tíula

品詞
名詞(軽性・a語幹)
意味
音
発音
[ˈtiula]
読み
ティウラ
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 音

    耳に聞こえる、澄んだ音や響き。

    ké ésa tíula sé gléin?

    読み:ケー エーサ ティーウラ セー グレーン?

    kéés-atíulaségléin?
    <〜か>いる-<(軽いものが)>音<主格>この<軽性>清い

    「この音は澄んでいるか?」

    日常の問い。繋辞 és- を先頭に置き、「és-–主語–述語」の順に並べる。tíula「音」は軽性なので、繋辞は -a、述語の gléin も軽性・主格の形になる。軽性の指示詞 sé は格によって形が変わらず、名詞句の最後に置く。

    áura tíula kumbóros an élvaran.

    読み:アウラ ティーウラ クンボーロス アン エルヴァラン。

    áur-atíulakumbór-osanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>音<主格>青銅-<属格>上手天-<対格>

    「青銅の音は天へ昇る。」

    祭祀や鈴の護符について言う決まり文句。音は「上へ昇る軽いもの」なので tíula は軽性で、動詞も -a をとる。青銅 kumbór は重性なので、属格は -os になる。an+対格で「上手へ」。

    flélau selvá si tíula es múndos snálenos

    読み:フレーラウ セルヴァー シ ティーウラ エス ムンドス スナーレノス

    flél-auselvásitíulaesmúnd-ossnál-en-os
    漏れる-<双数>息<主格>と音<主格>から口-<属格>閉じる-<〜した・〜された>-<属格>

    「閉じた口から息と音が漏れている。」

    口を閉じたままで、意に反して息や音がわずかに漏れる場面。selvá「息」とtíula「音・声」の二単数主語をsiで並べ、動詞を双数-auにする。出所はes+属格の名詞句で、中心名詞múndos「口」の後に、重性・単数・属格に一致する分詞snálenos「閉じた」が続く。snál-en-osは動詞根snál-+PTCP+GENとして切る。

    áura tíula sávres.

    読み:アウラ ティーウラ サーヴレス。

    áur-atíulasávr-es
    昇る-<(軽いものが)>音<主格>葦笛-<属格>

    「葦笛の音が昇っていく。」

    sávr-es は sávra の斜格語幹 sávr に単数属格 -es が付いた形。tíula「音」は上へ昇るものとして軽性で、動詞 áura も軽性の語尾 -a で受ける。葦笛は軽性のまま受けるため、重性の属格 -os ではなく軽性の属格 -es をとる。

    ésa tíula bún.

    読み:エーサ ティーウラ ブーン。

    és-atíulabún.
    いる-<(軽いものが)>音<主格>深い

    「声が深い。」

    声が低く奥へ沈むような響きをもつことを表す日常表現。tíula は「音・声」を表し、音は上へ昇る軽いものとして軽性a語幹に属する。存在・繋辞 ésa が軽性単数に一致し、bún は無標形をとる。

    un nébroi, gúma tíula.

    読み:ウン ネーブロイ、グーマ ティーウラ。

    unnébr-oi,gúm-atíula
    内に霧-<与格>くぐもる-<(軽いものが)>音<主格>

    「霧のなかでは、音がくぐもる。」

    日常の霧中の状況で使う文。場所の与格に un を添える。主体は tíula「音」。音は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a になる。

    lúin tór-o nébro es orénos, gúma tíula.

    読み:ルーイン トーロ ネーブロ エス オレーノス、グーマ ティーウラ。

    lúintór-onébroesorén-os,gúm-atíula
    とき来る-<(重いものが)>霧<主格>から縁-<属格>くぐもる-<(軽いものが)>音<主格>

    「縁から霧が上がってくると、音がくぐもる。」

    縁や崖道の日常語としての場面。主節・従属節ともに動詞を先頭にする。霧 nébro は重性なので、来るの動詞は3人称単数・重性の -o になる。es は属格と組んで「〜から」。

    un nébroi, gúma tíula faronáres.

    読み:ウン ネーブロイ、グーマ ティーウラ ファロナーレス。

    unnébr-oi,gúm-atíulafaronár-es
    内に霧-<与格>くぐもる-<(軽いものが)>音<主格>運び人-<属格>

    「霧のなかでは、運び人の声がくぐもる。」

    tíula に属格を添えた名詞句で、人に関わる音=声として読む。運び人 faronár は人の語なので軽性。動詞は主語の tíula に一致して軽性の3人称単数になる。

    nebrálvoi, gúma tíula lourviráres.

