dréum

品詞
形容詞
意味
黒い
発音
[ˈdreum]
読み
ドレウム
分野
性質・状態

意味

  1. 黒い

    夜・黒い石・硬木の黒い芯のような色。

    tóra fléura dréum es orénos.

    読み:トーラ フレウラ ドレウン エス オレーノス。

    tór-afléuradréumesorén-os.
    来る-<(軽いものが)>雲<主格>黒いから縁-<属格>

    「縁のほうから黒い雲がやって来る。」

    雨期の初めに、雨が近いことを知らせる言い方。雲は上に属するものなので軽性で、動詞は -a をとる。形容詞 dréum は軽性・主格の形なので語尾がない。同じように下から来るものでも、霧 nébro は重性なので、動詞は tóro になる。

    ésa þóvra dréum.

    読み:エーサ ソーヴラ ドレウン。

    és-aþóvradréum.
    いる-<(軽いものが)>影の木<主格>黒い

    「影の木は黒々としている。」

    「AはBだ」の文で、繋辞 és- が文頭に来る。生えている木は軽性なので、繋辞は -a をとり、述語の形容詞 dréum も軽性・主格の形(語尾なし)になる。

    dulíþan kelárai téir gandérul dréumul.

    読み:ドゥリーサン ケラーライ テール ガンデールル ドレウムル。

    dul-íþ-ankel-ár-aitéirgandér-uldréum-ul.
    下る-<〜させる>-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>三硬木-<〜たちを>黒い-<重性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「樵たちは黒い硬木を三本下ろす。」

    心材の黒い硬木を言う文。会話なので、量の名詞を省いている。三より上の数の後ろでは名詞が複数になり、形容詞も重性・複数・対格の -ul で一致する。

    tául pélsan dréum, endríña.

    読み:タウル ペルサン ドレウン、エンドリーニャ。

    táulpéls-andréum,endríña.
    取る<命令法><あなたが>脂の木-<対格>黒い子ども

    「その黒い脂の木の板を取ってくれ、子どもよ。」

    煤や脂で黒ずんだ板について言う日常の文。年長者が子どもに使う、下向きの命令法。伐られた材なので、形容詞は重性の一致になる。重性の対格には語尾がつかない。

    ésa snélo élvares dréum, na sénimor sílaran.

    読み:エーサ スネーロ エルヴァレス ドレウン、ナ セーニモル シーララン。

    és-asnéloélvar-esdréum,nasén-imorsílar-an.
    いる-<(軽いものが)>天の屋根<主格>天-<属格>黒い<〜ない>見る-<我々が>月-<対格>

    「天の屋根が黒く、月が見えない。」

    snélo élvares「天の屋根」は高い雲を言う詩的な表現。名詞の形は重性の o語幹のままだが、雲は上に属するものなので一致は軽性になり、繋辞は ésa、述語の形容詞 dréum も軽性の形をとる。雨期の夜によく言う言い方。

    lúin ésa snélo élvares dréum, lúuman aursárai némoran.

    読み:ルーイン エーサ スネーロ エルヴァレス ドレウン、ルーマン アウルサーライ ネーモラン。

    lúinés-asnéloélvar-esdréum,lúum-anaurs-ár-ainémor-an.
    ときいる-<(軽いものが)>天の屋根<主格>天-<属格>黒いご覧になる-<彼らが>昇る<〜し終えた>-<〜する人>-<〜たちが><我々>-<対格>

    「天の屋根が黒いときも、祖先は我々をご覧になっている。」

    雨期に星が見えなくても不安がらない理由を説く、信仰の言い方。雲は上の層に属するので、祖先は屋根の上から変わらず下界を見ていると考えられている。snélo は重性の語形だが、この意味では一致が軽性になる(ésa)。lúum- は「見る」の尊敬の補充形。

    éso pelsó kúulen dréum.

    読み:エーソ ペルソー クーレン ドレウン。

    és-opelsókúul-endréum
    いる-<(重いものが)>ピッチ<主格>煮る-<〜した・〜された>黒い

    「煮つめた樹脂、つまりピッチは黒い。」

    pelsó は、樹脂を煮つめて作る目止め用のピッチも指す。区別したいときは、分詞 kúulen「煮られた」を後ろに添える。他動詞の分詞は受け身の意味になる。

  2. 暗い

    光がなく暗いこと。

    mé ráum du dún dréum!

    読み:メー ラウン ドゥ ドゥーン ドレウン!

    méráumdudúndréum!
    <禁止・願いの打ち消し>歩く<命令法><あなたが>下手丘<対格>暗い

    「暗い丘を下りていくな!」

    禁止は「mé+命令法」で言う。du+対格で「下手へ」。丘 dún は重性なので、対格も主格と同じ形になり、形容詞にも語尾がつかない。

    lúin ésa sílar dréum, na sénim póin.

    読み:ルーイン エーサ シーラル ドレウン、ナ セーニン ポイン。

    lúinés-asílardréum,nasén-impóin.
    ときいる-<(軽いものが)>月<主格>暗い<〜ない>見る-<私が>何か

    「月が暗いときは、何も見えない。」

    光がなくて暗いことを言う文。月は軽性なので、繋辞は -a をとり、形容詞は語尾なしで一致する。否定の小辞 na は動詞の直前に置く。

解説

黒を表す基本の色彩語。屋根や墓碑に使う薄く割れる黒い石、硬木の黒い芯、夜の色。暗さにも使う。下の層の重さと結びつく色なので、兆しについて言うと「不吉な」の含みが出る。ただし硬木の黒い芯は、上等の材のしるしとして良い意味で言われる。

そのほかの用例

kekéla lisár dreumán.

読み:ケケーラ リサール ドレウマーン。

kekél-alis-árdreum-án.
こねる-<(軽いものが)>書く-<〜する人>墨-<対格>

「書記が墨を練る。」

書記が書き仕事のために墨を練る場面。主語 lisár は軽性単数なので、動詞は軽性の3人称単数形 kekéla。墨 dreumá の対格は dreum-án。

文法

形容詞。名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する。

語源

古高原語 *dréum- から。基本の色彩語で、派生・複合の構造は確認できない。

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