小説
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帳簿
取引を記録する紙の帳面。
léisa lisár plánan.
読み:レーサ リサール プラーナン。
| léis-a | lis-ár | plán-an |
| 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> |
「書記は帳簿を書き終えた。」
完了相は、語根の母音 i を二重母音 ei に変えて作る(lís- → léis-)。時制がないので、「書き終えた」とも「書き終えている」とも訳せる。紙の帳簿 plána は軽性a語幹で、主格の -a は類推で復元された母音。
luuménde ausenár plánan sé.
読み:ルーメンデ アウセナール プラーナン セー。
| luum-énd-e | au-sen-ár | plán-an | sé. |
| ご覧になる-<〜しますように>-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-見る-<〜する人> | 帳簿-<対格> | この<軽性> |
「目付殿に、この帳簿をご覧いただきたく存じます。」
上向きの依頼。命令法の代わりに願望法の3人称を使い、目の前の相手を主語の「目付殿」として扱う。lúum- は「見る」の尊敬の補充形。下向きなら sén plánan sé!、縁の市なら sén plána, ende. と言う。
sén, senéndes plánan sé.
読み:セーン、セネンデス プラーナン セー。
| sén, | sen-énd-es | plán-an | sé. |
| 見る<命令法><あなたが> | 見る-<〜しますように>-<あなたが> | 帳簿-<対格> | この<軽性> |
「見ろ……いや、この帳簿を見てくれぬか。」
段を測りかねる相手への揺れ。都の大商家の手代(六段下り)が、段の外の尋に話しかけている。手代は自分のほうが上だと思っているので、下向きの命令法 sén を言いかけて、並びの願望法2人称に言い直す。最初の sén は市のむき出しの語幹と同じ形だが、格語尾つきの plánan と指示詞 sé が続き、ende がないので、市の言葉ではなく命令法だとわかる。市の目付は干潟の人と縁商人を通して話し、この形を口にしないので、この揺れを見せるのは手代や崖道の商人である。
léisa dóulin lisár plánan.
読み:レーサ ドーリン リサール プラーナン。
| léis-a | dóulin | lis-ár | plán-an. |
| 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | もう | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> |
「書記はもう帳簿を書き終えた。」
「もう」dóulin も動詞の直後、主語の前に置く。完了の語根と組むことが多い。
léisa lisár plánan, duói dúlo fáron du orén.
読み:レーサ リサール プラーナン、ドゥオイ ドゥーロ ファーロン ドゥ オレーン。
| léis-a | lis-ár | plán-an, | duói | dúl-o | fáron | du | orén. |
| 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> | それから | 下る-<(重いものが)> | 荷<主格> | 下手 | 縁<対格> |
「書記が帳簿を書き終え、それから荷が縁へ下りていく。」
duói「それの下手で」は、出来事の順序をはっきりさせる。
anórel, léisa lisár plánan.
読み:アノーレル、レーサ リサール プラーナン。
| anórel, | léis-a | lis-ár | plán-an. |
| 昨日 | 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> |
「昨日、書記は帳簿を書き終えた。」
時も場面の枠に置ける。文の後ろに置く言い方(léisa lisár plánan anórel)も使う。
vándin fáron, lísa lisár plánan.
読み:ヴァンディン ファーロン、リーサ リサール プラーナン。
| vánd-in | fáron, | lís-a | lis-ár | plán-an. |
| 量る-<〜して・〜く> | 荷<対格> | 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> |
「荷を量りながら、書記は帳簿を書く。」
未完了の語根+-in で「〜しながら」。量るのも書くのも書記。
lísa lisár plánan, vándin fáron.
読み:リーサ リサール プラーナン、ヴァンディン ファーロン。
| lís-a | lis-ár | plán-an, | vánd-in | fáron. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> | 量る-<〜して・〜く> | 荷<対格> |
「書記は荷を量りながら、帳簿を書く。」
未完了の -in は文の後ろに置くのが基本。読点で区切るので、枠には数えない。
na vándin fáron, lísa lisár plánan.
