dravéna

品詞
名詞
意味
森
発音
[draˈvena]
読み
ドラヴェーナ
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 森

    祖先の住む、生きた木々の土地としての森。森の民の言い方に由来する。

    ésa dravéna gléin

    読み:エーサ ドラヴェーナ グレーン

    és-adravénagléin
    いる-<(軽いものが)>森<主格>清い

    「森は清い。」

    森の民が森を軽性として受けた文。dravéna は軽性 a 語幹の名詞として活用し、存在動詞は軽性の単数3人称 -a で受ける。形容詞 gléin は主格単数では語尾を取らない。同じ意味を都の人が言う場合、存在動詞を重性の一致で受けることもある。

  2. 氏族の谷

    森の民の言葉で、自分の氏族が代々住んできた谷筋の森を指す。「わが森」は、そのまま「わが氏族の地」の意味になる。

    gélim un dravénan némes

    読み:ゲーリン ウン ドラヴェーナン ネーメス

    gél-imundravén-anném-es
    行く-<私が>内に氏族の谷-<対格><私>-<属格>

    「私はわが森の中へ行く。」

    森の氏族の用法で、dravéna は単に木々の土地ではなく、氏族が代々住んできた谷筋そのものを指す。dravénan némes は「私の森」であり、そのまま「私の氏族の地・わが谷」を意味する。前置詞 un と対格は「〜の中へ」を表す。

    ésa dravéna sé kerél némores

    読み:エーサ ドラヴェーナ セー ケレール ネーモレス

    és-adravénasékerélnémor-es
    いる-<(軽いものが)>氏族の谷<主格>この<軽性>谷<主格><我々>-<属格>

    「この森は我らの谷だ。」

    氏族の谷を名指す用法の文。森の氏族の言葉では、dravéna は kerél「谷」と同義として「氏族の谷筋そのもの」を指す。存在動詞は主語 dravéna に合わせて軽性。述語名詞 kerél は主格のままで置かれ、指示語 sé は名詞の後ろに置く。系譜の語りや改まった自己紹介で、わが土地としての森を言う定型になる。

解説

森の氏族の言葉から都の言葉に入った「森」の語。森の民にとって、森は祖先の住む生きたもので、氏族の谷そのものである。そのため森の民はこの語を軽性で受ける。都の人は、森を土地とみて重性の一致で受けることが少なくない。どちらの性で受けるかで、話し手の出自や森への態度がわかる。都の人が森の民の前でこの語を重性で受けると、相手の祖先を地に沈めるような、やや無礼な響きになる。森の司の名は brándal dravénes、王の森は dravéna aldáres áurenes。森の帯は síndra dravénes で、森の巫の詞や降ろし場の碑文に近い言葉づかいである。都では、親しみや素朴さを込めて森を言うときに使う。

文法

軽性・a語幹。単数:dravéna(主)、dravénan(対)、dravénes(属)、dravénei(与)。双数:dravénau(主・対)、dravénaun(属・与)。複数:dravénai(主)、dravénais(対)、dravénar(属)、dravénail(与)。都の言葉では、一致を重性にする話し手もいる(名詞の語形は軽性のまま)。

語源

森の言葉の dravéna から入った語で、古高原語 *dravéna にさかのぼる。都の言葉の古い語末母音の脱落にしたがえば、*dravén になったはずである。森の言葉ではこの脱落が及ばなかったので、母音の残った形のまま、統一のあとに都の言葉へ取り入れられた。語末の -a が残っていることが、森の言葉からの借用であることのしるしになる。

語幹の異形

説明に出てくる語

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