prámbo

品詞
名詞
意味
値
発音
[ˈprambo]
読み
プランボ
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 値

    品物と引き換えに渡す対価の量。縁の市では、塩の量(分銅で量った重さ)、地金の重さ、紫の量で言い表す。

    vándim prámbo vóoros.

    読み:ヴァンディン プランボ ヴォーロス。

    vánd-imprámbovóor-os.
    量る-<私が>値<対格>紫染め-<属格>

    「私は紫染めの値を量る。」

    帳簿・会計での用法。prámbo「値」を数えるものを属格 vóoros で示す。紫染料や紫布などの取引品としての意味。

    vándo þailvéinor prámbo só

    読み:ヴァンド サイルヴェーノル プランボ ソー

    vánd-oþailvéinorprámbosó
    量る-<(重いものが)>都<主格>値<対格>この<重性>

    「都はこの値を決める。」

    市・帳場での場面。prámbo は値を重さで表す語であり、vánd-「量る」がこの値を計って定める意味に転じて使う。þailvéinor は都側・当局を指す換喩。指示詞 só は名詞 prámbo と性のみで一致し、格には変化しない。

    éso prámbo só ául

    読み:エーソ プランボ ソー アウル

    és-oprámbosóául
    いる-<(重いものが)>値<主格>この<重性>高い

    「この値は高い。」

    縁の市で値について話す文。prámbo は「値」で、重性として扱う。指示詞 só を主語に立て、述語形容詞 ául を後ろに置く。

    éso prámbo só núl

    読み:エーソ プランボ ソー ヌール

    és-oprámbosónúl
    いる-<(重いものが)>値<主格>この<重性>低い

    「この値は低い。」

    prámbo「値・価値」は重性名詞で、指示詞も重性の só を取る。só が主語名詞句を閉じ、その後の núl は述語形容詞になる。重性単数の述語形容詞は無語尾。値という程度・量基準より下にあることを示し、道徳的な貶意はない。

    éso prámbo fáronos só núl

    読み:エーソ プランボ ファーロノス ソー ヌール

    és-oprámbofáron-ossónúl
    いる-<(重いものが)>値<主格>荷-<属格>この<重性>低い

    「この荷の値は低い。」

    prámbo fáronos で「荷の値」。fáronos は fáron の重性単数属格。指示詞 só が名詞句を閉じ、その後の núl は述語形容詞として主語に一致する。ここでは値という程度の低さを表す。

    flóran faronárai prámbo.

    読み:フローラン ファロナーライ プランボ。

    flór-anfaron-ár-aiprámbo.
    取り決める-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>値<対格>

    「運び人たちが値をとり決める。」

    prámbo「値」は重性語で、単数の目的語には対格語尾が overt に立たない。複数主体 faronárai に応じて動詞は -an。値決めを段取りとして確定させる用法。

    šelva faronár prámbo tásei.

    読み:シェルヴァ ファロナール プランボ ターセイ。

    šelv-afaronárprámbotás-ei
    ささやく-<(軽いものが)>運び人<主格>値<対格><あなた>-<与格>

    「運び人があなたに値をささやく。」

    荷の受け渡しや市でのくだけた場面。faronár は人間なので軽性の主語、prámbo は重性なので対格形が主格と同一。šelv- は改まった場では使わず、声量の低さだけを指す。

  2. 値打ち

    品物がどれほどの対価に見合うかという値打ち。人や詩句について言うと、相手を荷のように扱うことになり、当てこすりになる。

    éso prámbo viréi sé.

    読み:エーソ プランボ ヴィレー セー。

    és-oprámbovir-éisé
    いる-<(重いものが)>値打ち<主格>言葉-<与格>この<軽性>

    「この言葉には値打ちがある。」

    prámbo の語義 2「値打ち」。存在文に与格を組み合わせた「〜には値打ちがある」の言い方。prámbo は重性なので動詞は éso となる。virá の与格 viréi の後に指示詞を添えて「この言葉」とする。

    na éso prámbo torárei sé.

    読み:ナ エーソ プランボ トラーレイ セー。

    naés-oprámbotorár-eisé
    <〜ない>いる-<(重いものが)>値打ち<主格>客-<与格>この<軽性>

    「この客には値打ちがない。」

    torár の与格 torárei に指示詞 sé を添える。torár は軽性。人をこの形にすると「この人は値打ちがない」という当てこすりになる。

解説

物の値・値段。ある品と引き換えに渡す対価の量を指す。縁の市では、値はふつう塩の量で言い表し、その量は青銅の分銅で量った重さで決まる。そのため「値」は、もともと「秤にかけたときの重さ」として捉えられている。この語が重性なのはそのためである。塩も青銅も重性であり、値は秤の皿を「沈ませる」ものだからである。帳簿では対価の欄の見出しにこの語を使う。値を尋ねるときは pómbar「どれほど」と繋辞 és- を組み合わせる。prámbo が重性なので、繋辞は éso の形になる(pómbar éso prámbo fáronos só?「この荷の値はいかほどか」)。縁の市の取引言葉では格語尾が落ち、pómbar prámbo? だけで「いくら?」の意味になる。宮廷や改まった場では、値の話そのものが「重い話」とされる。贈り物や献上品についてこの語を口にするのは無粋で、とりわけ目上の人の持ち物の値を言うのは、相手の物を市の荷と同じ扱いにすることになるので避ける。名詞から動詞を作る -ér- をつけた prambér-「値をつける」も、帳簿や市で使われる。干潟の人の口では子音のつながりがほどけて parëmbo のように発音されることがある。

文法

名詞(重性・o語幹)。主格・対格 prámbo、属格 prámbos、与格 prámboi、双数 prámbou、複数主格・対格 prámbul、複数属格 prámbur、複数与格 prámbuls。強勢は語根に置かれる。

語源

古高原語 *prámbo「(秤の皿の)沈み」に遡るとされる。重さで物の値打ちを量った古い取引の習いから、「沈みの度合い」がそのまま「値」の意味になった。語末の -o は重性の古い接辞 *-o- の名残である。b の後ろの母音は古い語末母音の脱落の条件に当たらないので、落ちずに残った。

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