小説
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帯
衣を締める帯。
méir síndra rús, ende.
読み:メール シンドラ ルース、エンデ。
| méir | síndra | rús, | ende. |
| 与える<命令法><あなたが> | 帯 | 茶色の | どうぞ |
「茶色の帯をくれ、頼む。」
縁の市の取引言葉。格語尾が落ちて、宮廷語なら síndran rúsan となるところが síndra rús になる。動詞はむき出しの語幹で言い、ende を添える。市ではこの形でも無礼にはならない。
na ésa síndra némei.
読み:ナ エーサ シンドラ ネーメイ。
| na | és-a | síndra | ném-ei. |
| <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 帯<主格> | <私>-<与格> |
「私は帯を持っていない。」
所有は「ある+持ち主の与格」で言う。動詞は持たれている物の síndra(軽性)に一致する。否定の小辞 na は動詞の直前に置く。
ésa síndra sé séuril.
読み:エーサ シンドラ セー セウリル。
| és-a | síndra | sé | séuril. |
| いる-<(軽いものが)> | 帯<主格> | この<軽性> | 美しい |
「この帯は美しい。」
繋辞の文。síndra は軽性なので、繋辞は -a、指示詞は sé、形容詞は軽性・主格の形になる。帯は染め色で身分を示し、高価な染めの帯は家一軒ほどの値になることもある。そのため、品物をほめる言葉として市でもよく聞かれる。
ké brínau síndra si fúnel?
読み:ケー ブリーナウ シンドラ シ フーネル?
| ké | brín-au | síndra | si | fúnel? |
| <〜か> | ゆるむ-<双数> | 帯<主格> | と | 綱<主格> |
「帯と綱はゆるんでいるか。」
日常で、手元の帯や綱のしまりを確かめる場面の単純疑問。動詞 brín- は二つの主格単数名詞を si で並べた主語を受けて双数 brínau になる。双数の動詞は性を区別しない。
brínau unlóur rása si síndra.
読み:ブリーナウ ウンロール ラーサ シ シンドラ。
| brín-au | unlóur | rása | si | síndra |
| ゆるむ-<双数> | まだ | 衣<主格> | と | 帯<主格> |
「衣と帯が、まだゆるんでいる。」
衣類の手入れや寸法書きのような、記述的な一文。unlóur は動詞の直後に置き、事態が変わる瀬がまだ来ていない「まだ」を示す。brín- の sense 2、つまり布地や帯が使い古されて全体がしまりを失う意味で使う。
衣を締める帯。紫の帯は干潟から来る染料で染めた最上の品で、一本が家一軒ほどの値になることもある。縁商人は道の司から受けた市の札を帯に下げる。
軽性・a語幹(語根に強勢)。対 síndran、属 síndres、複 síndrai。
古高原語 *síndra から
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