krémb-

品詞
動詞(他動詞)
意味
引く・曳く
発音
[ˈkremb]
読み
クレム(語末の mb は「ムブ」だが、日本語話者の耳には「ム」にまとまって聞こえる。屈折した形で言えば クレムバ・クレムレス・クレムイン といった感じ)
分野
基本動作

意味

  1. 引く・曳く

    綱・橇・荷・動物などを引き寄せる・曳く。自分の手や力に対して対象を寄せる動作全般。

    krémbim fróumo só.

    読み:クレンビン フローモ ソー。

    krémb-imfróumosó
    引く-<私が>荷車<対格>この<重性>

    「私はこの荷車を引く。」

    日常会話。重性o語幹の単数対格は主格と同形で無標識。fróumoは車輪単体ではなく荷車全体を指す。指示詞sóは重性のみの形。

  2. 引き寄せる・惹きつける

    注意や関心を引き寄せる、人を引きつける。詩や改まった言葉での比喩的用法。

    krémban virái sé nouráis

    読み:クレンバン ヴィライ セー ノウライス

    krémb-anvir-áisénour-áis
    引きつける-<彼らが>言葉-<〜たちが>この<軽性>心-<〜たちを>

    「これらの言葉は、心を引きつける。」

    くだけた日常語でも使える喩的用法。主語が複数なので動詞は3人称複数形をとり、性を区別しない。目的語は「心」の複数対格 nouráis。krémb- の本来の「引く・曳く」から、心や関心を引きつける意味へ転じた文。

    krémba virá séuril sé nourán

    読み:クレンバ ヴィラー セウリル セー ノウラーン

    krémb-aviráséurilsénour-án
    引きつける-<(軽いものが)>言葉<主格>美しいこの<軽性>心-<対格>

    「この美しい言葉は、心を引きつける。」

    詩的・改まった文体での用法。形容詞 séuril は名詞の直後、指示詞の前に置く。主格の軽性a語幹 virá は語全体を一つの形態素として書き、主語が軽性単数なので動詞は 3人称単数・軽性形 krémba になる。心を引きつけるという抽象的な目的語も、本来の他動詞 krémb- の枠に収まる。

解説

自分へ向けて力を加え、対象を引き寄せる・曳くことを表す高原語本来の他動詞。綱を引く、橇を引く、荷を曳くなど、「自分の手・力に対して対象を寄せる」内向きの動かし方全般に使う。担ぐ(faronér-)や運ぶ(gél-)とは方向性が違い、こちらには「自分のほうへ力をかけて動かす」という内向きの努力が必ずついてくる。降ろし場で綱を引く、凍りの頃に橇を引く、旧道の綱場で荷を上げる、といった動作はかならずこの語で言う。使役形はない(すでに他動詞)。改まった言葉からくだけた崖道の言葉まで、すべての層で使う基本の語。

文法

他動詞。六つの法と人称語尾を規則どおりつける。完了相は語根の母音 e→ee で kéelmb-(引き終えた)。

語源

新語根。語末の mb は rímb-(数える)や fúnel(綱)の mb と同じ、手を握る・力を込める動作の音象徴。古高原語の碑文には見られず、統一期の都の言葉で定着した基本動詞。

語幹の異形

説明に出てくる語

この語に触れている語

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する