kráv-

品詞
動詞(自動詞)
意味
叫ぶ(声を上げる)
発音
[ˈkrav]
読み
クラーブ(語頭の kr がクラー、語末の v がバ行に近づく)
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 叫ぶ(合図・指示)

    作業の拍子や指示の合図として、大きく短く声を上げる。降ろし場で巻きの拍子に合わせて声を上げる、崖道の上から下へ「次を!」と指示を飛ばす、市の場で運び人が荷の動きを知らせる、といった場面。

    krávan faronárai du orén.

    読み:クラーヴァン ファロナーライ ドゥ オレーン。

    kráv-anfaron-ár-aiduorén
    叫ぶ-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>下手縁<対格>

    「「運び人たちが縁へ向けて叫ぶ。」」

    縁や降ろし場で、荷の動きを知らせる合図として叫ぶ描写。主語が複数名なので直説法複数 -an。faronár の複数は faronárai。du+対格は縁の市・崖下への方向を示す。

  2. 叫ぶ(励まし)

    仲間を励ます意で声を上げる。凍りの頃の崖道を登る際、同行者に声を飛ばして気合を入れる。

    krávir, faronárai!

    読み:クラーヴィル、ファロナーライ!

    kráv-ir,faron-ár-ai
    叫ぶ-<皆で〜せよ>荷-<〜する人>-<〜たちが>

    「「叫べ、運び人たち!」」

    励ましとしての命令。凍りの頃の崖道で仲間へ気合いを送る場面。日常では呼格を使わず、呼びかけとして主格複数を句末に置く。

解説

大きく、短く、力強く声を上げる自動詞。降ろし場・崖道・縁の市で、作業の拍子に合わせて声を上げる合図、崖の上から下へ指示を飛ばす行為に頻出する。hál-「呼ぶ」(相手の名を呼ぶ)やlóim-「唱える」(巫の詞・祭祀の詞を唱える)とは区別される。言葉の層としては、運び人・降ろし場の働き人のくだけた言葉に属し、宮廷の改まった言葉では使われない。都の人は、これを「半ば沈んだ声」と見なす。katakana:語頭の kr が「クラー」に、語末の v がバ行に近づく。

文法

自動詞。時制を表す語形なし。直説法 3単・軽: kráva、3単・重: krávo、1単: krávim、2単: kráves。命令法 2単: kráv!(むき出しの語幹)。市の取引言葉では格語尾も敬語も落ち、kráv! ende.「叫んでくれ、頼む」の形で出る。

語源

語源不明の新しい語根。高原語内に同根の派生語はない。

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