ilanár

品詞
名詞
意味
星読み
発音
[ilaˈnar]
読み
イラナール
分野
社会・信仰・儀礼

意味

  1. 星読み

    星の司で暦と天文と祭祀を受け持つ役人。

    lísa ilanár sílaran ívelan sóndelei.

    読み:リーサ イラナール シーララン イーヴェラン ソンデレイ。

    lís-ailanársílar-anível-ansóndel-ei.
    書く-<(軽いものが)>星読み<主格>暦の月-<対格>新しい-<軽性・対格>書物-<与格>

    「星読みは新しい月を書物に書き記す。」

    暦を司る星の司の記録の言い方。十の灯の昇る日がずれると、星読みが月を一つ足し、それを書き留める。形容詞 ível は sílaran に合わせて、軽性・単数・対格の -an で一致する。

    lúin áura ilána an álmarei, laméra ilanár.

    読み:ルーイン アウラ イラーナ アン アルマレイ、ラメーラ イラナール。

    lúináur-ailánaanálmar-ei,lamér-ailanár.
    とき昇る-<(軽いものが)>灯<主格>上手白月-<与格>掌を差し上げる-<(軽いものが)>星読み<主格>

    「白月の上手に灯が昇ると、星読みは掌を差し上げる。」

    星の司の記録の文体。星の位置は、an álmarei「白月の上手に」のように、ほかの天体との関係で言う。指さす代わりに掌を差し上げて示す。名前のある一つの星は、単数の ilána で指せる。

    mé rimbéndes, endríña! rímban ilanárai.

    読み:メー リンベンデス、エンドリーニャ!リンバン イラナーライ。

    mérimb-énd-es,endríña!rímb-anilanár-ai.
    <禁止・願いの打ち消し>数える-<〜しますように>-<あなたが>子ども数える-<彼らが>星読み-<〜たちが>

    「数えてはいけませんよ。数えるのは星読みたちです。」

    星を数えようとする子を、親がたしなめるときの言い方。命令法の代わりに「mé+願望法2人称」を使った、やわらかい禁止になっている。強勢は願望法の -énd- に移る。呼びかけの endríña は読点で区切る。後ろの文は ilanárai が主語で、「数えてよいのは星読みたちだけだ」という対比を表す。何を数えるかは言わなくても文脈でわかる。

    lúin rímba ilanár, ésa ilanrimbá lóimen.

    読み:ルーイン リンバ イラナール、エーサ イランリンバー ロイメン。

    lúinrímb-ailanár,és-ailanrimbálóim-en.
    とき数える-<(軽いものが)>星読み<主格>いる-<(軽いものが)>灯の数え<主格>唱える-<〜した・〜された>

    「星読みが数えるときには、灯の数えが唱えられる。」

    星の司の観測の作法を説明した文。星を数えることが許されるのは星読みだけで、そのときもふつうの数詞は使わず、灯の数えという古い数え方で唱える。後ろの節は「és-+主語+分詞」の形で、受け身にあたる。

    na ésa ilanrimbá ráinen éndrar, ráinan ilanárai.

    読み:ナ エーサ イランリンバー ライネン エンドラル、ライナン イラナーライ。

    naés-ailanrimbáráin-enéndr-ar,ráin-anilanár-ai.
    <〜ない>いる-<(軽いものが)>灯の数え<主格>知る-<〜した・〜された>人-<〜らの>知る-<彼らが>星読み-<〜たちが>

    「灯の数えは世の人に知られていない。知っているのは星読みたちだ。」

    灯の数えが秘儀であることを言う、一般向けの説明の文。分詞の後ろの属格 éndrar は「人々によって」の意味になる。接続詞を使わずに主節を二つ並べるので、あいだに区切りの印(読点)を打つ。ilanrimbá は ilána(灯)と rimbá(数)を合わせた複合語で、軽性である。

    lúin glóira aurilanár es dúnos, dulísimor plánan.

