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教える
人に知識や技を伝えること。
aurainiþénde aulisár lisáis némei.
読み:アウライニセンデ アウリサール リサイス ネーメイ。
| au-rainiþ-énd-e | au-lisár | lis-áis | ném-ei. |
| <お〜になる・御〜>-教える-<〜しますように>-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-書記 | 字-<〜たちを> | <私>-<与格> |
「書記の方に、私に字をお教えいただきたく存じます。」
目上の書記に教えを請う、上向きの願い。動詞にも名詞にも尊敬の au- をつける。教わる人は与格で言う。強勢は願望法の -énd- に移るので、使役の -íþ- の強勢は消える。
rainíþa rainiþár lisáis kloimárei.
読み:ライニーサ ライニサール リサイス クロイマーレイ。
| rainíþ-a | rainiþ-ár | lis-áis | kloim-ár-ei. |
| 教える-<(軽いものが)> | 教える-<〜する人> | 字-<〜たちを> | 学ぶ-<〜する人>-<与格> |
「師は弟子に字を教える。」
rainíþ- は ráin-「知る」に使役の -íþ- がついた語で、「知らせる」から「教える」になった。行為者名詞 rainiþár「師」は同じ語根から作られている。教わる人は与格で表す。
aurainiþénde aulisár lisán sé némei.
読み:アウライニセンデ アウリサール リサーン セー ネーメイ。
| au-rainiþ-énd-e | au-lis-ár | lis-án | sé | ném-ei. |
| <お〜になる・御〜>-教える-<〜しますように>-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-書く-<〜する人> | 字-<対格> | この<軽性> | <私>-<与格> |
「書記の方に、この字をお教えいただきたく存じます。」
目上の人に教えを請う改まった言い方。尊敬の au- を動詞と名詞の両方につけ、願望法の3人称で頼む。強勢は願望法の -énd- に移り、語根の強勢は消える。
selvána rainiþár ré ésa traimlisá sé fóndel.
読み:セルヴァーナ ライニサール レー エーサ トラインリサー セー フォンデル。
| selván-a | rainiþ-ár | ré | és-a | traimlisá | sé | fóndel. |
| おっしゃる-<(軽いものが)> | 教える-<〜する人> | <〜と(節)> | いる-<(軽いものが)> | 年ごとの記録<主格> | この<軽性> | 古い |
「この年ごとの記録は由緒あるものだと、師はおっしゃる。」
学び舎での言い方。fóndel は「由緒ある古さ」を表す形容詞で、trúum「古びた」とは含みが違う。師を高めて「言う」の尊敬の補充形 selván- を使っている。
rainíþa rainiþár lisáis kloimárail.
読み:ライニーサ ライニサール リサイス クロイマーライル。
| rainíþ-a | rainiþár | lis-áis | kloimár-ail |
| 教える-<(軽いものが)> | 師<主格> | 字-<〜たちを> | 弟子-<〜らに> |
「師は弟子たちに字を教える。」
基本の語順「動詞–主語–目的語–与格」の文。rainiþár は rainíþ-「教える」に -ár「〜する人」がついた語で、強勢は -ár に移る。教わる人は与格で表す。
pómbar kloimárais rainíþes?
読み:ポンバル クロイマーライス ライニーセス?
| pómbar | kloimár-ais | rainíþ-es |
| いくつ | 弟子-<〜たちを> | 教える-<あなたが> |
「弟子を何人教えているのか。」
同じ段の師どうしの会話。目上の人は数えないが、弟子は目下なので、数を尋ねる疑問詞 pómbar で数えてよい。疑問詞は名詞句ごと文頭に出て、名詞は複数対格になる。
aurainiþénde aurainiþár lisáis dunémei.
読み:アウライニセンデ アウライニサール リサイス ドゥネーメイ。
| au-rainiþ-énd-e | au-rainiþár | lis-áis | duném-ei |
| <お〜になる・御〜>-教える-<〜しますように>-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-師<主格> | 字-<〜たちを> | 手前-<与格> |
「師の方に、手前に字をお教えいただきたく存じます。」
弟子が師に願い出るときの上向きの言い方。命令法ではなく願望法の3人称を使い、目の前の師を3人称の主語 aurainiþár として扱う。動詞にも名詞にも尊敬の au- がつき、r で始まる語なので au- はそのままの形でつく。自分は謙譲の代名詞 duném の与格で言う。
na rainiþíre kréva ó, na ráina éndra ó sarénei.
