小説
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骨
体を支える硬い部分。
kúulim kréinul hérvanes.
読み:クーリン クレーヌル ヘルヴァネス。
| kúul-im | kréin-ul | hérvan-es. |
| 煮る-<私が> | 骨-<〜たちを> | 大鹿-<属格> |
「大鹿の骨を煮る。」
台所の言葉。骨を煮出して汁をとる。kréin は重性の子音語幹で、複数対格は主格と同じ -ul。属格 hérvanes は名詞の後ろに置く。
gróm kréin, fláin selvá.
読み:グローン クレーン、フライン セルヴァー。
| gróm | kréin, | fláin | selvá. |
| 重い | 骨<主格> | 軽い | 息<主格> |
「骨は重く、息は軽い。」
諺。繋辞 és- を落として述語の形容詞を先に置く、格言の語順になっている。体(骨)は下へ沈み、息(魂)は上へ昇るという世界観を言い表す。弔いの席でも引かれる。
léimimor kréinul an kreinándo.
読み:レーミモル クレーヌル アン クレイナンド。
| léim-imor | kréin-ul | an | kreinándo. |
| 置く-<我々が> | 骨-<〜たちを> | 上手 | 納骨所<対格> |
「我らは骨を上の納骨所へ納める。」
火葬のあと、骨を氏族の納骨所に収めるときの言い方。kreinándo は kréin「骨」に場所名詞の -ándo がついた重性の o 語幹で、主格と対格が同じ形になる。納骨所は北の高みや丘の上にあるので、an+対格「上手へ」で言う。骨は谷底や崖の下には決して埋めない。
klámba andaulóura kréin dáu mároun.
読み:クランバ アンダウローラ クレーン ダウ マーロウン。
| klámb-a | andaulóura | kréin | dáu | már-oun |
| 挟む-<(軽いものが)> | 祖母<主格> | 骨<対格> | 二 | 手-<双数・与格> |
「祖母は両手で骨を挟んで押さえている。」
世話的な用い方。基本語順はVSOで、主語は動詞の直後に置く。人の主語なので動詞は軽性の語尾 -a。kréin「骨」は重性だが、重性名詞は対格が無標。押さえる側の「両手」は与格双数 dáu mároun。
遺骨
火葬のあとに残り、納骨所に収める骨。
auríþan ólmarai kréinul an þráin.
読み:アウリーサン オルマライ クレーヌル アン スライン。
| aur-íþ-an | ólmar-ai | kréin-ul | an | þráin. |
| 昇る-<〜させる>-<彼らが> | 年長者-<〜たちが> | 遺骨-<〜たちを> | 上手 | 峰<対格> |
「年長者たちが遺骨を上手の峰へ運び上げる。」
葬送の描写。火葬のあとの骨は、北の高みや丘の上の納骨所に収める。使役の auríþ-「上げる」と an+対格「上手へ」を組み合わせて、骨を高い所へ送る動きを言う。
mé leimésa kréinul du dálor.
読み:メー レイメーサ クレーヌル ドゥ ダーロル。
| mé | leim-és-a | kréin-ul | du | dálor. |
| <禁止・願いの打ち消し> | 置く-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 遺骨-<〜たちを> | 下手 | 下の国<対格> |
「遺骨を下の国へ置かぬこと。」
葬送の作法を記した書きものの一句。当為法 -és- は mé で否定し、主語を言わないので一般の人が主語になって軽性の -a をとる。強勢は -és- に移る(léim- → leimésa)。遺骨を谷底や崖の下に埋めることは禁じられている。
骨。火葬のあとに残る骨は北の高みや丘の上の納骨所に収め、決して谷底や崖の下には埋めない。そのため遺骨の意味でよく使う。日本語話者には l と r の区別がないため、「クレイン」「クレーン」と聞こえる。
名詞・重性・子音語幹。属 kréinos、与 kréinoi、複 kréinul。
古高原語 *kréin- から
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