léun-

品詞
動詞
意味
申す
辞書形
léuna
発音
[ˈleuna]
読み
レウナ
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 申す

    自分が言うことを低めて言う。

    léunim dáu viríñau.

    読み:レウニン ダウ ヴィリーニャウ。

    léun-imdáuvir-íñ-au
    申す-<私が>二言葉-<小さな・拙い>-<双数>

    「拙い句を二つ、申し上げます。」

    詩の挨拶で、目下の者が先に詠むときの前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。指小辞 -íña はへりくだった「拙い」の意味を表し、a語幹として双数の -au をとる。

    fóndaro ráimaros, léunim þeláis aursárar.

    読み:フォンダロ ライマロス、レウニン セライス アウルサーラル。

    fóndar-oráimar-os,léun-imþel-áisaursár-ar.
    源-<〜よ>ライマル-<属格>申す-<私が>名前-<〜たちを>祖先-<〜らの>

    「ライマルの源よ、祖先たちの名を申し上げます。」

    系譜読みが系譜を唱えはじめるときの決まった呼びかけ。呼格は日常では使わず、古い詩と系譜の唱えにだけ残っている。重性の fóndar は呼格で fóndaro になる。léun- は「言う」の謙譲の補充形で、祖先に対して自分を低めている。

    léunim ré tóro nébro es orénos, ausenár.

    読み:レウニン レー トーロ ネーブロ エス オレーノス、アウセナール。

    léun-imrétór-onébroesorén-os,au-sen-ár.
    申す-<私が><〜と(節)>来る-<(重いものが)>霧<主格>から縁-<属格><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>

    「目付殿、縁から霧が来ると申し上げます。」

    目下の者が目上の人に知らせを伝える改まった言い方。léun- は「言う」の謙譲の補充形で、du- をつけた規則形は使わない。ré の後ろの節は、元の文の法(ここでは直説法)を保つ。呼びかけは呼格を使わず、役職名に au- をつけて、読点で区切って文末に添える。

    pón leunéim aurélei?

    読み:ポーン レウネーン アウレーレイ?

    pónleun-é-imaurél-ei?
    何<対格>申す-<〜だろう>-<私が>あの方-<与格>

    「あの方に何と申し上げればよいでしょう。」

    目上の人の前で何を言うべきか迷うときの言い方。疑問詞 pó は動詞の前に出る。推量法の -él- は1人称の語尾 -im の前で l が落ちて -é- になり、強勢もそこに移る(léunim → leunéim)。言う相手は与格で表す。

    léunim ré lísa lisár sáindaran.

    読み:レウニン レー リーサ リサール サインダラン。

    léun-imrélís-alis-ársáindar-an.
    申す-<私が><〜と(節)>書く-<(軽いものが)>書く-<〜する人>証文-<対格>

    「書記が証文を書いたと申し上げます。」

    目上の人への報告。léun- は「言う」の謙譲の補充形。ré の節は主節の後ろに置き、主節と同じく動詞で始まる。時制がないので、lísa は文脈から「書いた」と訳している。

    léunim virán sníran aurélei.

    読み:レウニン ヴィラーン スニーラン アウレーレイ。

    léun-imvir-ánsnír-anaurél-ei.
    申す-<私が>言葉-<対格>わずかな-<軽性・対格>あの方-<与格>

    「あの方に、わずかばかり申し上げます。」

    目上の人への口上や手紙の書き出しで使う前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。snír は軽性・単数・対格の virán に一致して sníran になる。自分の言葉を「わずかな」と低める言い方は、指小辞のついた viríña「拙い句」と並んで、改まった場の謙遜の定型である。

    léunim virán an aufíndo ausenáres.

    読み:レウニン ヴィラーン アン アウフィンド アウセナーレス。

    léun-imvir-ánanau-fíndoau-sen-ár-es.
    申す-<私が>言葉-<対格>上手<お〜になる・御〜>-耳<対格><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>-<属格>

    「目付殿の御耳に、一言申し上げます。」

    目上の人に話を切り出す改まった前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。目上の人の体の部分には au- をつける。an+対格で「上手へ」、つまり上の人に向けて言葉を届ける感じになる。重性の aufíndo は対格でも主格と同じ形。

    léunim virán brésos némes.

