<彼らが>祖先-<〜たちが>言葉-<〜たちを><我々>-<属格>上手天-<与格>

    「祖先たちは天の上で、我々の言葉を聞いている。」

    信仰を説く言い方。言葉は息なので上へ昇り、天にいる祖先の耳に届く、という考えを表している。時制がないので、いつでも成り立つ事柄として直説法で言う。an+与格で「上手の側で」。

    áura tíula kumbóros an élvaran.

    読み:アウラ ティーウラ クンボーロス アン エルヴァラン。

    áur-atíulakumbór-osanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>音<主格>青銅-<属格>上手天-<対格>

    「青銅の音は天へ昇る。」

    祭祀や鈴の護符について言う決まり文句。音は「上へ昇る軽いもの」なので tíula は軽性で、動詞も -a をとる。青銅 kumbór は重性なので、属格は -os になる。an+対格で「上手へ」。

    néulimor þáilan élvares, grémimor nébros.

    読み:ネウリモル サイラン エルヴァレス、グレーミモル ネーブロス。

    néul-imorþáil-anélvar-es,grém-imornébr-os.
    好む-<我々が>澄み-<対格>天-<属格>恐れる-<我々が>霧-<属格>

    「「我々は空の澄みを好み、霧を恐れる。」」

    þáil を名詞として使い、軽性の対格 -an をつけている。二つの主節を読点で区切って並べた文。澄んだ空と霧を、上と下の対として語る高原らしい言い方。

    lúin ésa élvar þáil, sénimor sílarau.

    読み:ルーイン エーサ エルヴァル サイル、セーニモル シーララウ。

    lúinés-aélvarþáil,sén-imorsílar-au.
    ときいる-<(軽いものが)>天<主格>晴れた見る-<我々が>月-<双数>

    「空が晴れると、我々には二つの月が見える。」

    lúin で始まる時の節を主節の前に置いている。雲も霧もない空を言う用法で、乾風期の夜によく使う。月は星ではないので、双数で言ってよい。

    lúin ésa élvar þáil, þondésa.

    読み:ルーイン エーサ エルヴァル サイル、ソンデーサ。

    lúinés-aélvarþáil,þond-és-a.
    ときいる-<(軽いものが)>天<主格>晴れた誓う-<〜すべし>-<(軽いものが)>

    「誓いは、空の晴れたときに立てるべし。」

    主語のない当為法は「人は〜すべし」という一般の主語を表し、軽性の形をとる。祖先が見ている、星の見える晴れた夜の誓いだけが重いとされ、霧の夜の誓いは無効とされる。

    ésa snélo élvares dréum, na sénimor sílaran.

    読み:エーサ スネーロ エルヴァレス ドレウン、ナ セーニモル シーララン。

    és-asnéloélvar-esdréum,nasén-imorsílar-an.
    いる-<(軽いものが)>天の屋根<主格>天-<属格>黒い<〜ない>見る-<我々が>月-<対格>

    「天の屋根が黒く、月が見えない。」

    snélo élvares「天の屋根」は高い雲を言う詩的な表現。名詞の形は重性の o語幹のままだが、雲は上に属するものなので一致は軽性になり、繋辞は ésa、述語の形容詞 dréum も軽性の形をとる。雨期の夜によく言う言い方。

    lúin ésa snélo élvares dréum, lúuman aursárai némoran.

    読み:ルーイン エーサ スネーロ エルヴァレス ドレウン、ルーマン アウルサーライ ネーモラン。

    lúinés-asnéloélvar-esdréum,lúum-anaurs-ár-ainémor-an.
    ときいる-<(軽いものが)>天の屋根<主格>天-<属格>黒いご覧になる-<彼らが>昇る<〜し終えた>-<〜する人>-<〜たちが><我々>-<対格>

    「天の屋根が黒いときも、祖先は我々をご覧になっている。」

    雨期に星が見えなくても不安がらない理由を説く、信仰の言い方。雲は上の層に属するので、祖先は屋根の上から変わらず下界を見ていると考えられている。snélo は重性の語形だが、この意味では一致が軽性になる(ésa)。lúum- は「見る」の尊敬の補充形。

    áura elþá aursáres an élvaran.

    読み:アウラ エルサー アウルサーレス アン エルヴァラン。

    áur-aelþáaursár-esanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>火<主格>祖先-<属格>上手天-<対格>

    「祖先の火(星)が天へ昇っていく。」

    詩の一句。星を、昇っていった祖先の炉の火とみて elþá と言う。一つの祖先の火を指しているので単数で、数詞はつけない。an+対格で「上手へ」。

    áura þondá némes an élvaran.

    読み:アウラ ソンダー ネーメス アン エルヴァラン。

    áur-aþondáném-esanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>誓い<主格><私>-<属格>上手天-<対格>

    「私の誓いは天へ昇る。」

    星の見える晴れた夜に、改まった誓いを立てるときの言葉。誓いは息なので軽いもので、上へ昇って祖先に届くと考えられている。þondá は軽性なので、動詞は -a で一致する。

    áura hóurna an élvaran, sáilimor.

