aurél

品詞
代名詞
意味
あの方
発音
[auˈrel]
読み
アウレル
分野
代名詞・指示詞・疑問詞

意味

  1. あの方

    目上の第三者を高めて指す3人称代名詞。

    aldána aurél aldárei áurenei.

    読み:アルダーナ アウレール アルダーレイ アウレネイ。

    aldán-aaurélaldár-eiáur-en-ei.
    お就きである-<(軽いものが)>あの方座-<与格>昇る-<〜した・〜された>-<軽性・与格>

    「あの方は、高き座にお就きであられる。」

    王や高位の人が位にあることを言う。座は与格 aldárei で表し、分詞 áuren は軽性・単数・与格の -ei で一致する。今の王を個人名で呼ばず、aurél「あの方」と言っている。

    aldanénde aurél aldárei áurenei.

    読み:アルダネンデ アウレール アルダーレイ アウレネイ。

    aldan-énd-eaurélaldár-eiáur-en-ei.
    お就きである-<〜しますように>-<(軽いものが)>あの方座-<与格>昇る-<〜した・〜された>-<軽性・与格>

    「あの方が、高き座にお就きあそばしますように。」

    即位の儀のころに宮廷で唱えられる言祝ぎ。願望法の3人称単数・軽性は -énde となり、強勢が語根から接尾辞へ移る(aldánа → aldanénde)。

    glóira aurél es orénos.

    読み:グロイラ アウレール エス オレーノス。

    glóir-aaurélesorén-os.
    お越しになる-<(軽いものが)>あの方<主格>から縁-<属格>

    「あの方は縁からお越しになる。」

    目上の人が来ることを、第三者に伝える文。glóir- は tór-「来る」の尊敬の補充形で、au- をつけた形は使わない。主語の aurél「あの方」は人なので、軽性の -a をとる。

    pón leunéim aurélei?

    読み:ポーン レウネーン アウレーレイ?

    pónleun-é-imaurél-ei?
    何<対格>申す-<〜だろう>-<私が>あの方-<与格>

    「あの方に何と申し上げればよいでしょう。」

    目上の人の前で何を言うべきか迷うときの言い方。疑問詞 pó は動詞の前に出る。推量法の -él- は1人称の語尾 -im の前で l が落ちて -é- になり、強勢もそこに移る(léunim → leunéim)。言う相手は与格で表す。

    selvána aurél virán fláinan.

    読み:セルヴァーナ アウレール ヴィラーン フライナン。

    selván-aaurélvir-ánfláin-an.
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<主格>言葉-<対格>上品な-<軽性・対格>

    「あの方は上品なお言葉をおっしゃる。」

    目上の人をほめる言い方。selván- は「言う」の尊敬の補充形。fláin は「軽い」から転じて、礼にかなった上品さを表す。軽い言葉ほど上へ昇る、という考え方がもとになっている。

    an pó fleiréla aurél?

    読み:アン ポー フレイレーラ アウレール?

    anpófleir-él-aaurél?
    上手どこ<対格>お出ましになる-<〜だろう>-<(軽いものが)>あの方

    「あの方は、上手のどちらへお出ましになるのでしょうか。」

    目上の人の行き先を尋ねる、上向きの問い。高原語には方向を決めない「どこへ」がないので、an pó「上手のどこへ」と前置詞句ごと文頭に出す。ké は使わず、推量法で推し量る形にする。fléir- は「行く」の尊敬の補充形で、強勢は推量法の -él- に移る。

    fléira aurél an dún.

    読み:フレーラ アウレール アン ドゥーン。

    fléir-aaurélandún.
    お出ましになる-<(軽いものが)>あの方<主格>上手丘<対格>

    「あの方は丘の上へお出ましになる。」

    目上の人の行き先を、同じ段の聞き手に伝える日常の文。aurél は él に尊敬の au- がついた語で、母音の前なので aur- の形になる。動詞にも「行く」の尊敬の補充形 fléir- を使い、主語と動詞の両方で相手を高めている。動詞は3人称単数・軽性。dún は重性なので、対格も主格と同じ形になる。

    dulísim sáindaran aurélei.

