小説
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狼
森の帯にすむ狼。
ésa dráun símbo némores.
読み:エーサ ドラウン シンボ ネーモレス。
| és-a | dráun | símbo | némor-es. |
| いる-<(軽いものが)> | 狼<主格> | 印<主格> | <我々>-<属格> |
「狼は我々のしるしだ。」
森の氏族の者が、自分の氏族のしるしを言う文。繋辞の文は「és-+主語+述語」の順に並べる。繋辞は主語 dráun(軽性)に一致して -a をとり、述語の名詞 símbo は主格のままにする。
lúin glǘno véinor, tóran dráunai du véinor.
読み:ルーイン グリューノ ヴェーノル、トーラン ドラウナイ ドゥ ヴェーノル。
| lúin | glǘn-o | véinor, | tór-an | dráun-ai | du | véinor. |
| とき | 凍る-<(重いものが)> | 湖<主格> | 来る-<彼らが> | 狼-<〜たちが> | 下手 | 湖<対格> |
「湖が凍ると、狼たちが湖へ下りてくる。」
湖畔の村で凍りの頃について言う文。lúin の節は主節の前に置く。dráun は軽性の子音語幹で、複数主格は dráunai。du+対格で「下手へ」。véinor は重性なので、主格と対格が同じ形になる。
ké sénes fíñelan? nés, sénim dráunan.
読み:ケー セーネス フィーニェラン?ネース、セーニン ドラウナン。
| ké | sén-es | fíñel-an? | nés, | sén-im | dráun-an. |
| <〜か> | 見る-<あなたが> | 山猫-<対格> | いや | 見る-<私が> | 狼-<対格> |
「「山猫を見たか?」「いや、狼を見た。」」
森の民どうしのくだけたやりとり。はい・いいえで答える問いは、文頭の ké で作る。否定の答えでは、間投詞 nés のあとに、動詞を自分の人称に変えて言い直す。2人称を使っているので、並びか下向きの話し方になる。
grúuna dráun téndoi.
読み:グルーナ ドラウン テンドイ。
| grúun-a | dráun | ténd-oi. |
| うなる-<(軽いものが)> | 狼<主格> | あそこ-<与格> |
「「あそこで狼がうなっている。」」
森で獣の声を耳にしたときの言い方。獣は軽性なので、動詞は -a をとる。「怒る」と同じ動詞を使い、獣が低い声を立てることを言う。
houméran dráunai hervíñan
読み:ホウメーラン ドラウナイ ヘルヴィーニャン
| houmér-an | dráun-ai | hervíñ-an |
| 囲む-<彼らが> | 狼-<〜たちが> | 小鹿-<対格> |
「狼たちが小鹿を囲む。」
獣が獲物を四方から取り巻く場面。dráun「狼」は軽性の子音語幹で、複数主格は dráunai。hervíña「小鹿」は軽性a語幹で、単数対格は hervíñan。
森の帯にすむ狼。熊や山猫と並んで、多くの森の氏族が氏族のしるしにしている。dráunes ráun「狼の流れ」と言えば、狼をしるしとする氏族を指す。
軽性・子音語幹(②型)。対 dráunan、属 dráunes、複 dráunai。
古高原語から受け継いだ語。
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