小説
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しかめる
眉を寄せて不信・困惑・怒りを示す。目的語は通常 senorénan「眉を」。
mé snél senorén, endríña!
読み:メー スネール セノレーン、エンドリーニャ!
| mé | snél | senorén, | endríña! |
| <禁止・願いの打ち消し> | しかめる<命令法><あなたが> | 眉<対格> | 子<主格> |
「子どもよ、眉をしかめるな。」
くだけた日常の禁止の言葉。mé に命令法 2 単の裸の語幹 snél を続ける。呼びかけの endríña は文末の語句として添える。重性子音語幹の単数対格は主格と同形で、格語尾をつけない。
皺にする・折り目をつける
布・紙・葉などに折り目をつけ、くしゃくしゃにすること。
snéla endríña snélan.
読み:スネーラ エンドリーニャ スネーラン。
| snél-a | endríña | snél-an. |
| 皺にする-<(軽いものが)> | 子<主格> | 布-<対格> |
「子どもが布をくしゃくしゃにしている。」
布・紙・葉などを目に見えるしわにする意味。目的語は snéla の対格 snélan。顔の表情を指す用法ではない。
眉を寄せる、ふんわりとしかめる。不信・困惑・怒りを示す最も基本的な顔の表情。布や葉を折り目をつけ、くしゃくしゃにすることを言う動詞の、眉への転用。眉(senorén)を目的語にとる。改まった「顔で示す」(noumovír-)とは違い、くだけた日常の表情で、眉を上げる(驚き)の対義にあたる。宮廷語では、この語は「下向きの表情」として、少し粗野だと見なされることがある。
krailsáilim dóulin snélan.
読み:クライルサイリン ドーリン スネーラン。
| krailsáil-im | dóulin | snél-an. |
| 丁寧に畳む<〜し終えた>-<私が> | もう | 布-<対格> |
「私はもう布を丁寧に畳み終えた。」
肯定文で dóulin「もう」を使う場合、対応する動詞は完了相になる(例:léisa dóulin…)。krailsál- の完了相は母音交替 krailsál- → krailsáil- で、krailsáilim のようになる。直説法1人称単数の語尾 -im が主語を示し、主語代名詞は省く。相の副詞 dóulin は動詞の直後に置かれ、主語を省いた文では目的語の前に来る。
tána houmár snélan sé.
読み:ターナ ホウマール スネーラン セー。
| tán-a | houm-ár | snél-an | sé. |
| 張る-<(軽いものが)> | 炉-<〜する人・主格> | 布-<対格> | この<軽性> |
「家主はこの布を張る。」
家の中で、染め・仕上げ・干しのために布を枠などに平らに張る場面。主語「houmár」は軽性名詞なので、動詞は軽性単数の tána。「snéla」は軽性a語幹で、対格は snélan、指示詞は軽性の sé。
fléla þóuma es snélos
読み:フレーラ ソーマ エス スネーロス
| flél-a | þóuma | es | snél-os |
| 漏れる-<(軽いものが)> | 煙<主格> | から | 屋根-<属格> |
「屋根から煙が漏れている。」
日常の描写。þóuma「煙」は軽性で、動詞は軽性の-aをとる。snélo「屋根」は重性o語幹の属格snélos。屋根の継ぎ目などからの漏れを暗示する。
kámim snélan un ílmoi.
読み:カーミン スネーラン ウン イルモイ。
| kám-im | snél-an | un | ílm-oi |
| 浸す-<私が> | 布-<対格> | 中に | 水-<与格> |
「私は布を水に浸しています。」
日常の家事の文。主語は動詞の語尾からわかるため省略できる。un は「〜の中に」の場所を表し、与格をとる。
káma líura snélan káilan un ílmoi.
読み:カーマ リーウラ スネーラン カイラン ウン イルモイ。
| kám-a | líura | snél-an | káil-an | un | ílm-oi |
| 浸す-<(軽いものが)> | 女<主格> | 布-<対格> | 乾いた-<対格> | 中に | 水-<与格> |
「その女は、乾いた布を水に浸して扱いやすく戻す。」
「乾いた布」という文脈で、単に浸すのではなく元に戻す意味が出る。主語が軽性の女であるため、動詞は軽性の語尾 -a をとる。
mélirim snélan sé.
読み:メーリリン スネーラン セー。
| mélir-im | snél-an | sé |
| 染める-<私が> | 布-<対格> | この<軽性> |
「私はこの布を染める。」
日常の作業で、自分が染めていることを述べる文。語尾 -im が主語の一人称を表し、代名詞 ném は強調しない限り不要。目的語の布は軽性 a 語幹の単数対格 snélan。指示詞 sé は名詞句の末尾に置かれ、軽性を示す。
slélim snélan
読み:スレーリン スネーラン
| slél-im | snél-an |
| 広げる-<私が> | 布-<対格> |
「私は布を広げている。」
家庭で布や衣を平に開く日常の場面。動詞の一人称単数語尾が主語を示すため、代名詞は省ける。
sléla andaulóura snélan
読み:スレーラ アンダウローラ スネーラン
| slél-a | andaulóura | snél-an |
| 広げる-<(軽いものが)> | 祖母<主格> | 布-<対格> |
「祖母が布を広げている。」
家の中で年長者が布を扱う場面。主語は人なので、動詞は軽性の三人称単数語尾 -a をとる。
duslélim snélan ausenárei
読み:ドゥスレーリン スネーラン アウセナーレイ
| du-slél-im | snél-an | au-sen-ár-ei |
| <〜させていただく>-広げる-<私が> | 布-<対格> | <お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>-<与格> |
「目付殿に布を広げて差し上げます。」
改まった場面で、相手の前に布を平に広げて提示する意。動詞に謙譲接頭辞 du-、受取人に高めた目付の与格 ausenárei を用いている。
slél snélan ném-ei ende
読み:スレール スネーラン ネーメイ エンデ
| slél | snél-an | ném-ei | ende |
| 広げる<命令法><あなたが> | 布-<対格> | <私>-<与格> | どうぞ |
「布を広げて、私に見せてくれ。」
市や店での依頼。命令法と依頼の小辞 ende を組み合わせ、布を自分のほうへ平に広げて差し出させる意を示す。与格 némei が受取人・提示先を表す。
他動詞。完了語幹は snéel-(e→ee)。
語源不明。古高原語 *snélo-(折り目をつける、くしゃくしゃにする)から。
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