    読み:ドゥリーシン サインダラン アウレーレイ。

    du-lís-imsáindar-anaurél-ei.
    <〜させていただく>-書く-<私が>証文-<対格>あの方-<与格>

    「あの方に証文を書いて差し上げます。」

    自分の動作には謙譲の du- をつけ、受け手の aurél は与格 -ei にする。こうして、上下の関係が一つの文の中にそろって表れる。aurél は él と同じく②型の語尾で変化する(aurélan・auréles・aurélei)。高め名詞なので、数詞や双数はつけない。

    léunim virán sníran aurélei.

    読み:レウニン ヴィラーン スニーラン アウレーレイ。

    léun-imvir-ánsnír-anaurél-ei.
    申す-<私が>言葉-<対格>わずかな-<軽性・対格>あの方-<与格>

    「あの方に、わずかばかり申し上げます。」

    目上の人への口上や手紙の書き出しで使う前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。snír は軽性・単数・対格の virán に一致して sníran になる。自分の言葉を「わずかな」と低める言い方は、指小辞のついた viríña「拙い句」と並んで、改まった場の謙遜の定型である。

    auflúuna aurél aumár.

    読み:アウフルーナ アウレール アウマール。

    au-flúun-aaurélau-már.
    <お〜になる・御〜>-洗う-<(軽いものが)>あの方<お〜になる・御〜>-手<対格>

    「あの方は御手をお洗いになる。」

    目上の人の体の部分には au- をつけて aumár「御手」と言い、動詞にも尊敬の au- をつける。aumár は重性なので、対格は主格と同じ形。御手を双数にして aumárou「御両手」と言うのは、人を数えることにならないので許される。

    selvéna aurél viráis náumais.

    読み:セルヴェーナ アウレール ヴィライス ナウマイス。

    selvén-aaurélvir-áisnáum-ais.
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<主格>言葉-<〜たちを>穏やかな-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「あの方は穏やかなお言葉をおかけになる。」

    目上の人の話しぶりをほめる言い方。selvén- は「言う」の尊敬の補充形。形容詞 náum は viráis(軽性・複数・対格)に一致して náumais になる。

    esénde lúsa sé aurélei.

    読み:エセンデ ルーサ セー アウレーレイ。

    es-énd-elúsaséaurél-ei.
    いる-<〜しますように>-<(軽いものが)>粥<主格>この<軽性>あの方-<与格>

    「この粥を、どうぞあの方に(お召し上がりくださいませ)。」

    目上の人に食事を勧める、遠回しで改まった言い方。「食べよ」とは言わず、所有の構文「ある+持ち主の与格」を願望法にして、「この粥があの方のものとなりますように」と言う。強勢は願望法の -énd- に移る。

    luuménde aurél kumbór ámbel só.

    読み:ルーメンデ アウレール クンボール アンベル ソー。

    luum-énd-eaurélkumbórámbelsó.
    ご覧になる-<〜しますように>-<(軽いものが)>あの方<主格>青銅<対格>金色のこの<重性>

    「あの方に、この金色の青銅をご覧いただきたく存じます。」

    上向きの依頼で、尊敬の補充形 lúum- の願望法を使う。青銅 kumbór は金属なので重性で、指示詞も重性の só になる。鋳物師の家の使いが器を差し出すような改まった場面の言い方。

    glóira aurél bóralos áurenos.

    読み:グロイラ アウレール ボーラロス アウレノス。

    glóir-aaurélbóral-osáur-en-os.
    お越しになる-<(軽いものが)>あの方館-<属格>昇る-<〜した・〜された>-<重性・属格>

    「高き館の方がお越しになる。」

    目上の人の個人名は口にしないので、住んでいる館で遠回しに言う。bóral は重性なので、分詞 áuren も重性の属格 -os で一致する。動詞は人を受けるので軽性の -a をとる。丘の上にある家ほど身分が高いので、áuren「高き」を添えると大家の館の意味になる。

    glóira aurél séndo anlúin.

