ráuvo

品詞
名詞
意味
森
発音
[ˈrauvo]
読み
ラウヴォ
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 森

    木々に覆われた土地。地面や谷、下草まで含めた広がりとして言う。

    ké éso ráuvo glóur?

    読み:ケー エーソ ラウヴォ グロール?

    kéés-oráuvoglóur?
    <〜か>いる-<(重いものが)>森<主格>緑

    「森は緑か。」

    日常の会話文。疑問は文頭の ké で作る。繋辞 éso は主語 ráuvo が重性・単数なので -o をとる。述語形容詞 glóur は主語の性・数・格に一致し、重性・単数・主格では無標で現れる。この文では、森の通常の緑色を尋ねる意味で使われている。

    sórel, éso ráuvo glóur.

    読み:ソーレル、エーソ ラウヴォ グロール。

    sórel,és-oráuvoglóur.
    今日,いる-<(重いものが)>森<主格>緑

    「今日は、森は緑だ。」

    書物や年代記のような簡潔な記述。時詞 sórel を動詞の前に置いた場面の枠。主文は繋辞 éso に主語 ráuvo、述語形容詞 glóur が続く。glóur はここでは、葉や樹冠がもつ色としての緑を述べる。

    éso ráuvo glóur.

    読み:エーソ ラウヴォ グロール。

    és-oráuvoglóur.
    いる-<(重いものが)>森<主格>緑に茂る

    「森は緑に茂っている。」

    形容詞述語文は存在動詞és-で始め、「és-+主語+述語形容詞」の語順をとる。森は重性なので、動詞は3人称単数・重性の-oを受ける。

  2. 森の帯

    縁の肩と湖盆のあいだの、高原の大部分を占める森林地帯を指す地域名。ráuvoi「森の帯で」の形でよく使う。

    éso nébro ráuvoi.

    読み:エーソ ネーブロ ラウヴォイ。

    és-onébroráuv-oi.
    いる-<(重いものが)>霧<主格>森の帯-<与格>

    「森の帯に霧がある。」

    日常の天候についての話。存在文の場所を裸の与格 ráuvoi で表す。「森の帯」という地域を指す用法。

    tóro gandér es ráuvos.

    読み:トーロ ガンデール エス ラウヴォス。

    tór-ogandéresráuv-os.
    来る-<(重いものが)>硬木<主格>から森の帯-<属格>

    「硬木は森の帯から出てくる。」

    交易・帳簿の場面。es+属格で「〜から」。地域としての森の帯を、硬木の供給元として指す。

  3. 森の氏族(の領分)

    換喩で、森に住む氏族や、その谷ごとの領分を指す。「森が不満を抱いている」のように、氏族の動きを言うのに使う。

    grúuno ráuvo.

    読み:グルーノ ラウヴォ。

    grúun-oráuvo.
    怒る-<(重いものが)>森の氏族<主格>

    「森の氏族が怒っている。」

    炉ばたでの日常会話。森そのものではなく、森の氏族・領分を換喩で指す。集団を単数として扱う。

    krúelan ráuvul anórel.

    読み:クルーエラン ラウヴル アノーレル。

    krúel-anráuv-ulanórel.
    動く-<彼らが>森の氏族-<〜たちが>昨日

    「森の氏族たちが昨日動いた。」

    年代記・公式記録の場面。krúel- を換喩的に用い、森の氏族が動きを見せたことを示す。主語は複数 ráuvul。

解説

木々に覆われた土地としての森を指す基本語。木そのものではなく、木の立つ地面、谷、下草、暗い奥までを含む「土地の広がり」を表す。土地・地面の仲間として重性に入る。森に生えている一本一本の木(árnel)は軽性のままで、「重い森が軽い木を抱いている」という形になる。高原の人々は、森を「下から木を支え、上へ送り出す地」と考える。木は森から天へ昇るが、森そのものは地にとどまる。役所名の森の司は brándal ráuvos、王の森は ráuvo aldáres áurenes(高き座の森)、森の帯は síndra ráuvos と言う。都の人の口では、湖盆より下手にある暗く湿った土地という響きを帯びやすく、「森の者」と言えば少し田舎くさい含みが出る。森の氏族自身は、誇りをもってこの語を使う。

文法

重性・o語幹。単数:ráuvo(主・対)、ráuvos(属)、ráuvoi(与)。双数:ráuvou(主・対)、ráuvoun(属・与)。複数:ráuvul(主・対)、ráuvur(属)、ráuvuls(与)。主語になると動詞は3人称単数・重性の -o をとる。複数 ráuvul は「谷ごとの森々」の意味で使う。

語源

古高原語 *ráuv-o。重性の古い接辞 *-o- が、語幹の末尾として残ったo語幹である。森の巫 ráuvan も同じ語根 *ráuv- から出たとされる。古い接尾辞 *-ana「〜に属する者」がついた形で、もとの意味は「森に属する者」と考えられている。

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