dróum-

品詞
動詞(自動詞)
意味
嘆く
発音
[ˈdroum]
読み
ドロウム
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 嘆く

    悲しんで嘆く。対象は es+属格で示す。

    es pós dróumes, endríña?

    読み:エス ポース ドローメス、エンドリーニャ?

    espósdróum-es,endríña?
    からなぜ<属格>嘆く-<あなたが>子ども

    「どうして泣いているの、坊や。」

    大人が子どもに話しかける、やさしい問い。呼びかけには呼格を使わず、主格の名詞を読点で区切って文末に添える。es pós は「どこから泣き声がするのか」とも取れるが、相手に2人称で尋ねているので、ふつうは理由の問いと受けとられる。

    dróuma ólmar ré éso nébro bróus sórel.

    読み:ドローマ オルマル レー エーソ ネーブロ ブロース ソーレル。

    dróum-aólmarréés-onébrobróussórel.
    嘆く-<(軽いものが)>年長者<主格><〜と(節)>いる-<(重いものが)>霧<主格>多い今日

    「今日は霧が多い、と年長者は嘆く。」

    ré で始まる「〜と」の節を、主節の後ろに置いた文。霧 nébro は重性なので、繋辞は -o をとる。形容詞 bróus は重性・単数・主格なので、語尾がつかない。ここでは量が多いことを表す。

    dróuma ólmar es ráunos dúlenos.

    読み:ドローマ オルマル エス ラウノス ドゥーレノス。

    dróum-aólmaresráun-osdúl-en-os.
    嘆く-<(軽いものが)>年長者<主格>から水の落ちた流れ-<属格>下る-<〜した・〜された>-<重性・属格>

    「「年長者は、水の落ちた流れのことを嘆く。」」

    村や家の会話での言い方。崖を下りた人々を正面から「下りた者たち」とは言わず、この婉曲表現を目的語にしている。重性の名詞と分詞は、対格でも語尾がつかない。

    bruumíro fáron es orénos, droumélan faronárai.

    読み:ブルーミーロ ファーロン エス オレーノス、ドロウメーラン ファロナーライ。

    bruum-ír-ofáronesorén-os,droum-él-anfaron-ár-ai.
    落ちる-<もし〜なら>-<(重いものが)>荷<主格>から縁-<属格>嘆く-<〜だろう>-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>

    「縁から荷が落ちれば、運び人たちは嘆くだろう。」

    条件の節は接続詞を使わず、動詞を仮定法にするだけで作る。仮定法の -ír- が強勢をとるので、語根の ´ は消えて bruumíro になる。崖から物が落ちることは忌まれるので、崖道の人々は口にするのを嫌う言い方でもある。

    dróuma faronár es fáronos grómos.

    読み:ドローマ ファロナール エス ファーロノス グローモス。

    dróum-afaronáresfáron-osgróm-os.
    嘆く-<(軽いものが)>運び人<主格>から荷-<属格>重い-<重性・属格>

    「運び人は荷が重いと嘆く。」

    嘆きの対象は es+属格で示す。形容詞 gróm は、fáron(重性)の属格に一致して -os をとる。崖道の運び人のぼやき。

    dróuman kelárai es meirós.

    読み:ドローマン ケラーライ エス メイロース。

    dróum-ankel-ár-aiesmeir-ós.
    嘆く-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>から税-<属格>

    「樵たちは税を嘆いている。」

    日常の不満を言う文。meiró は語尾に強勢のある重性o語幹で、属格は -ós。

    dróuma ólmar ré víran faronárai viráis rúgalais.

    読み:ドローマ オルマル レー ヴィーラン ファロナーライ ヴィライス ルーガライス。

    dróum-aólmarrévír-anfaron-ár-aivir-áisrúgal-ais.
    嘆く-<(軽いものが)>年長者<主格><〜と(節)>言う-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>言葉-<〜たちを>粗野な-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「年長者は、運び人たちが粗野な言葉を使うと嘆く。」

    都でよく聞く嘆き。ré の後ろの節も、主節と同じく動詞で始まる。形容詞は軽性・複数・対格の rúgalais の形で viráis に一致している。

    dróuma houmár ré ésa dulóur éles krán.

    読み:ドローマ ホウマール レー エーサ ドゥロール エーレス クラーン。

    dróum-ahoumárréés-adulóurél-eskrán.
    嘆く-<(軽いものが)>家の主<主格><〜と(節)>いる-<(軽いものが)>子<主格><3人称単数・軽性>-<属格>頑固な

    「家の主は、息子が頑固だと嘆いている。」

    ré は「〜と」の節を導く。節の中も動詞で始まる。人を重性で受けると侮辱になるので、頑固さを責める文であっても、主語の子は軽性の éisa で受ける。

  2. 悼む

    死者や失われたものを悲しみしのぶ。

    lúin élþa elþá, dróumimor es houmáres.

    読み:ルーイン エルサ エルサー、ドローミモル エス ホウマーレス。

    lúinélþ-aelþá,dróum-imoreshoumár-es.
    とき燃える-<(軽いものが)>火<主格>悼む-<我々が>から家の主-<属格>

    「火が燃えるあいだ、我らは家の主を悼む。」

    火葬の場での言い方。死後一年は死者の名前を口にしないので、家の主のように立場で言い表す。悼む対象も es+属格で示す。

    dróuma ráuvan es gandéros kélenos.

    読み:ドローマ ラウヴァン エス ガンデーロス ケーレノス。

    dróum-aráuvanesgandér-oskél-en-os.
    悼む-<(軽いものが)>森の巫<主格>から硬木-<属格>伐る-<〜した・〜された>-<重性・属格>

    「森の巫は、伐られた硬木を悼む。」

    硬木を伐るときに、上へ伸びてきた木をねぎらう詞の場面。分詞 kélen は gandér(重性)の属格に一致して -os をとる。

解説

悲しむ、嘆くことを表す。悲しみは心が沈み、重く下へ引かれることとされる。嘆く対象は es+属格で示す。死者を悼むことにも使うが、死後一年は名を口にできないので、嘆きの言葉は名を伏せた遠回しな形になる。縁の民が崖を下りたことも、この語で語られることが多い。

文法

完了語根 dróums-。対象は es+属格。尊敬 audróum-、謙譲 dudróum-。

語源

古高原語 *dróum- から

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