小説
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空ける
使っていた座・寝床・場所を、次の者が使えるように空いたまま残す。
bála houmár nórlo.
読み:バーラ ホウマール ノルロ。
| bál-a | houmár | nórlo. |
| 空ける-<(軽いものが)> | 家の主<主格> | 寝床<対格> |
「家の主が寝床を空ける。」
日常の家の場面。主語は人を指す名詞で軽性、動詞は3人称単数軽性。寝床を次の者が使えるように残す基本義。
bala faronár orén.
読み:バラ ファロナール オレーン。
| bal-a | faronár | orén |
| 空ける-<(軽いものが)> | 運び人<主格> | 縁<対格> |
「運び人が縁の道を空ける。」
`orén` は「縁・縁沿い」を指す重性子音語幹で、目的語(対格)は主格と同形。縁沿いの道・崖道の意味をさして使う。
席を空ける
炉ばた・上座・作業席など、人が座または使う席を、次の人のために空ける。
bála houmár aldáran torárei.
読み:バーラ ホウマール アルダーラン トラーレイ。
| bál-a | houmár | aldár-an | torár-ei. |
| 空ける-<(軽いものが)> | 家の主<主格> | 座-<対格> | 客-<与格> |
「家の主が客のために座を空ける。」
炉ばたの上座の作法。席を次の人、ここでは客に譲るため空ける。与格単数で利益者を示す。
時間を空ける
その時間に来る人・作業のために、時間枠を使わないでおく。
人が使っていた座・寝床・場所を、次の者がそのまま使える状態にしておく動作を広く指す、一般的な他動詞。扉や容器を開けて中に届く状態にする vélm- とは異なり、すでに占めていた場を返す・取り除くことに重点がある。日常では寝床を空ける、作業場を片付けて使える場を残す、訪問用に時間を空けるなど、人間用の場所と枠の両方に使える。丁寧さの段階は動詞そのものの語形や法で示すため、この語自体には敬意の含みはない。
他動詞。主語が人なら軽性の語尾で受ける。主語・対象は通常の VSO に従う。
古高原語 *bāl-「人が立ち退いて場を明ける」から。
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