    読み:グロイラ アウレール センド アンルーイン。

    glóir-aaurélséndoanlúin.
    お越しになる-<(軽いものが)>あの方<主格>ここ以前に

    「あの方は、以前にもここへお越しになった。」

    目上の人のことを第三者に話す文。主語の aurél「あの方」に合わせて、動詞は尊敬の補充形 glóir- を使う。副詞の anlúin も séndo「ここ」も、格語尾をつけずに文の後ろに並べる。

    selvána aurél ré ésa mélna sé gléin.

    読み:セルヴァーナ アウレール レー エーサ メルナ セー グレーン。

    selván-aaurélréés-amélnaségléin
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<主格><〜と(節)>いる-<(軽いものが)>詩<主格>この<軽性>清い

    「あの方は、この詩は清いとおっしゃる。」

    目上の人の言葉を伝える改まった言い方。selván- は「言う」の尊敬の補充形。ré の後ろの節も動詞で始まり、繋辞 ésa が主語 mélna(軽性)に一致する。

    na ésa fírna dunémes séuril, mé augruunénde aurél.

    読み:ナ エーサ フィルナ ドゥネーメス セウリル、メー アウグルーネンデ アウレール。

    naés-afírnaduném-esséuril,méau-gruun-énd-eaurél.
    <〜ない>いる-<(軽いものが)>書きぶり<主格>手前-<属格>美しい<禁止・願いの打ち消し><お〜になる・御〜>-怒る-<〜しますように>-<(軽いものが)>あの方

    「手前の書きぶりは拙うございますが、どうかお気を悪くなさいませぬよう。」

    目上の人へ送る手紙の結びの決まり文句。前半では自分の書きぶりをへりくだる。後半は上向きの話し方なので2人称を使わず、相手を aurél「あの方」と3人称で言い、動詞に尊敬の au- をつける。禁止の mé は願望法と組み、強勢は願望法の -énd- に移る。

    selvéna aurél ré tóro nébro.

    読み:セルヴェーナ アウレール レー トーロ ネーブロ。

    selvén-aaurélrétór-onébro.
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<〜と(節)>来る-<(重いものが)>霧<主格>

    「あの方は、霧が来るとおっしゃる。」

    selvén- は「言う」の尊敬の補充形。言った内容は ré の節で主節の後ろに置き、その節も動詞で始める。節の中の動詞は、霧 nébro に合わせて重性の -o になる。

    aldána aurél euléren es némores.

    読み:アルダーナ アウレール エウレーレン エス ネーモレス。

    aldán-aauréleulérenesnémor-es
    おわす-<(軽いものが)>あの方<主格>流れの違うから<我々>-<属格>

    「あの方は、我々とは筋が違う。」

    高位者や部外者について、礼法を保ちながら身内ではないことを示す、やや冷たい言い方。語形は軽性単数。高位者を主語にする存在・判断の文では、通常の ésa ではなく尊敬の補充形 aldána を使う。

解説

3人称単数の尊敬の代名詞。話題にのぼっている目上の人を指す。名前を口にできない目上の人を、役職名をくり返さずに受けるのに使う。高め名詞と同じく数えられないので、数詞も双数もつけられない。複数 aurélai は「あの方々」というひとまとまりの意味しか持たない。今の王には使わず、王は aldár「座」で受ける。

文法

軽性・子音語幹型。主 aurél、対 aurélan、属 auréles、与 aurélei、複数主 aurélai。受ける動詞は尊敬の au- 形か補充形にする。

語源

尊敬の接頭辞 au- +3人称単数 él。母音の前で au- が古い形 aur- をあらわす規則による(*au-él → aurél)。

説明に出てくる語

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する