    読み:レウニン ヴィラーン ブレーソス ネーメス。

    léun-imvir-ánbrés-osném-es.
    申す-<私が>言葉-<対格>胸の内-<属格><私>-<属格>

    「胸の内の言葉を申し上げます。」

    改まった場で本心を打ち明けるときの前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。属格が二つ続き、virán brésos némes で「私の胸の内の言葉」になる。

    lúin áura endríña an þráin, léuna aursárail.

    読み:ルーイン アウラ エンドリーニャ アン スライン、レウナ アウルサーライル。

    lúináur-aendríñaanþráin,léun-aaursár-ail.
    とき昇る-<(軽いものが)>未成年の者<主格>上手峰<対格>申す-<(軽いものが)>祖先-<〜らに>

    「未成年の者は峰に登ると、祖先に言葉を申し上げる。」

    成人の儀の次第を述べる書き言葉の文。主節では主語を言っていないが、動詞の語尾から、lúin の節と同じ者が主語だとわかる。祖先に向けた言葉なので、謙譲の補充形 léun- を使う。この儀を終えると成名が与えられ、endríña ではなくなる。

    léunim ré tóro duléumo es faronárar, ausenár.

    読み:レウニン レー トーロ ドゥレウモ エス ファロナーラル、アウセナール。

    léun-imrétór-oduléumoesfaron-ár-ar,au-sen-ár.
    申す-<私が><〜と(節)>来る-<(重いものが)>不穏な気配<主格>から荷-<〜する人>-<〜らの><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>

    「目付殿、運び人たちのあいだから不穏な気配が立ちのぼっていると申し上げます。」

    役人に報告する改まった文。léun- は「言う」の謙譲の補充形。「〜と」の節は ré で導き、主節の後ろに置く。呼びかけは呼格を使わず、役職名を文の終わりに読点で区切って添える。ここでの duléumo は風そのものではなく、身分の低い者たちのあいだに広がる不満や噂を指す。下から上がってくる悪いものとして言い表す比喩である。

    léunim virán fóndelan.

    読み:レウニン ヴィラーン フォンデラン。

    léun-imvir-ánfóndel-an.
    申す-<私が>言葉-<対格>古い-<軽性・対格>

    「古い詩句を一つ申し上げます。」

    改まった場で、古い詩句を引く前に置く前置き。léun- は「言う」の謙譲の補充形。virá は軽性なので、形容詞は対格の -an で一致する。

    léunim dáu viráu trúumau.

    読み:レウニン ダウ ヴィラウ トルーマウ。

    léun-imdáuvir-áutrúum-au.
    申す-<私が>二言葉-<双数>陳腐な-<軽性・双数>

    「陳腐な句を二つ、申し上げます。」

    詩の挨拶で、目下の者が先に詠むときのへりくだった前置き。trúum を添えて、自分の句を「ありふれた句」と謙遜している。dáu「二」の後ろなので名詞は双数になり、形容詞も軽性の双数 -au で一致する。

    duhémbrim. léunim lúdro.

    読み:ドゥヘンブリン。レウニン ルードロ。

    duhémbrim.léun-imlúdro.
    恥じ入ります申す-<私が>嘘<対格>

    「恥じ入ります。偽りを申し上げました。」

    宮廷や役所で、目上の人に偽りを詫びるときの言い方。léun- は「言う」の謙譲の補充形。duhémbrim は謙譲の du- と hémbro「恥」から来た決まった形で、自分を低めて詫びる。lúdro は重性o語幹なので、対格も主格と同じ形になる。

    snéimim. léunim ín virán, ausenár.

    読み:スネーミン。レウニン イーン ヴィラーン、アウセナール。

    snéimim.léun-imínvir-án,au-sen-ár.
    失礼します申す-<私が>一言葉-<対格><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>

    「失礼いたします。一言申し上げます、目付殿。」

    目上の人どうしの話に割りこむときの言い方。snéimim で話の流れを止め、謙譲の補充形 léun-「申す」で発言の許しを求める。ín「一」の後ろの名詞は単数になる。

    vérin na léunim lúdro.