    読み:ルーイン グロイラ アウリラナール エス ドゥーノス、ドゥリーシモル プラーナン。

    lúinglóir-aaur-ilanáresdún-os,du-lís-imorplán-an.
    ときお越しになる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-星読み<主格>から丘-<属格><〜させていただく>-書く-<我々が>帳簿-<対格>

    「星読みの方が丘からお越しになるときは、我々が帳簿を書かせていただきます。」

    目下の者が星読みについて話す改まった文。星読みは四段下りの役人なので、au- をつけて高める。au- は母音の前で aur- になるので、au-ilanár は aurilanár になる。glóir- は「来る」の尊敬の補充形。主節は謙譲の接頭辞 du- で自分たちの行いを低めている(du-lís-imor)。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。

    ésa nóra, áura ilanár an dún.

    読み:エーサ ノーラ、アウラ イラナール アン ドゥーン。

    és-anóra,áur-ailanárandún.
    いる-<(軽いものが)>夜分<主格>昇る-<(軽いものが)>星読み<主格>上手丘<対格>

    「夜分となり、星読みが丘の上へ昇った。」

    年代記に見られる、直説法の短い文を並べた記事の書きぶり。時制がないので、文脈から過去と読む。an+対格で「上手へ」。dún は重性なので、対格は主格と同じ形になる。

    lúin lóima ilanár, krailhóuma endríña.

    読み:ルーイン ロイマ イラナール、クライルホーマ エンドリーニャ。

    lúinlóim-ailanár,krailhóum-aendríña.
    とき唱える-<(軽いものが)>星読み<主格>,掴まる-<(軽いものが)>子ども<主格>

    「星読みが唱えると、子どもは掴まる(語りにのめり込む)。」

    比喩・くだけた用法。炉ばただけでなく、星読みの語りに子どもがのめり込んで動けなくなる。捕まる対象は文法上は表れず、状況から補う。

    lóima ilanár aldarviran aldáres áurenes.

    読み:ロイマ イラナール アルダルヴィラン アルダーレス アウレネス。

    lóim-ailanáraldarvir-analdár-esáur-en-es
    唱える-<(軽いものが)>星読み<主格>敬称-<対格>座-<属格>昇る-<〜した・〜された>-<属格>

    「星読みが高き座の座名を唱える。」

    宮廷儀礼の場面。名詞句の中心を対格 aldarviran とし、その後に「高き座の」という属格句 aldáres áurenes を修飾として置く。「高き座」の属格は aldáres áurenes。王や高位の人の座につけられた固有名を唱える用法。意味2。

    luséra ilanár lúsan an nébroi.

    読み:ルセーラ イラナール ルーサン アン ネーブロイ。

    lusér-ailanárlús-anannébr-oi.
    流質の食事をとる-<(軽いものが)>星読み<主格>粥-<対格>上手霧-<与格>

    「星読みは、霧の前に粥という流質の食事をとる。」

    作法書や記録のような文。動詞が文頭に立ち、主語の ilanár は人間なので動詞は軽性3単 -a が付く。an nébroi は「霧の前に」の前置詞句で、ここでは時を示す。

    lúin lóima ilanár virán, elþaséna senár kumbór.

    読み:ルーイン ロイマ イラナール ヴィラーン、エルサセーナ セナール クンボール。

    lúinlóim-ailanárvir-án,elþasén-asenárkumbór.
    とき唱える-<(軽いものが)>星読み<主格>言葉-<対格>,疵を確かめる-<(軽いものが)>目付<主格>青銅<対格>

    「星読みが詞を唱えるとき、目付は青銅を火に透かして疵を確かめる。」

    lúin は時の節を導き、節内も VSO。lóima は他動詞なので目的語枠を空けず、virán「ことば/詞」で埋める。lóima は主語 ilanár に一致し、elþaséna は senár に一致する。kumbór は重性なので対格語尾がない。

解説

星の司に属して暦・天文・宮廷の祭祀を受け持つ者。天文学者であり、書記でもある。星を数えて記録することを許されたただ一つの職で、晴れた夜に北の丘の「星の座」で数えの詞を唱えてから、灯の数えで星を数える。ふくろうは星読みの使いとされる。

文法

軽性・子音語幹(②型)。対 ilanáran、複 ilanárai。

語源

ilána「灯(星)」+行為者の接尾辞 -ár。ilána の強勢は接尾辞に奪われる。

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