読み:ナ ヴァンディン ファーロン、リーサ リサール プラーナン。
| na | vánd-in | fáron, | lís-a | lis-ár | plán-an. |
| <〜ない> | 量る-<〜して・〜く> | 荷<対格> | 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> |
「荷を量らずに、書記は帳簿を書く。」
「〜せずに」は -in の動詞の前に na を置く。量らないのも書くのも書記。
lísa lisár plánan gléinin.
読み:リーサ リサール プラーナン グレーニン。
| lís-a | lis-ár | plán-an | gléin-in. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 帳簿-<対格> | 清い-<〜して・〜く> |
「書記は帳簿を清く書く。」
形容詞+-in で副詞「〜く」。
sénim plánan te léisa lisár te séna senár.
読み:セーニン プラーナン テ レーサ リサール テ セーナ セナール。
| sén-im | plán-an | te | léis-a | lis-ár | te | sén-a | sen-ár. |
| 見る-<私が> | 帳簿-<対格> | <関係節> | 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | <関係節> | 見る-<(軽いものが)> | 見る-<〜する人> |
「私は、目付が見る書記が書き終えた帳簿を見る。」
関係節の中の最後の名詞に、さらに関係節がつく。右へ右へと伸ばすのは自然な形。
anórel, sénim plánan te léisa lisár.
読み:アノーレル、セーニン プラーナン テ レーサ リサール。
| anórel, | sén-im | plán-an | te | léis-a | lis-ár. |
| 昨日 | 見る-<私が> | 帳簿-<対格> | <関係節> | 書く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> |
「昨日、私は書記が書き終えた帳簿を見た。」
関係節のある文で、時の語を主節にかけたいときは場面の枠に置く。
ésa plána lísen orenvandáres.
読み:エーサ プラーナ リーセン オレンヴァンダーレス。
| és-a | plána | lís-en | orenvandár-es. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | 書く-<〜した・〜された> | 縁商人-<属格> |
「帳簿は縁商人の手で書かれている。」
受け身にあたる言い方。「és-+主語+分詞」で結果の状態を表し、誰がしたかは属格で添える。紙の帳簿は軽性なので、繋辞は -a をとり、分詞 lísen も軽性・単数・主格(語尾なし)になる。
ké ésa plána tásei? ésa.
読み:ケー エーサ プラーナ ターセイ?エーサ。
| ké | és-a | plána | tás-ei? | és-a. |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | <あなた>-<与格> | いる-<(軽いものが)> |
「「お前、帳簿はあるか?」「ある。」」
二人の発話。同じ段どうしか、目下に向けたくだけた問い。所有は「ある+持ち主の与格」で言い、動詞は持たれている物 plána(軽性)に一致する。「はい」にあたる語はないので、動詞を繰り返して答える。動詞が物に一致しているので、答えでも人称は変わらない。
ésa plána sé ombár.
読み:エーサ プラーナ セー オンバール。
| és-a | plána | sé | ombár. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | この<軽性> | そろった |
「この帳簿は、一行も欠けずにそろっている。」
掛けを精算する前に帳簿を突き合わせて、記載に欠けがないことを確かめたあとの言い方。ombár を述語にして、「欠けがない・満ちている」という意味で使っている。数詞は格変化しないので、述語になっても語尾がつかない。紙の帳簿 plána は軽性なので、繋辞は -a、指示詞は sé になる。plána の主格はそのままの形(a語幹の -a は類推で復元された語幹の母音)なので、ここでは切り分けずに示した。
ésa plána sé es planéles.
読み:エーサ プラーナ セー エス プラネーレス。
| és-a | plána | sé | es | planél-es. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | この<軽性> | から | 白樹皮の木-<属格> |
「この帳簿(の紙)は、白樹皮の木から出たものだ。」
紙の出どころを説明する文。紙は白樹皮の木の内皮からすく。es+属格は方向を問わない「〜から」で、出どころを表す。帳簿 plána は木から作られた紙だが、言葉を載せて昇るものなので軽性のまま。そのため繋辞は ésa、指示詞は sé になる。
lúin glóira aurilanár es dúnos, dulísimor plánan.
