小説
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くすくす笑う
口をほとんど開けず、息が漏れる程度の音で笑う。抑制された笑いの形態。
þrúsa unlóur endríña sé.
読み:スルーサ ウンロール エンドリーニャ セー。
| þrús-a | unlóur | endríña | sé. |
| くすくす笑う-<(軽いものが)> | まだ | 子ども<主格> | この<軽性> |
「この子はまだくすくす笑っている。」
炉ばたなどくだけた場面の日常表現。副詞 unlóur は肯定文で「まだ~している」を表し、動詞の直後・主語の前に置く。指示詞 sé は名詞 endríña の性に応じて軽性の形を取り、名詞句の末尾に添える。主語 endríña は人を指す軽性単数なので、動詞は3人称単数軽性語尾 -a をとる。
mé þrús!
読み:メー スルース!
| mé | þrús! |
| <禁止・願いの打ち消し> | くすくす笑う<命令法><あなたが> |
「くすくす笑うな!」
目下の者への禁止。否定語 mé+命令法2単で、命令法の2単は接尾辞をもたないむき出しの語幹 þrús となる。主語は語尾から読めるため代名詞は不要だが、tás を置くと「お前が」という強調になる。改まった場面では笑い声そのものが「息が沈む」行為として避けられるため、この動詞とその禁止はくだけた場面に向く。
声を押さえて漏れる笑い。口はほとんど開かず、息が歯のあいだを抜ける一音程度しか出ない。炉ばたでの冗談や、女たちが笑いそうになって口元を手で押さえる場面に見られる。múndaur-(口角が上がる笑い)や hául-・selvír-(声を出した笑い)とは違い、音の量がいちばん少ない笑いである。改まった場では、笑い声そのものが「息が沈む」行為として失礼とされるが、この形は音の量が少なくても、息を制御して漏らすこと自体が言葉の沈みとされるため、同じく不適とされる。
自動詞。3人称単数で軽重を区別する。
古高原語 *þrus- から。語源は不詳だが、息を詰めて出す小さな音の擬態語に由来するとされる。
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