dalorár

品詞
名詞
意味
下の国の者
発音
[daloˈrar]
読み
ダロラール
分野
人・親族

意味

  1. 下の国の者

    干潟に住む人。

    víran dalorárai ré brúuma naþrenár es élvares.

    読み:ヴィーラン ダロラーライ レー ブルーマ ナスレナール エス エルヴァレス。

    vír-andalorár-airébrúum-anaþrenáresélvar-es.
    言う-<彼らが>下の国の者-<〜たちが><〜と(節)>落ちる-<(軽いものが)>異邦人<主格>から天-<属格>

    「下の国の者たちは、異邦人が天から落ちてきたと言う。」

    干潟の言い伝えを、高原の人が伝え聞いた形で言う文。ré の節は主節の後ろに置く。高原の世界観では、上から落ちてくる者は流れ星と同じく不吉なものとされるので、この種の話は泥の国の迷信として語られることが多い。es+属格で方向を問わない「〜から」。

    ké éses dalorár?

    読み:ケー エーセス ダロラール?

    kéés-esdalorár?
    <〜か>いる-<あなたが>下の国の者<主格>

    「お前は下の国の者か。」

    縁の市や崖道で、見慣れない者の素性を尋ねるくだけた問い。ké を文頭に置き、繋辞 és- の2人称単数を使っているので、下向きか並びの話し方になる。dalorár は述語の名詞で、ふつうの軽性・単数・主格の形。人を指す語なので、この意味では軽性で受けるのが正しい。

    ésa dalorár naþrenár.

    読み:エーサ ダロラール ナスレナール。

    és-adalorárnaþrenár.
    いる-<(軽いものが)>下の国の者<主格>段の外の者<主格>

    「下の国の者は段の外の者である。」

    礼法の書や法典の注釈に見られる、総称を言う文。dalorár を人として扱っているので、繋辞は3人称単数・軽性の -a になる。干潟の人は身分が低いのではなく、「階段に乗っていない」という考え方を言い表している。

    na néulan brándalai virán dalorárar.

    読み:ナ ネウラン ブランダライ ヴィラーン ダロラーラル。

    nanéul-anbrándal-aivir-ándalorár-ar.
    <〜ない>好む-<彼らが>諸司-<〜たちが>言葉-<対格>下の国の者-<〜らの>

    「宮廷のお役人たちは、下の国の者の言葉を好まない。」

    運び人や崖道の商人の、くだけた陰口。au- をつけずに brándalai と言うのは、相手のいない場での遠慮のない言い方。否定の na は動詞の直前に置く。

    na ráina dalorár sárvo némores.

    読み:ナ ライナ ダロラール サルヴォ ネーモレス。

    naráin-adalorársárvonémor-es.
    <〜ない>知る-<(軽いものが)>下の国の者<主格>禁忌<対格><我々>-<属格>

    「下の国の者は、我々の禁忌を知らない。」

    干潟の人について、高原の人が言う決まり文句。どこか見下す響きがある。sárvo は重性o語幹なので、主格と対格が同じ形になる。ここでは単数で「禁忌というもの」を総称している。「我々の」は代名詞 némor の属格 némores で表し、名詞の後ろに置く。

    ésa dalorár sal þrénuls, na ésa du þrénuls.

    読み:エーサ ダロラール サル スレーヌルス、ナ エーサ ドゥ スレーヌルス。

    és-adalorársalþrén-uls,naés-aduþrén-uls.
    いる-<(軽いものが)>下の国の者<主格>〜の枠の外に段-<〜らに><〜ない>いる-<(軽いものが)>下手段-<〜らに>

    「下の国の者は段の外にいるのであって、段の下にいるのではない。」

    宮廷の礼法家がよく口にする言い方。干潟の人は身分が低いのではなく、「階段に乗っていない」と考えられていることを、sal「〜の外に」と du「〜の下手に」を並べて対比している。þrén「段」は重性なので、複数与格は -uls になる。人を指す dalorár は軽性で受ける。

  2. 泥の者(蔑称)

    重性の一致で受けて、干潟の人を重く汚れた者として見下す言い方。

    tóro dalorár tó es orénos.

    読み:トーロ ダロラール トー エス オレーノス。

    tór-odalorártóesorén-os.
    来る-<(重いものが)>泥の者<主格>あの<重性>から縁-<属格>

    「あの泥の者が縁から上がってくるぞ。」

    陰口やからかいの言い方。dalorár そのものは軽性の語形のままだが、動詞を重性の -o(tóro)で、指示詞を重性の tó で受けている。人を重性で一致させることで、相手を石や泥のような「重いもの」として見下す。軽性で受ける tóra dalorár té なら、ただの「あの下の国の者が来る」になる。

    éso dalorár só gróm.

    読み:エーソ ダロラール ソー グローン。

    és-odalorársógróm.
    いる-<(重いものが)>泥の者<主格>この<重性>重い

    「この泥の者は重い(粗野な奴だ)。」

    あからさまな侮辱。繋辞 éso と指示詞 só が重性の一致になっていて、述語の gróm「重い」も重性・単数・主格の形(語尾なし)で受けている。人について「重い」と言うと、粗野で上へ昇れない者という意味になる。改まった場では口にしない。

解説

崖の下の干潟(下の国)に住む人。文法上は人なので軽性で一致させるのが正しいが、陰口ではわざと重性の一致(動詞の -o、分詞の -os など)で受け、「泥の者」と見下す。naþrenár が身分の上での位置づけを言う改まった語なのに対し、dalorár は住む土地で言う日常の語である。

文法

名詞(軽性・子音語幹、-ár に強勢)。対 daloráran、複 dalorárai

語源

dálor「下の国」+ -ár「〜する人」。

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