þréun-

品詞
動詞(自動詞)
意味
よろける
発音
[ˈθreun]
読み
トレウン
分野
基本動作

意味

  1. よろける

    立っているが、一瞬だけふらつき、倒れる寸前で踏ん張る。膝が抜ける・疲れる・冷える・酔うなどの原因が文脈からわかる。

    hóu, mé þréun.

    読み:ホー、メー スレウン。

    hóu,méþréun
    おい<禁止・願いの打ち消し>よろける<命令法><あなたが>

    「おい、よろけるな。」

    くだけた警告。禁止は mé+命令法で、命令法の2単は語幹のみ。不随意の動作を禁じる物言いなので、目上や改まった場では避けられる。

    lúin þóra faronár, þréuna.

    読み:ルーイン ソーラ ファロナール、スレウナ。

    lúinþór-afaronár,þréun-a
    とき立つ-<(軽いものが)>運び人<主格>よろける-<(軽いものが)>

    「運び人が立ち上がると、よろける。」

    時間の節は lúin で導き、主節の前に置く。主節の主語は同一主語として省略。立ち上がり直後のふらつきを述べる、日常的な描写の文。

  2. (比喩)根拠が揺れる

    言動や判断が一瞬だけ不安定になる。改まった場ではほとんど使わず、くだけた会話や縁の市の取引言葉で見られる。

    þréuna plána sé.

    読み:スレウナ プラーナ セー。

    þréun-aplánasé.
    根拠が揺れる-<(軽いものが)>帳簿<主格>この<軽性>

    「この帳簿は、根拠が少し揺らぐ。」

    比喩用法。帳簿の記し・勘定の裏付けに疑いが出たことを言う。帳簿 plána は紙の書物なので軽性。指示詞 sé は軽性形。帳場や縁の市のようなくだけた場面での評。

    þréuna virá táses.

    読み:スレウナ ヴィラー ターセス。

    þréun-avirátás-es.
    根拠が揺れる-<(軽いものが)>言葉<主格><あなた>-<属格>

    「お前の言葉は、根拠が少し揺らぐ。」

    比喩用法。相手の言葉・判断の裏付けが不安定になることを言う。主語 virá は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の語尾 -a をとる。所有は名詞の後ろに tás の属格 táses を置く。くだけた日常会話で使う。

解説

立っているが、膝が抜ける・疲れる・冷える・酔うなどで、一瞬だけ足元が不安定になり、倒れる寸前で踏ん張る動作。完全に倒れる brúum-(落ちる)より軽く、往復する揺れ krúel-(揺れる)とも区別される。一度のふらつきで終わるのがふつう。改まった場では体の弱さや酔いをにじませる語なので、目上の人について言うのは慎まれる。運び人や崖道のくだけた言葉では、凍りの頃の凍った道や、酔いのあとのふらつきを言うときによく用いられる。

文法

軽性(人を指す)。3人称単数・軽性は þréuna。使役は þréuniþ-(よろけさせる)。

語源

古高原語 *þréun- から

語幹の異形

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