読み:ルーイン グロイラ アウリラナール エス ドゥーノス、ドゥリーシモル プラーナン。
| lúin | glóir-a | aur-ilanár | es | dún-os, | du-lís-imor | plán-an. |
| とき | お越しになる-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-星読み<主格> | から | 丘-<属格> | <〜させていただく>-書く-<我々が> | 帳簿-<対格> |
「星読みの方が丘からお越しになるときは、我々が帳簿を書かせていただきます。」
目下の者が星読みについて話す改まった文。星読みは四段下りの役人なので、au- をつけて高める。au- は母音の前で aur- になるので、au-ilanár は aurilanár になる。glóir- は「来る」の尊敬の補充形。主節は謙譲の接頭辞 du- で自分たちの行いを低めている(du-lís-imor)。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。
féila lisár plánan.
読み:フェーラ リサール プラーナン。
| féil-a | lis-ár | plán-an. |
| 引く<〜し終えた>-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> |
「書記は帳簿に罫を引き終えた。」
帳簿を目的語にとって「帳簿に罫を引く」。完了語根 féil-。
sénim plánan múlan sé
読み:セーニン プラーナン ムーラン セー
| sén-im | plán-an | múl-an | sé |
| 見る-<私が> | 帳簿-<対格> | 分厚い-<対格> | この<軽性> |
「私はこの分厚い帳簿を見る。」
帳簿など一枚ものの厚みを指す sense 2 の用法。plána「帳簿」は軽性で、対格単数では plánan になる。形容詞 múl も軽性対格の語尾 -an を受けて múlan となる。指示詞 sé は格標識をもたない。
vélma lisár plánan sé.
読み:ヴェルマ リサール プラーナン セー。
| vélm-a | lis-ár | plán-an | sé. |
| 開く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> | この<軽性> |
「書記はこの帳簿を開く。」
帳面・書物を開いて、中に書かれた字を参照する用法。主語 lisár は軽性の行為者名詞なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。
ái, ilméra plána!
読み:アイ、イルメーラ プラーナ!
| ái, | ilmér-a | plána! |
| おや | 濡れる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> |
「おや、帳簿が濡れている。」
日常会話。紙の帳簿が外から水を含んで濡れ重くなっている様子を見る。動詞の ilmér- は、表面が少し湿るだけでなく、物の内側にまで水が入った含みを帯びる。
kláno súm plánei
読み:クラーノ スーン プラーネイ
| klán-o | súm | plán-ei |
| こびりつく-<(重いものが)> | 煤<主格> | 帳簿-<与格> |
「煤が帳簿にこびりつく。」
súm「煤」は HV の不可名詞として扱う。貼りついた先 plána「帳簿」は LT の a語幹で、与格は plán-ei。書物・帳簿の管理に関わる場面。払い落としがむずかしい煤のつき方。
lísa kundár plánan
読み:リーサ クンダール プラーナン
| lís-a | kundár | plán-an |
| 書く-<(軽いものが)> | 役人<主格> | 帳簿-<対格> |
「役人が帳簿を書く。」
帳場の帳簿類を記す場面の定型。kundárは行為者名詞の接辞-árで作られた軽性子音語幹で、動詞は軽性・単数主語に一致して3人称単数軽性の-aをとる。
léisim lím sándorul un plánan.
読み:レーシン リーン サンドルル ウン プラーナン。
| léis-im | lím | sándor-ul | un | plán-an. |
| 書く<〜し終えた>-<私が> | 五 | 穂-<〜たちを> | 中に | 帳簿-<対格> |
「帳簿に穂を五つ書き込んだ。」
帳簿の記入文。sándor は脱穀前の穂を数える単位として使うため、分類器なしで数詞と直接組み合わせる。plána は軽性a語幹で、対格語尾 -an が現れる。
sénim plánan sívalan té
読み:セーニン プラーナン シーヴァラン テー
| sén-im | plán-an | síval-an | té |
| 見る-<私が> | 帳簿-<対格> | 青い-<対格> | あの<軽性> |
「あの青い帳簿を見る。」
帳簿・書物を扱う場面。目的語 plána は軽性a語幹で、対格 plánan。形容詞 síval も軽性対格の語尾 -an を取って sívalan と一致する。指示詞 té は名詞句の末尾に置かれる。主語「私」は語尾 -im に現れる。
þarnéran plánai.
