múel

品詞
形容詞
意味
遅い
発音
[ˈmuel]
読み
ミュエル
分野
性質・状態

意味

  1. 遅い

    速度が重く、上へ昇らないこと。風、歩行、作業の速さに使う。

    éso duléumo múel

    読み:エーソ ドゥレウモ ムーエル

    és-oduléumomúel
    いる-<(重いものが)>下の風<主格>遅い

    「下の風は遅い。」

    風の高さで区別する場面。上の風が速いという対比を前提に、下の風の遅さを述べる。下の風を表す語は重性として扱う。形容詞述語は存在動詞+主語+形容詞の形になり、重性単数の形容詞は無語尾。

    sán trǘl némes múelul sórel

    読み:サーン トリュール ネーメス ムーエルル ソーレル

    sántrǘlném-esmúel-ulsórel
    いる<彼らが>足<〜ら(古い母音交替)><私>-<属格>遅い-<〜ら(古い母音交替)>今日

    「私の足は今日は遅い。」

    歩行・作業の速度についていう日常の言い方。身体部位は重性。tról は母音交替による複数 trǘl をもつが、グロスでは非連結変化のため足.PLと一形態素として扱う。複数主語の属性述語には存在動詞の3人称複数 sán を用い、形容詞は主格複数 -ul にする。所有は名詞句の属格で表し、持主の与格にはしない。

  2. 重い(拍が)

    一拍や一息が沈むこと。詩の韻律の論議で、十拍の句の中で一拍が重く下がることを言う。

    éso puló só múel

    読み:エーソ プロー ソー ムーエル

    és-opulósómúel
    いる-<(重いものが)>拍<主格>この<重性>遅い

    「この拍は遅い。」

    歌・詩・誦唱の韻律を論じる場での言い方。puló は一拍を指す。この sense では、拍が単に「のろい」だけでなく、一拍が重く沈むことを述べる。指示詞 só は重性の形。形容詞は主格単数では無語尾。

    lísa lisár ré éso puló tó múel

    読み:リーサ リサール レー エーソ プロー トー ムーエル

    lís-alis-árréés-opulótómúel
    書く-<(軽いものが)>書く-<〜する人><〜と(節)>いる-<(重いものが)>拍<主格>あの<重性>遅い

    「書記は、あの拍は遅いと書いている。」

    書物・手習い・韻律論の場面。補文は ré で導し、元の文の法と語形をそのまま保つ。引用節の中でも形容詞述語は存在動詞+主語+形容詞の形になる。あの.HV は重性の指示詞 tó。

解説

速度が重く、上へ昇らないことの形容詞。高原の世界観では「遅い」は「重く、下がる」ことに近いので、この語には「上へ昇らぬ」「沈む」の含みが残る。風の強弱(上の風が速く、下の風は遅い)、歩行、作業の速度に使う。歌の拍の速度を論じるとき、一拍が「遅い」のはその拍が「重く下がる」からと言い、この語を使う。改まった場で詩の韻律(十拍の句)を論じる際にも、一拍が沈むことをこの語で表す。rúndel「早い」と対になる。

文法

形容詞。名詞の性・数・格に一致する。副詞には -in をつける(múelin「遅く」)。

語源

古高原語 *múela から。強勢のある音節(múe-)の直後で流音 l に続く強勢のない語末母音 -a が脱落した形(古い脱落の規則に合致)。もとの語は「重く下がる」「沈む」の古い語で、速度の形容詞として定着した。

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