小説
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写す
書物や文を書き写す。
ésa loimá kéumos só trálen sóndelei.
読み:エーサ ロイマー ケウモス ソー トラーレン ソンデレイ。
| és-a | loimá | kéum-os | só | trál-en | sóndel-ei. |
| いる-<(軽いものが)> | 碑の詞<主格> | 碑-<属格> | この<重性> | 写す-<〜した・〜された> | 書物-<与格> |
「この碑の詞は、書物に書き写されている。」
受け身の専用の形はないので、「és-+主語+分詞」で結果の状態を言う。石に刻んだ言葉はその場に据えておくものとされ、書き写して書物に残すのは書の司の役目である。指示詞 só が主語の名詞句の終わりを示し、分詞 trálen はそのあとの述語になる。与格 sóndelei は写す先を表す。
lúin tóro nébro, na trálan lisárai sóndelais.
読み:ルーイン トーロ ネーブロ、ナ トラーラン リサーライ ソンデライス。
| lúin | tór-o | nébro, | na | trál-an | lis-ár-ai | sóndel-ais. |
| とき | 来る-<(重いものが)> | 霧<主格> | <〜ない> | 写す-<彼らが> | 書く-<〜する人>-<〜たちが> | 書物-<〜たちを> |
「霧が来ると、書記たちは書物を写さない。」
霧の中で書いた字は下へ流れるとされるので、霧期には書物の書き写しを避ける(書物を写すのは雨期の仕事)。否定の小辞 na は動詞の直前に置く。sóndel は巻物も綴じ本も含めた書物全般を指す。
lúin éso nébro, na ésa lourlisá trálen.
読み:ルーイン エーソ ネーブロ、ナ エーサ ロウルリサー トラーレン。
| lúin | és-o | nébro, | na | és-a | lourlisá | trál-en. |
| とき | いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 系譜の巻<主格> | 写す-<〜した・〜された> |
「霧の出ているあいだは、系譜の巻を写さない。」
霧期の書きものの慣わしを言う文。霧の中で書いた字は、墨がにじんで下へ流れるとされる。lúin の節では、動詞が重性の霧 nébro に一致して -o をとる。主節は「éis-+主語+分詞」で結果の状態を言う、受け身にあたる形で、na で否定している。
trálim sóndelan sé.
読み:トラーリン ソンデラン セー。
| trál-im | sóndel-an | sé. |
| 写す-<私が> | 書物-<対格> | この<軽性> |
「この書物を写す。」
時制がないので、習慣としても予定としても読める。指示詞は名詞の後ろに置き、格では形が変わらない。
trála lisár sóndelan.
読み:トラーラ リサール ソンデラン。
| trál-a | lis-ár | sóndel-an. |
| 写す-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 書物-<対格> |
「書記は書物を写す。」
書の司の仕事を述べる、記録の文体の文。動詞–主語–目的語の基本の語順。
trálin, sénim páilan píran.
読み:トラーリン、セーニン パイラン ピーラン。
| trál-in, | sén-im | páil-an | pír-an |
| 写す-<〜して・〜く>, | 見る-<私が> | 間違い-<対格> | 小さい-<対格> |
「写しながら、私は小さな誤りを見つける。」
書の場で、手順のなかの小さな狂いを言う。同一主語の動作を副動詞 -in で主節につなぐ。páilan píran は目的語と、それに後置して一致する形容詞。páil は軽性子音語幹名詞で、目的語に -an が付く。形容詞 pír も軽性対格として píran になる。
手本をなぞる
字の稽古で、師の手本をなぞって書く。
trál lisáis rainiþáres!
読み:トラール リサイス ライニサーレス!
| trál | lis-áis | rain-iþ-ár-es! |
| 手本をなぞる<命令法><あなたが> | 字-<〜たちを> | 知る-<〜させる>-<〜する人>-<属格> |
「師の字をなぞれ。」
書の稽古で、師が弟子に言う下向きの命令。rainiþár「師」は ráin-「知る」に使役の -íþ- と「〜する人」の -ár がついた語で、ここでは属格「師の」。
trálan kloimárai lisáis.
読み:トラーラン クロイマーライ リサイス。
| trál-an | kloim-ár-ai | lis-áis. |
| 手本をなぞる-<彼らが> | 学ぶ-<〜する人>-<〜たちが> | 字-<〜たちを> |
「弟子たちは手本の字をなぞる。」
弟子 kloimár は軽性なので、複数主格は -ai。主語が複数なので、動詞は3人称複数の -an をとる。
書物や手本を一字ずつ書き写すこと。雨期は家にこもって書を写す季節とされ、写本は学びと教養の基本である。雨水ですった墨で写した字は、上へ昇りやすいと言われる。
規則動詞。3人称単数・軽性の直説法は trála。完了語根は tráil-(a → ai の母音交替)。分詞 trálen「写された」。命令法2単は trál。
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