読み:サルネーラン プラーナイ。
| þarnér-an | plán-ai. |
| 切り上がる-<彼らが> | 帳簿-<〜たちが> |
「帳簿が切り上がる。」
帳簿・会計の締めを表す事務的な文。plána は軽性 a 語幹で、複数主格は plánai。物事を一区切りとして終える意味 2 の用法。
monlína lisár lisáis un plánei
読み:モンリーナ リサール リサイス ウン プラーネイ
| monlín-a | lis-ár | lis-áis | un | plán-ei |
| 並べる-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 字-<〜たちを> | 内 | 帳簿-<与格> |
「書記は帳簿の中に字を並べる。」
帳簿・書物の中で字を列や行として整える用法。平らな面に整列させる含みがある。
glímo ílmo un plánan.
読み:グリーモ イルモ ウン プラーナン。
| glím-o | ílmo | un | plán-an. |
| 滲む-<(重いものが)> | 水<主格> | 内に | 帳簿-<対格> |
「水が帳簿の中へ滲む。」
書き物の場で、水分が帳簿の中へ移る動作を中立的に述べる日常の文。主語の ílmo は地を流れる水として重性なので、動詞は 3人称単数・重性の -o をとる。un+対格は「〜の中へ」。
lúin tóra oráur, lisan lisárai plánan.
読み:ルーイン トーラ オラウル、リサン リサーライ プラーナン。
| lúin | tór-a | oráur, | lís-an | lis-ár-ai | plán-an. |
| とき | 来る-<(軽いものが)> | 夜明け<主格> | 書く-<彼らが> | 書く-<〜する人>-<〜たちが> | 帳簿-<対格> |
「夜明けが来ると、書記たちは帳簿を書く。」
帳場・書記の場面。lisár は lís「書く」+ -ár「〜する人」。目的語 planned は軽性a語幹の対格。
frándan plíndul un plánail.
読み:フランダン プリンドゥル ウン プラーナイル。
| fránd-an | plínd-ul | un | plán-ail. |
| 並ぶ-<彼らが> | 荷札-<〜たちが> | 中に | 帳簿-<〜らに> |
「帳簿の中に荷札が並んでいる。」
記録・書物についての文。札が帳簿の中で横に揃った状態を記述する。意図的な整列の行為は表さず、出来上がっている列の状態を言う。
funelérim fláumo un plánan.
読み:フネレーリン フラウモ ウン プラーナン。
| funelér-im | fláumo | un | plán-an. |
| 書き留める-<私が> | 枠<対格> | 内に | 帳簿-<対格> |
「帳簿に枠を書き留める。」
帳簿・書記の場面。fláumo は重性o語幹で、単数の主格と対格は同形。un+対格で「〜の中へ」。
sán dáumbar báronul tanfílar un plánei.
読み:サーン ダウンバル バーロヌル タンフィーラル ウン プラーネイ。
| sán | dáumbar | báron-ul | tanfíl-ar | un | plán-ei |
| いる<彼らが> | 二十 | 本-<〜たちが> | 経糸-<〜らの> | 内に | 帳簿-<単数・与格> |
「帳簿には経糸が二十本ある。」
帳簿の記述。数を単位 báron と併記する形で、数詞 dáumbar が量の名詞 báron を複数主格で受け、数える tanfíl は軽性子音語幹なので複数属格は -ar を取る。un は与格を要求するため、帳簿は複数主格ではなく単数与格 plánei を用いる。帳簿語としては数え単位との併記が定型。
wéiro monáur un plánei.
読み:ウェーロ モナウル ウン プラーネイ。
| wéir-o | monáur | un | plán-ei. |
| いる<〜し終えた>-<(重いものが)> | 繰り上がり<主格> | 内に | 帳簿-<与格> |
「帳簿に繰り上がりが生じた。」
帳簿の書きつけや教示文のような、記述的でやや改まった言い方。wéir- は és- の完了相で、「〜があるようになった」「〜が生じた」という成立の含みをもつ。un は与格と組んで「〜の中に」。plána は軽性 a 語幹・語根強勢型なので、与格単数は plán-ei となり、綴りは plánei となる。
ésa filíña un plánei.
