trún-

品詞
動詞(自動詞)
意味
転がる
発音
[ˈtrun]
読み
トルーン
分野
基本動作

意味

  1. 転がる(物が表面を回転して進む)

    石・木の実・卵・球状の物が、地面や斜面の上を回転しながら移動する運動。表面と継続的に接している点が brúum-「落ちる」との違いである。

    tróuno món es dúnos.

    読み:トローノ モーン エス ドゥーノス。

    tróun-omónesdún-os.
    転がる<〜し終えた>-<(重いものが)>石<主格>から丘-<属格>

    「石が丘から転がった。」

    記録文のような平叙。完了相は u の語根 trún- が ou に変わる。es+属格で「〜から」を表し、出どころを示す。

  2. 転げ落ちる(人が斜面を転がる)

    人が斜面や段差を転げ落ちる様子。þréun-「よろける」が一度だけつまずいて倒れるのに対し、trún- は何度も回転しながら下へ行く運動を含む。

    mé trún du klivó, endríña!

    読み:メー トルーン ドゥ クリヴォー、エンドリーニャ!

    métrúnduklivó,endríña!
    <禁止・願いの打ち消し>転がる<命令法><あなたが>下手斜面<対格>子<主格>

    「斜面を転げ落ちるな、子ども!」

    子どもへの禁止。命令法の 2人称単数は語幹がむき出しになり trún となる。þréun- が一度つまずいて倒れるのに対し、trún- は何度も回転しながら下へ行く含みがある。縁や崖道のくだけた言葉では直説法 trúna の語末母音が落ちて trún ともなり、命令形と同形に見える。

  3. うまく回る(比喩)

    物事が順調に進んでいく様子。市や取引の場で「荷がうまく転がっていく」=商いが回る、という意味で使う。

    trúno fáron sáunin un kéndoroi.

    読み:トルーノ ファーロン サウニン ウン ケンドロイ。

    trún-ofáronsáun-inunkéndor-oi.
    転がる-<(重いものが)>荷<主格>良い-<〜して・〜く>内に市-<与格>

    「荷が市の中でうまく回る。」

    市や取引の場で、商いが順調に進むことを「荷がうまく転がる」と言って表す。形容詞 sáun に -in をつけて「よく・うまく」の意の副詞を作る。un+与格で「〜の中で」。

解説

石・木の実・球状の物が、斜面や地面の上を回転しながら進んでいく運動を表す基本の動詞。表面と接しながら回る点で、垂直に落下する brúum-「落ちる」と区別され、人がつまずいて倒れる þréun-「よろける」とも意味が異なる。無機物の転がり(小石が崖の縁から外へ回る、どんぐりが斜面を転がる)が基本の用法で、人が斜面を転げ落ちる場合や、物事が順調に回って進んでいく比喩的な場合にも使う。縁や崖道のくだけた言葉では語末の母音が落ちて trún の形で語幹がむき出しになることがある。

そのほかの用例

prálan trúndul si kumbórul.

読み:プラーラン トルンドゥル シ クンボールル。

prál-antrúnd-ulsikumbór-ul.
ぶつかる-<彼らが>杭-<〜たちが>と青銅-<〜たちが>

「杭と青銅の塊とがぶつかり合った。」

ぶつかり合う意味では、物の複数や群れを si で並べて主語にする。複数主語には動詞の3人称複数語形 -an をつける。

文法

自動詞。完了語幹 tróun-(u→ou)。例:trúno món.「石が転がる」、tróuno moníño.「小石が転がっていった」。

語源

古高原語 *trún- から。語源は不明だが、語末の鼻音 n と長母音 ú が「回って戻る」円運動の感覚を表すと考えられる。brúum-「落ちる」や þréun-「よろける」とは別系統の語根である。

語幹の異形

説明に出てくる語

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