    読み:アウラ ホールナ アン エルヴァラン、サイリモル。

    áur-ahóurnaanélvar-an,sáil-imor.
    昇る-<(軽いものが)>送りの煙<主格>上手天-<対格>喜ぶ-<我々が>

    「送りの煙が天へ昇っていく。我らは喜ぶ。」

    火葬に立ち会う人々の言葉。煙がまっすぐ高く昇るほど、魂がよく昇ったとされる。煙は軽いものなので、動詞は軽性の -a で一致する。

    áura selvá es méndales an élvaran.

    読み:アウラ セルヴァー エス メンダレス アン エルヴァラン。

    áur-aselváesméndal-esanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>息<主格>から中の世界-<属格>上手天-<対格>

    「「息は中の世界から天へと昇る。」」

    弔いの詞や祈りによく出る一句。méndal は重性の子音語幹として変化する(属格 méndalos)。人の住む高原を、天と下の国にはさまれた層として言う。

    áura álmar an méndalan élvares.

    読み:アウラ アルマル アン メンダラン エルヴァレス。

    áur-aálmaranméndal-anélvar-es.
    昇る-<(軽いものが)>白月<主格>上手まん中-<対格>天-<属格>

    「「白月が天のまん中へと昇っていく。」」

    天体の位置を、まわりのものとの関係で言う言い方。月は星ではないので、こうして名指しして言ってよい。méndal は重性なので、対格は主格と同じ形になる。

    lúin tóro nébro, na sénimor álmaran un élvarei.

    読み:ルーイン トーロ ネーブロ、ナ セーニモル アルマラン ウン エルヴァレイ。

    lúintór-onébro,nasén-imorálmar-anunélvar-ei.
    とき来る-<(重いものが)>霧<主格><〜ない>見る-<我々が>白月-<対格>内に天-<与格>

    「霧が来ると、天の内に白月が見えなくなる。」

    霧期を言う文。un+与格で、天という広がりの内側にあることを表す。霧は下から割りこむ帳なので、天にあるものが見えなくなる。

    áura aurselvá an élvaran.

    読み:アウラ アウルセルヴァー アン エルヴァラン。

    áur-aaurselváanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>高原語(詩語)<主格>上手天-<対格>

    「高原語(詩語)は天へ向かって昇る。」

    儀礼や詩の一行。意味1では aurselvá を、高原語そのものを詩語として指す名に使う。主語は軽性a語幹の無標主格で、動詞 áur- は軽性の3人称単数 -a をとる。an élvaran は方向句で、an と組んだ élvar の対格 élvaran が「天へ」を示す。

    auríþo nebroauró nébro an élvaran.

    読み:アウリーソ ネブロアウロー ネーブロ アン エルヴァラン。

    aur-íþ-onebroaurónébroanélvar-an
    昇る-<〜させる>-<(重いものが)>霧上げ<主格>霧<対格>上手天-<対格>

    「霧上げが霧を天へ持ち上げる。」

    儀礼・詩の語り。nebroauró を自然現象の行為者として重性単数主格で使う。nébro の対格は主格と同形。方向は an+対格。

    snáula arnélvar an élvaran.

    読み:スナウラ アルネルヴァル アン エルヴァラン。

    snául-aarnélvaranélvar-an
    生える-<(軽いものが)>梢の天蓋<主格>上手天-<対格>

    「梢の天蓋が天へ伸びていく。」

    詩的表現。arnélvar を梢の天蓋として、天へ延びる動きに添える。前置詞 an と対格 élvaran が組んで、方向「天へ」を表す。arnélvar は生えている木々の集まりなので軽性だが、詩では梢の上層を天とつなげる比喩として使う。

  2. 祖先の住むところ

    死者の魂が昇っていく上の層。葬送や祈りの詞で使う。

    aurénde selvá élaures an élvaran.

    読み:アウレンデ セルヴァー エーラウレス アン エルヴァラン。

    aur-énd-eselváélaur-esanélvar-an.
    昇る-<〜しますように>-<(軽いものが)>息<主格>昇りゆく人-<属格>上手天-<対格>

    「昇りゆく人の息が、天へ昇りますように。」

    火葬の場で唱える送りの詞の一句。死後一年は名前を口にしないので、死者は élaur「昇りゆく人」と言い表す。願望法の3人称単数・軽性の語尾は -e になる。an+対格で「上手へ」。

    hóina selvá an élvaran, an aursárais.

    読み:ホイナ セルヴァー アン エルヴァラン、アン アウルサーライス。

    hóin-aselváanélvar-an,anaursár-ais.
    帰る-<(軽いものが)>息<主格>上手天-<対格>上手祖先-<〜たちを>

    「息は天へ、祖先たちのもとへ帰っていく。」

    死と魂についての教えを説く書物によく出る文。前置詞句を二つ並べて、天と祖先が同じ場所であることを示している。魂が天へ行くことを、「行く」ではなく hóin-「帰る」で言うのが決まった言い方である。

解説

空の高いところ。世界の三つの層のうちの「上」で、星と二つの月が巡り、昇っていった祖先が住む場所とされる。澄んで、軽く、乾いて、光に満ちたものの行き着く先。日常の「空模様」の空にも使うが、つねに信仰の響きを帯びる。霧のかかった低い空は élvar とは呼ばない。

文法

軽性・子音語幹(②型)。ふつう単数で使う。an élvaran「天へ」、élvarei「天で」。

語源

古高原語 *élvara から。áur-「昇る」とは別の語根だが、詩ではしばしば対にして詠まれる。

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