小説
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誰か
特定しない人を指す。
ké tóra páin?
読み:ケー トーラ パイン?
| ké | tór-a | páin? |
| <〜か> | 来る-<(軽いものが)> | 誰か<主格> |
「誰か来たか。」
家や番所で人の気配に気づいたときの、くだけた問い。páin は人を指すので軽性で、動詞は3人称単数・軽性の -a で受ける。時制がないので「来るか」「来たか」のどちらにもなり、場面で決まる。目上の人には ké を使わない。
lísa páin þelán míres sáindarei.
読み:リーサ パイン セラーン ミーレス サインダレイ。
| lís-a | páin | þel-án | mír-es | sáindar-ei. |
| 書く-<(軽いものが)> | 誰か<主格> | 名前-<対格> | 自分-<属格> | 証文-<与格> |
「誰かが証文に自分の名を書いていった。」
市の帳場で、書いた人のわからない書き込みを見つけたときの言い方。時制がないので、文脈によって「書いた」とも「書いている」とも訳せる。再帰代名詞 mír の属格 míres は主語の páin を指す。紙の証文 sáindar は軽性の子音語幹なので、与格は -ei になる。
éso nébro. lúin hála páin þelán táses, mé glén!
読み:エーソ ネーブロ。ルーイン ハーラ パイン セラーン ターセス、メー グレーン!
| és-o | nébro. | lúin | hál-a | páin | þel-án | tás-es, | mé | glén! |
| いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | とき | 呼ぶ-<(軽いものが)> | 誰か<主格> | 名前-<対格> | <あなた>-<属格> | <禁止・願いの打ち消し> | 答える<命令法><あなたが> |
「霧が出ている。誰かがお前の名を呼んでも、答えてはいけない。」
霧の禁忌について、親が子に言い聞かせる言葉。「霧がある」は繋辞 és- で言い、霧 nébro が重性なので語尾は -o。禁止は「mé+命令法」。
誰も(〜ない)
否定の na と組んで、全否定を表す。
na ésa páin séndoi.
読み:ナ エーサ パイン センドイ。
| na | és-a | páin | sénd-oi. |
| <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 誰も<主格> | ここ-<与格> |
「「ここには誰もいない。」」
呼びかけに返事がないときなどの、日常の言い方。存在の és- が先頭に来て、主語 páin は軽性なので ésa になる。人が一人もいないことを言うのに数詞は使わず、na と páin だけで言う。
na tóra páin sórel.
読み:ナ トーラ パイン ソーレル。
| na | tór-a | páin | sórel. |
| <〜ない> | 来る-<(軽いものが)> | 誰も<主格> | 今日 |
「今日は誰も来なかった。」
市の帳場が静かだった日のことを言う文。動詞の直前に na を置き、páin と組み合わせると「誰も〜ない」という全否定になる。sórel「今日」のような時の語は文の後ろに置く。
不特定の人を指す不定代名詞。否定の na と組むと「誰も〜ない」になる(na tóra páin「誰も来ない」)。霧の中で名前を呼べないとき、遠回しに「誰か」と呼びかけるのにも使われる。
軽性。主 páin、対 páinan、属 páines、与 páinei。
疑問代名詞 pá「誰」+数詞 ín「一」。「誰か一人」の意。
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