    読み:ネブラルヴォイ、グーマ ティーウラ ロウルヴィラーレス。

    nebrálv-oi,gúm-atíulalourvirár-es
    霧期-<与格>くぐもる-<(軽いものが)>音<主格>系譜読み-<属格>

    「霧の季節には、系譜読みの声がくぐもる。」

    書物や記録の記述に近い、季節を場面とする文。nebrálvo「霧期」の与格が場面を示す。系譜読み lourvirár は人の語で軽性。tíula lourvirár で「系譜読みが唱える声」という読みになる。

    ésa tíula sé núl

    読み:エーサ ティーウラ セー ヌール

    és-atíulasénúl
    いる-<(軽いものが)>音<主格>この<軽性>低い

    「この声は低い。」

    tíula が軽性名詞句の中心で、指示詞 sé が名詞句を閉じる。その後の núl は名詞句内部の修飾語ではなく述語形容詞になる。軽性単数の述語形容詞は無語尾。声・音のピッチが低いことを言う。

    fíndim tíulan núlan

    読み:フィンディン ティーウラン ヌーラン

    fínd-imtíul-annúl-an
    聞く-<私が>音-<対格>低い-<対格>

    「私は低い声(音)を聞く。」

    tíula は「音・声」の意で軽性。fínd-「聞く」の目的語として単数対格 tíulan を取り、それに後置された形容詞も軽性対格 núlan に一致する。この用法の núl は高さではなく、声や音のピッチが低いことを表す。

    ké na þála unlóur tíula léumes?

    読み:ケー ナ サーラ ウンロール ティーウラ レウメス?

    kénaþál-aunlóurtíulaléum-es?
    <〜か><〜ない>やむ-<(軽いものが)>まだ音<主格>風-<属格>

    「風の音はまだやまないのか?」

    否定の na と「まだ」unlóur を添えた疑問文。見出し語 þál- の基本語形 þál-a を使う。主語 tíula は軽性の単数で、動詞は3人称単数軽性の語尾 -a をとる。属格 léumes が名詞句の後ろに続く。

    sórel, ésa tíula þrúl.

    読み:ソーレル、エーサ ティーウラ スルール。

    sórel,és-atíulaþrúl.
    今日いる-<(軽いものが)>音<主格>騒がしい

    「今日は音が騒がしい。」

    くだけた家庭内の呟きとして自然な文。存在の文 és- の主語が軽性単数 tíula で、述語形容詞 þrúl も軽性単数主格の形になる。þrúl- は、音そのものの物理的な大きさではなく、聞き手がその音を受けて不快であることを表す。

  2. 声の響き

    人の声や詩句の、音としての美しさ。

    séuril tíula virár, gléin selvá.

    読み:セウリル ティーウラ ヴィラール、グレーン セルヴァー。

    séuriltíulavir-ár,gléinselvá.
    美しい響き<主格>言葉-<〜らの>清い息<主格>

    「美しきは言葉の響き、清きは息。」

    整った言葉をほめるときに引く、格言ふうの詩句。諺や詩では繋辞を落として形容詞を先に置くので、それだけで格言だとわかる。この意味の tíula は、人の声や詩句の音としての美しさを言う。

    ésa tíula ombrílur sélvanes gléin.

    読み:エーサ ティーウラ オンブリールル セルヴァネス グレーン。

    és-atíulaombríl-ursélvan-esgléin.
    いる-<(軽いものが)>響き<主格>句-<〜らの>セルヴァン-<属格>清い

    「「セルヴァンの句の響きは清らかだ。」」

    人の詩をほめるときの言い方。詩は句と拍で数え、句の響き(強勢と音節の重さの並び)が整っていることが教養の証とされる。名詞句の中では、中心の名詞 tíula の後ろに属格が続く。繋辞と述語の形容詞は、軽性の主語 tíula に一致している。

解説

音・響き。音は息と同じく「上へ昇るもの」で、軽性に属する。青銅の鐘や鈴の音は魔を払い、祭祀に欠かせない。人の声の響き、詩の音の美しさについても言う。重い物がぶつかる鈍い音は、別の語で区別される。

そのほかの用例

na þríla tíula.

読み:ナ スリーラ ティーウラ。

naþríl-atíula.
<〜ない>震える-<(軽いものが)>声<主格>

「声は震えない。」

声や息を主語に立てる形。声 tíula は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性 -a をとる。直説法の否定は na を動詞の直前に置く。慰め・観察で使う。

文法

軽性・a語幹。強勢は語根にある(tíula/tíulan/tíules…)。

語源

鈴の音をまねた擬音 tíu に由来するとされる。

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