小説
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声を上げる(合図・指示)
大きく音を発して、作業の合図や指示を出す。降ろし場で綱番が巻きの合図を知らせ、市場で品物を呼びかける。
tiulér, funelár!
読み:ティウレール、フネラール!
| tiulér, | funel-ár! |
| 声を上げる<命令法><あなたが>, | 綱-<〜する人>! |
「「綱番よ、合図を出せ」」
降ろし場で、巻きの合図を出すよう綱番に命じる命令法。呼びかけは呼格を用いず、名詞を文末に読点区けで添える。tiulér- は「自分の声」や「合図」を目的語に取らないのが基本。
声を届ける(呼びかけ)
離れた場所にいる人に音を届ける意で、大きく声を出す。崖道の上から下へ、または下から上へ声を届ける。
tiuléra faronár torárei.
読み:ティウレーラ ファロナール トラーレイ。
| tiulér-a | faron-ár | torár-ei. |
| 声を上げる-<(軽いものが)> | 荷-<〜する人> | 客-DAT. |
「運び人が客に声を届ける。」
離れた相手へ、大きな声で注意や応答を届ける用法。宛先は与格に取る。声が届く距離での呼びかけを tiulér- で表すと、音量と遠達性が焦点になる。
大きく音を発して合図や指示を出す。tíula「音」の名詞に派生接辞 -ér-(名詞から動詞)がついてできた語で、音を出す行為そのものを指す。kráv-が「身を乗り出して声を爆発させる」ような身体性の強い語であるのに対し、tiulér-は「音を発する」というやや客観的で物理的な表現で、降ろし場や崖道での作業の合図、市での呼びかけに使われる。宮廷の言葉ではあまり使われず、都の人は「音を出す」という響きから、やや野暮と感じる。目的語(自分の声・合図)を省略して自動詞的に使うのが普通である。
tiuléro térno.
読み:ティウレーロ テルノ。
| tiulér-o | térno. |
| 音を立てる-<(重いものが)> | 弦<主格> |
「弦が音を立てる。」
普通文はVSO。動詞 tiulér-o を文頭に置き、主語 térno を後ろに置く。重性o語幹の単数主語には、動詞の3人称単数重性語尾 -o が対応する。
-ér- 派生の他動詞だが、目的語(声・音)を省略して自動詞的に使うことが多い。直説法 3単・軽: tiuléra、3単・重: tiuléro、1単: tiulérим。命令法 2単: tiulér!(むき出しの語幹)。強勢は派生接辞 -ér- にあり、語根の強勢は消える。
tíula(音)+ -ér-(名詞から動詞を作る派生接辞:〜でする)。món → monér-「石を敷く」、virá → virér-「詩句を詠みかわす」と同じ派生型。
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