þór-

品詞
動詞(自動詞)
意味
立つ
辞書形
þóra
発音
[ˈθora]
読み
ソーラ
分野
基本動作

意味

  1. 立つ

    立ち上がる、立っている。

    þóra lóna áuren.

    読み:ソーラ ローナ アウレン。

    þór-alónaáur-en.
    立つ-<(軽いものが)>柱の木<主格>昇る-<〜した・〜された>

    「高い柱の木が立っている。」

    生えている木は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。分詞 áuren も軽性・単数・主格の形で、一致の語尾はつかない。

    þóran planélai bróusai or flaindélail.

    読み:ソーラン プラネーライ ブローサイ オル フラインデーライル。

    þór-anplanél-aibróus-aiorflaindél-ail.
    立つ-<彼らが>白樹皮の木-<〜たちが>多い-<〜たちが>日の出側版の木-<〜らに>

    「版の木々の日の出側に、白樹皮の木がたくさん立っている。」

    森の道案内や土地の説明に使う言い方。方角は絶対方位で言い、or+与格で「〜の日の出側に」を表す。生えている木は軽性なので、planél の複数主格は -ai になり、形容詞 bróus も軽性の複数主格 -ai で一致する。版の木も軽性なので、複数与格は -ail になる。

    þóra bóula mór or planélei.

    読み:ソーラ ボーラ モール オル プラネーレイ。

    þór-abóulamórorplanél-ei.
    立つ-<(軽いものが)>どんぐりの木<主格>大きい日の出側白樹皮の木-<与格>

    「白樹皮の木の日の出側に、大きなどんぐりの木が立っている。」

    日常の描写文。生えているどんぐりの木は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。形容詞 mór は名詞の後ろに置き、軽性・単数・主格の形(語尾なし)で一致する。

    mé þór an aulisárei!

    読み:メー ソール アン アウリサーレイ!

    méþóranau-lis-ár-ei!
    <禁止・願いの打ち消し>立つ<命令法><あなたが>上手<お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<与格>

    「書記の方より高い所に立ってはならぬ。」

    禁止は mé+命令法で言う。an+与格は文字どおりには「〜の上手に」で、ここでは目上の人より高い位置を指す。目上の人より高い所に立つのは禁忌であり、子どもや目下の者へのしつけの言葉としてよく使われる。

    lúin glóira ausenár, þóran faronárai.

    読み:ルーイン グロイラ アウセナール、ソーラン ファロナーライ。

    lúinglóir-aau-sen-ár,þór-anfaron-ár-ai.
    ときお越しになる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>立つ-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>

    「目付殿がお越しになると、運び人たちは立ち上がる。」

    lúin で始まる「〜とき」の節を主節の前に置いている。glóir- は「来る」の尊敬の補充形。þór- は「立っている」状態と「立ち上がる」動作の両方を表し、時制がないので、どちらの意味かは文脈で決まる。

    þóro kéumo kéum an árnelei.

    読み:ソーロ ケウモ ケウン アン アルネレイ。

    þór-okéumokéumanárnel-ei.
    立つ-<(重いものが)>碑<主格>灰色の上手木-<与格>

    「木の上手(北側)に灰色の碑が立っている。」

    碑は灰色の硬い石で作られる。an+与格で「〜の上手の側で」、つまり北側を表す。kéumo「碑」と kéum「灰色の」は音が似ているが別の語で、碑は重性o語幹。

    lúin þóra faronár, þréuna.

    読み:ルーイン ソーラ ファロナール、スレウナ。

    lúinþór-afaronár,þréun-a
    とき立つ-<(軽いものが)>運び人<主格>よろける-<(軽いものが)>

    「運び人が立ち上がると、よろける。」

    時間の節は lúin で導き、主節の前に置く。主節の主語は同一主語として省略。立ち上がり直後のふらつきを述べる、日常的な描写の文。

    þóro húlmo.

    読み:ソーロ フルモ。

    þór-ohúlmo.
    立つ-<(重いものが)>柵<主格>

    「柵が立っている。」

    叙述文。柵は重性名詞なので、動詞は3人称単数・重性の語尾 -o をとる。

    þór un þóvoi!

    読み:ソール ウン ソーヴォイ!

    þórunþóv-oi!
    立つ<命令法><あなたが>内に陰-DAT.

    「陰に立て!」

    会話の命令。同輩・目下に対する命令法。þór は語末に r が残る語幹命令形。un þóvoi は「陰の中に」。目上に対しては命令法ではなく願望法を使う。

    þóro krunþrén só un kórvoi.

    読み:ソーロ クルンスレーン ソー ウン コルヴォイ。

    þór-okrunþrénsóunkórv-oi.
    立つ-<(重いものが)>棚<主格>この<重性>内に倉-<与格>

    「この棚は倉に立っている。」

    倉や家での物の配置を表す文。krunþrén は重性子音語幹の主格で無語尾。動詞 þór- は重性主語に合わせて3人称単数重性語尾 -o をとる。un+与格 kórvoi は「〜の中に」という静的な場所を示す。

  2. (柱・碑が)立つ

    柱や碑が据えられて立っている。主語が石や材木なら重性で一致する(þóro món「石が立っている」)。

    þóro kéumo te léimsa brándal.

    読み:ソーロ ケウモ テ レーンサ ブランダル。

    þór-okéumoteléims-abrándal.
    立つ-<(重いものが)>碑<主格><関係節>据える<〜し終えた>-<(軽いものが)>司<主格>

    「司が据えた碑が立っている。」

    石の碑 kéumo は重性o語幹なので、動詞は3人称単数・重性の -o をとる。関係節は無強勢の te の後ろに動詞を続けて作り、抜けた目的語の位置は空けたままにする。関係節の主語 brándal は人なので、動詞は軽性の -a になる。

    þóro lóna kélen só.

    読み:ソーロ ローナ ケーレン ソー。

    þór-olónakél-ensó.
    立つ-<(重いものが)>柱の木<主格>伐る-<〜した・〜された>この<重性>

    「この、伐った柱の木の柱が立っている。」

    lóna「柱の木」は、名詞としては軽性a語幹の語形のままである。けれども伐られて材になっているので、動詞は重性の þóro、分詞 kélen も重性・主格の形(語尾なし)、指示詞も重性の só で一致する。生えている木なら þóra lóna sé となる。

解説

立ち上がること、立っていることを表す。高原では、目上の人より高い所に立つことは無礼とされる。坂道では、上るときは目上の人が先、下るときは目下の人が先を歩く。そのため、「誰より上に立つか」は日常の大事な関心事である。柱や碑が立っていることにも使う。

文法

完了語根は þóor-(「立ち上がった・立ち止まった」)。使役形は þoríþ-「立てる」(碑や柱を立てる)。日本語話者には þ が「ス」や「ト」に聞こえ、「ソル」「トル」と聞きとられやすい。

語源

古高原語から受け継いだ語。

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