読み:ナ ライニシーレ クレーヴァ オー、ナ ライナ エンドラ オー サレーネイ。
| na | rainiþ-ír-e | kréva | ó, | na | ráin-a | éndra | ó | sarén-ei. |
| <〜ない> | 教える-<もし〜なら>-<(軽いものが)> | 練習<主格> | <3人称単数・重性・対格> | <〜ない> | 知る-<(軽いものが)> | 人<主格> | <3人称単数・重性・対格> | 本番-<与格> |
「練習でできないことは、本番でもできない。」
【既存の用例との照合】既存の用例と比べて、次の点が一致していることを確かめました。 - kréva「練習」は語根に強勢のあるa語幹です(対格は kréva-n)。ここでは主格のまま主語に使っています。 - 「教える」は使役形 rainíþ- です(rainiþ-énd-e、rain-íþ-a と同じ語)。 - 否定の na は動詞の直前に置きます。 - 仮定法の節は主節の前に置き、接続詞は使いません(toríro nébro…, na senéimor… と同じ型)。 - 目的語の ó は 3SG.HV.ACC とグロスします。 直すべき食い違いはなかったので、訳は変えていません。 【言い換え】辞書には「できる」にあたる語がありません。そこで ráin-「知る・心得ている」で言い換えました。後半は「人は本番でそれを心得ていない」になります。前半は同じ動詞の使役形 rainíþ-「教える(=知らせる)」を使い、「練習が身につけさせないなら」としました。こうすると、「練習で身につかないものは、本番でも身につかない」という元の意味が保てます。 【構文】仮定法の3人称単数・軽性は -íre です。強勢が -ír- に移るので、-íþ- の強勢は消えます(rainiþíre)。 【一致】 - 前半の主語 kréva は軽性a語幹なので、語尾は -e(仮定法・軽性)になります。 - 後半の主語 éndra「人」は、一般の人を指します。前半とは主語が違うので、省かずに言いました。人なので軽性で、語尾は -a です。 【目的語】目的語の枠は空けられません。どちらの節にも、重性の代名詞 ó(対格)「それ(しなければならない事柄)」を置きました。受け手の「人に」は、言わなくても文が成り立つので省いています。 【法】帰結の節は格言で、一般に成り立つことを言っています。そのため推量法ではなく、直説法で言い切りました。 【「でも」】「も」にあたる小辞は辞書にありません。同じ動詞(ráin-/rainíþ-)と同じ代名詞 ó を前後に並べた対句にして、「同じく〜ない」の響きを出しました。
rainíþa rainiþár pílman sé.
読み:ライニーサ ライニサール ピルマン セー。
| rainíþ-a | rainiþár | pílm-an | sé |
| 教える-<(軽いものが)> | 師<主格> | 字の読み-<対格> | この<軽性> |
「師がこの字の読みを教える。」
文字教学の場での文。pílma の単数対格は pílman。読みそのものは物・抽象物として扱うが、主語 rainiþár は人なので動詞は軽性単数になる。
rainíþim þúmvan endríñail sérin
読み:ライニーシン スンヴァン エンドリーニャイル セーリン
| rainíþ-im | þúmv-an | endríñ-ail | sérin |
| 教える-<私が> | 口笛-<対格> | 子-<与格・〜ら(古い母音交替)> | このように |
「子どもたちに口笛をこのように教える。」
教則・作法の書のような記述。rainíþ- は教えるものを対格、受け手を与格に取る。endríñail は endríña の与格複数。行為のやり方を教える文脈で、音としての一声ではなく働きを表す。
教わる人を与格で、教える内容を対格で言う他動詞。高原では知識は源から流れ下る水にたとえられ、年長者・段の高い者から下の者へ「下りてくる」ものとされる。そのため目上の人が主語なら au- をつける。目下の者が目上の人に何かを教えるときは、この語を避けて léun-「申す」を使う。
使役動詞。直説法では -íþ- に強勢(rainíþa)。完了は語根を交替させた rainsíþ-。命令2単 rainís!
ráin-「知る」+-íþ-「使役」。「知らせる、知らしめる」。
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