    読み:ヴェーリン ナ レウニン ルードロ。

    vérinnaléun-imlúdro.
    まことに<〜ない>申す-<私が>嘘<対格>

    「まことに、嘘は申しません。」

    目上の人に向けて、自分の言葉が偽りでないことを強く請け合う言い方。文頭の vérin は続く文全体を請け合う副詞で、否定の小辞 na より前に置く。léun- は「言う」の謙譲の補充形。lúdro は重性o語幹で、主格と対格が同じ形。

    léunim ín ombríl.

    読み:レウニン イーン オンブリール。

    léun-imínombríl.
    申す-<私が>一句<対格>

    「一句申し上げます。」

    詩の挨拶の前置き。目下の者が先に詠むときに言う。léun- は「言う」の謙譲の補充形。ín「一」の後ろの名詞は単数になる。ombríl は重性の子音語幹なので、対格も主格と同じ形。

    drénan kloimárai un krévan, duói léunan mélnan rainiþárei, si na rímba rainiþár virán gráisan.

    読み:ドレーナン クロイマーライ ウン クレーヴァン、ドゥオイ レウナン メルナン ライニサーレイ、シ ナ リンバ ライニサール ヴィラーン グライサン。

    drén-ankloimár-aiunkréva-n,duóiléun-anméln-anrainiþár-ei,sinarímb-arainiþárvir-ángráis-an.
    参る-<彼らが>弟子-<〜たちが>内に練習の場-<対格>それから申す-<彼らが>詩-<対格>師-<与格>と<〜ない>数える-<(軽いものが)>師<主格>言葉-<対格>悪い-<対格>

    「弟子たちは稽古の場へ参り、それから師に詩を申し上げる。師は言い誤りを数えない。」

    宮廷や学び舎での詩の稽古を言った文。弟子の行いは謙譲の補充形で表し、drén-「参る」と léun-「申す」を使っている。un krévan は「稽古の場へ」で、本番ではない場であることを示す。virán gráisan「悪い言葉」は、ここでは無礼な言葉ではなく、言い損なった語を指す。形容詞 gráis は名詞の後ろに置かれ、軽性・対格の -an で一致している。

    léunim dáu viríñau snáumau

    読み:レウニン ダウ ヴィリーニャウ スナウマウ

    léun-imdáuvir-íñ-ausnáum-au
    申す-<私が>二言葉-<小さな・拙い>-<双数>取るに足らぬ-<双数>

    「取るに足らぬ小句を二つ、申し上げます。」

    儀礼的な挨拶・詩の挨拶。自分の申し出や言葉をへりくだる用法。dáu が双数を指定し、viríñau と snáumau が双数軽性になる。

    léunim lisíñan sé.

    読み:レウニン リシーニャン セー。

    léun-imlisíñ-ansé.
    申す-<私が>字のしるし-<対格>これ<軽性>

    「この字のしるしを申し上げます。」

    自分の注記をへりくだって示す場面。謙譲の léun- を使う。lisíñ は指小語として、公式の印ではなく小さな補助符号をへりくだって指す。

    houmselván léunim, houmár.

    読み:ホウンセルヴァーン レウニン、ホウマール。

    houmselv-ánléun-im,houmár.
    ただいま-<対格>,申す-<私が>,主

    「「ただいま」と申し上げます、主よ。」

    儀礼的・書面的な発話。houmselvá を名詞として引用し、軽性a語幹の対格形 houmselván にする。謙譲の léun- を用い、直接呼かけの houmár は無標のまま末尾に添える。実際の帰宅挨拶では、普通は無標主格 houmselvá を単独、または主格のまま用いる。

解説

vír-「言う」の謙譲の補充形。自分の発言を低めて言う。詩の挨拶で目下の者が先に詠むときの前置き léunim dáu viríñau「拙い句を二つ申し上げます」でよく使われる。

文法

他動詞(謙譲の補充形)。1単 léunim。語根が二重母音なので、完了語根は léuns-。ふつうの形は vír-、尊敬の形は selvén-。

語源

vír-「言う」の謙譲の補充形

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