小説
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積もる(天の段が大地に着く)
雪・霜の積もりに使う改まった語。天がその段を大地に置く、という比喩に由来。詩・祀り・巫の詞で用いられる。
sórel, þréumau hílva si sírna.
読み:ソーレル、スレウマウ ヒルヴァ シ シルナ。
| sórel | þréum-au | hílva | si | sírna |
| 今日 | 積もる-<双数> | 雪<主格> | と | 霜<主格> |
「今日、雪と霜が積もる。」
日常の天候の話。動詞の前に場面の枠として時の名詞 sórel を置き、短い切れ目を入れる。二つの単数名詞句が si で並ぶので、動詞は双数の語尾 -au をもつ。
厚く着く(苔・地衣類が厚まる)
森の言葉では þréuma の形で、苔・地衣類・灰が厚く重なることに特に使う。都の言葉では þréum で一般の積もりに使う。
þréuma lóiva.
読み:スレウマ ロイヴァ。
| þréum-a | lóiva |
| 厚く着く-<(軽いものが)> | 森の髭<主格> |
「森の髭が厚く着く。」
森の記録や古い詞で見られる用法。森の言葉では苔・地衣類が厚く重なることを表す。この形は語末母音を保った þréuma として現れる。
古高原語から伝わる、祀りと森の巫の詞に根をもつ自動詞。もとは乾風期の初雪を告げる巫の詞の中で「天の段が大地に着く」(天がその段を大地に置く)という比喩で使われ、後に雪・霜・灰・泥の積もりに一般化した。森の言葉では古い語末母音を残した þréuma の形で巫の詞や古い碑文に現れる。都の言葉では þréum になった。宮廷の詩や祀りの場で好まれ、日常の þréul- より一層改まった響きをもつ。解ける(融ける)とは対になる。
自動詞。森の言葉・巫の詞では語末母音を残し þréuma(軽)/þréumo(重)。都の言葉では þréum(軽)/þréumo(重)。古い語末母音の脱落を免れた形が森の言葉に残る。
古高原語の比喩表現「天の段(þrén)が着く」が固まった形。古い語末母音 -a は森の言葉と巫の詞にのみ残る(þréuma)。都の言葉では脱落により þréum。
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