小説
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(線を)引く
筆や指で、線をすっと引く。
féila lisár plánan.
読み:フェーラ リサール プラーナン。
| féil-a | lis-ár | plán-an. |
| 引く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> |
「書記は帳簿に罫を引き終えた。」
帳簿を目的語にとって「帳簿に罫を引く」。完了語根 féil-。
sénim gúur filés.
読み:セーニン グール フィレース。
| sén-im | gúur | fil-és. |
| 見る-<私が> | 払い<対格> | 線-<属格> |
「私は線の払いが見える。」
書・書法の場面。filá「線」の末端を払いとして指す。gúurは文字や刻線の末端を表す書法語としても使う。所有は後ろ属格で、filésは線の一単属格。
ésa filá te fílim plánei
読み:エーサ フィラー テ フィーリン プラーネイ
| és-a | filá | te | fíl-im | plán-ei |
| いる-<(軽いものが)> | 筋<主格> | <関係節> | 引く-<私が> | 帳簿-<与格> |
「私が帳簿に引く筋がある。」
見出し語 filá を主格の主語に使う。関係節の要は目的語で、空けておく。plána は軽性a語幹で、与格単数は plánei。
ésa filá fílen plánei
読み:エーサ フィラー フィーレン プラーネイ
| és-a | filá | fíl-en | plán-ei |
| いる-<(軽いものが)> | 筋<主格> | 引く-<〜した・〜された> | 帳簿-<与格> |
「帳簿には筋が引かれている。」
見出し語 filá を軽性・単数主格の主語に使う。分詞 fíl-en は主語 filá に一致する。存在文の場所を裸の与格 plánei で表す。plána の与格単数は plánei。
瀬を引く
lóur を目的語にとって、都の書体の書き出しで文を乗せる線を引く作法を言う。
fílim lóur.
読み:フィーリン ロール。
| fíl-im | lóur. |
| 引く-<私が> | 瀬<対格> |
「私は瀬を引く。」
都の書体で文を書き始めるときの作法を言う決まった言い方。lóur は重性なので、対格も主格と同じ形。
筆や指先をすっと横へ走らせて、線を引くこと。帳簿の罫、地面に描く境の線、版木の下書きの線などに使う。都の書体の書き手が文の頭で行う「瀬を引く」作法は、決まった言い方 fílim lóur「私は瀬を引く」で言う。書き手はまず、これから文を乗せる線を右(下手)から左へ引き、左端(上手、流れの源)で巻き上げて、そのまま最初の字へ入る。流れを源までさかのぼってから言葉を流しはじめる、という意味の作法で、手紙や詩の書き出しの礼儀とされる。引いた瀬は lóur fílen「引かれた瀬」と呼び、飾り頭字の尾そのものを指す。
規則動詞。3人称単数・軽性の直説法は fíla。完了語根は féil-(i → ei の母音交替)。分詞 fílen「引かれた」。命令法2単は fíl。
古い機織りの語で「糸をすっと引き出す」を言った語根 *fíl- から。布を織る ténd-「織る・句を編む」と並ぶ機織りの言葉が、筆の動きに移った。
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