小説
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足りる(そろっている)
必要なものがすべて揃っており、欠けがない。穀物、塩、取引の品などが、定められた量や基準に達している。
ombréla meirtaulá an nébroi.
読み:オンブレーラ メイルタウラー アン ネーブロイ。
| ombrél-a | meirtaulá | an | nébr-oi. |
| 足りる-<(軽いものが)> | 取引<主格> | 上手 | 霧-<与格> |
「取引は霧の前に済んでいる。」
縁の市の精算が完了したとき、市の目付が告げる宣告。an nébroi は時の読み(「霧の前に」)で、縁の市の決まり文句「期限までに」に当たる。meirtaulá「取引」は軽性a語幹なので動詞は軽性の3単 -a。改まった場での正式な一言で、ふだんの会話ではやや硬く聞こえる。
ombrélo fáron, duói dúlimor du dulándo.
読み:オンブレーロ ファーロン、ドゥオイ ドゥーリモル ドゥ ドゥランド。
| ombrél-o | fáron, | duói | dúl-imor | du | dulándo. |
| 足りる-<(重いものが)> | 荷<主格> | それから | 下る-<我々が> | 下手 | ドゥランド<対格> |
「荷はそろってる。じゃあ、ドゥランドまで下ろう。」
運び人のくだけた言葉。duói「それから」は出来事の順序。dúl-imor「下る-1PL」は崖道の言葉で双数の代わりに複数で受ける形。くだけた話し方では語末の母音が落ち ombrélo → ombrél となる(語末が子音の dúl-imor は脱落しない)。
充足している(比喩)
役割や義務に対して、すべてが整っている。「この家の備えはそろっている」は、家計や生活のすべてが欠けなく整っている、という意味。
ombrélo bóral só.
読み:オンブレーロ ボーラル ソー。
| ombrél-o | bóral | só. |
| 足りる-<(重いものが)> | 家<主格> | この<重性> |
「この家は、すべてがそろっている。」
比喩的な意味。家計・備え・役割のすべてが欠けなく整っていることを指す。bóral は重性子音語幹。só は重性の指示詞で名詞句を閉じる。改まった場で家柄を称える言い方。
数詞 ombár「十(そろった、欠けのない)」に由来し、「すべてがそろっている=何一つ欠けていない」という意味の自動詞。高原語で「十」はそろった、満ちた数とされ、身分の段が十と決まっているのも、十の灯の名前も、この感覚から来ている。この語は「定められた枠のすべてが埋まっている」状態を指し、倉の司の正式な記録や縁の市の精算の場、度量衡の碑の文脈で使われる。改まった響きがあり、ふだんの会話ではやや硬く聞こえる。くだけた言葉では語末の母音が落ちる(ombrél)。
ombrél-au dáu þéumou.
読み:オンブレーラウ ダウ セウモウ。
| ombrél-au | dáu | þéum-ou. |
| 揃う-<双数> | 二 | 色-<双数> |
「二つの色は揃っています。」
色を比べる場。数詞 dáu に双数名詞を従える。主語が二つなので動詞も双数。重性名詞の双数は語幹末に流音があるため þéumou の形になる。
自動詞。完了語幹は ombréel-(e→ee)。重性主語には 3 人称単数の語尾 -o(ombrélo)、軽性には -a(ombréla)。
ombár「十、そろった、欠けのない」+古い動詞化の要素(もはや生産的でない)。mb は高原語で好まれる音節内の結合。数詞の「そろった」の意味が、物事の充足の基準に転じた。
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