小説
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句
詩の一行。
lísim sénþar ombrílur.
読み:リーシン センサル オンブリールル。
| lís-im | sénþar | ombríl-ur. |
| 書く-<私が> | 百 | 句-<〜らの> |
「「詩句を百句書き写す。」」
詩は句 ombríl で数える。sénþar は名詞として働くので、ombríl を複数属格でとる。雨期にこもって詩集を写す場面で使う文。
lúin gléna ólmar ombríl sáun, sáilimor.
読み:ルーイン グレーナ オルマル オンブリール サウン、サイリモル。
| lúin | glén-a | ólmar | ombríl | sáun, | sáil-imor. |
| とき | 答える-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 句<対格> | 吉い<重性><対格> | 喜ぶ-<我々が> |
「「年長の方が吉い句を返すと、我々は喜ぶ。」」
詩の挨拶で、目下の者が先に詠み、目上の者がうまく句を返したときのことを言う文。返しの句がうまく続くと、その出会いは吉とされる。sáun は軽性・対格の ombrílan に一致して sáunan になる。
ésa tíula ombrílur sélvanes gléin.
読み:エーサ ティーウラ オンブリールル セルヴァネス グレーン。
| és-a | tíula | ombríl-ur | sélvan-es | gléin. |
| いる-<(軽いものが)> | 響き<主格> | 句-<〜らの> | セルヴァン-<属格> | 清い |
「「セルヴァンの句の響きは清らかだ。」」
人の詩をほめるときの言い方。詩は句と拍で数え、句の響き(強勢と音節の重さの並び)が整っていることが教養の証とされる。名詞句の中では、中心の名詞 tíula の後ろに属格が続く。繋辞と述語の形容詞は、軽性の主語 tíula に一致している。
léunim ín ombríl.
読み:レウニン イーン オンブリール。
| léun-im | ín | ombríl. |
| 申す-<私が> | 一 | 句<対格> |
「一句申し上げます。」
詩の挨拶の前置き。目下の者が先に詠むときに言う。léun- は「言う」の謙譲の補充形。ín「一」の後ろの名詞は単数になる。ombríl は重性の子音語幹なので、対格も主格と同じ形。
ké ráines ombríl só?
読み:ケー ライネス オンブリール ソー?
| ké | ráin-es | ombríl | só? |
| <〜か> | 知る-<あなたが> | 句<対格> | この<重性> |
「この句を知っているか。」
同じ段か目下の相手への、くだけた問い。ombríl は重性なので、指示詞は重性の só を使う。「はい」「いいえ」にあたる語はなく、ráinim(知っている)か na ráinim(知らない)と動詞を繰り返して答える。
ké pándes ombríl só?
読み:ケー パンデス オンブリール ソー?
| ké | pánd-es | ombríl | só? |
| <〜か> | 刷る-<あなたが> | 十拍の句<対格> | この<重性> |
「この句を刷るのか。」
詩合わせで勝った詩は木版で刷られて広まる。その刷りを話題にした、並びか下向きの問い。ombríl「十拍の句」は重性なので、主格と対格が同じ形になり、指示詞は só を使う。直説法には法の印がなく、時制もないので、「刷るのか」とも「刷っているのか」とも訳せる。
十拍の句
とくに宮廷の定型である十拍の行。
na éso ó ombríl, ésa virá rúgal.
読み:ナ エーソ オー オンブリール、エーサ ヴィラー ルーガル。
| na | és-o | ó | ombríl, | és-a | virá | rúgal. |
| <〜ない> | いる-<(重いものが)> | それ<重性> | 十拍の句<主格> | いる-<(軽いものが)> | 言葉<主格> | 粗い |
「それは十拍の句ではない。粗い言葉だ。」
詩合わせで、拍の数や重さの並びが定型から外れた句を退けるときの言い方。読み上げられた句を重性の代名詞 ó で受け、繋辞も重性の éso にしている。後半の virá は軽性なので、繋辞は ésa になる。主節を二つ並べるので、あいだに区切りを入れる。
lísa lisár dáumbar ombrílul.
読み:リーサ リサール ダウンバル オンブリールル。
| lís-a | lis-ár | dáumbar | ombríl-ul. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 二十 | 十拍の句-<〜たちを> |
「書記は十拍の句を二十書く。」
雨期に家にこもって詩を作る習わしを述べた文。時制がないので、「書く」とも「書いた」とも訳せる。三以上の数詞の後ろの名詞は複数になる。重性名詞の複数対格は -ul。
詩の一行。宮廷の定型は十拍の句で、句の中の拍の数と重さで韻律を整える。詩を数えるときは句の数で言うことが多い。
重性③型:ombríl/ombrílos/ombríloi、複 ombrílul
ombár「十」から。もとは十拍の句を指した。
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