読み:エーサ フィリーニャ ウン プラーネイ。
| és-a | filíña | un | plán-ei. |
| いる-<(軽いものが)> | 字母<主格> | 内 | 帳簿-<与格> |
「帳簿の中に字母がある。」
filíña は軽性名詞として単数主格の辞書形で用い、格語尾を添えない。存在文 ésa の主語になる。un+与格で「〜の中で」を表す。
lísa híro plánan
読み:リーサ ヒーロ プラーナン
| lís-a | híro | plán-an |
| 書く-<(軽いものが)> | ヒロ<主格> | 帳簿-<対格> |
「ヒロが帳簿を書く。」
帳場・記録での報告のような文。人を指す名なので、動詞の3人称単数は軽性 -a で受ける。名自身は形を変えない。
vólim plánan þailvéinoros
読み:ヴォーリン プラーナン サイルヴェーノロス
| vól-im | plán-an | þailvéinor-os |
| 読む-<私が> | 帳簿-<対格> | 都-<属格> |
「都の帳簿を読む。」
帳簿・帳場での場面。名詞句は中心語 plána の対格 plánan のあとに属格 þailvéinoros を置いて、「都の〜」を作る。þailvéinor を直接の目的語としてではなく、修飾語として属格にする点に注意。
lísa lisár téir haláis plánei
読み:リーサ リサール テール ハライス プラーネイ
| lís-a | lisár | téir | halá-is | plán-ei |
| 書く-<(軽いものが)> | 書記<主格> | 三 | 呼び-<〜たちを> | 帳簿-<与格> |
「書記は帳簿に三呼びを書き込む。」
帳簿・記録場面。書記が帳簿に単位を書きつける文。単位句 halá-is を動詞の対象として複数対格にとる。
ésa plána sélen.
読み:エーサ プラーナ セーレン。
| és-a | plán-a | sélen |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿-<主格> | 正しい |
「帳簿は正しい。」
帳場での確認。軽性a語幹 plána の単数主格に対し、述語形容詞 sélen は単数主格では無語尾。帳簿そのものより、帳面の記録が本来の形と合っていることを述べる。
ésau sáindar si plána sélenau.
読み:エーサウ サインダル シ プラーナ セーレナウ。
| és-au | sáindar | si | plána | sélen-au |
| いる-<双数> | 証文<主格> | と | 帳簿<主格> | 正しい-<双数> |
「証文と帳簿が合っている。」
書面の相互確認。si で二つの単数名詞を並べると、動詞と述語形容詞は双数になる。sáindar と plána は名詞の単数主格で、語形を切らない。両名詞が軽性なので、形容詞は軽性双数 sélenau。
lísa lisár plánan amvirés.
読み:リーサ リサール プラーナン アンヴィレース。
| lís-a | lisár | plán-an | amvir-és |
| 書く-<(軽いものが)> | 書記<主格> | 帳簿-<対格> | 高原語-<属格> |
「書記は高原語の帳簿を書いている。」
書記の作業の場面。名詞句は「名詞+属格」の順で、plánan amvirés は「高原語の帳簿」。amvirá の属格は amvirés。
ké líses plánan un þailviréi?
読み:ケー リーセス プラーナン ウン サイルヴィレー?
| ké | lís-es | plán-an | un | þailvir-éi? |
| <〜か> | 書く-<あなたが> | 帳簿-<対格> | 内に | 都の改まった言葉-<与格> |
「帳簿を都の改まった言葉で書くか。」
帳場や書記の日常で、書きぶりの改まりを確かめる文。un+与格で「〜という言語・文体で」と範囲を示す。þailviráは宮廷語と都の標準的な書き言葉を指す。
sléva lisár plánan.
読み:スレーヴァ リサール プラーナン。
| slév-a | lisár | plán-an. |
| 守る-<(軽いものが)> | 書記<主格> | 帳簿-ACC. |
「書記が帳簿を守る。」
書・帳簿を扱う書面的な場面。主語 lisár は軽性の語、動詞は3人称単数軽性 -a をとる。帳簿 plána は軽性a語幹で、目的語は plánan。書き換えや毀損から記録を守る意。
ésa plána lóun salván.
読み:エーサ プラーナ ローン サルヴァーン。
| és-a | plána | lóun | salván. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | 長い | 〜すぎる |
「帳簿が長すぎる。」
書記・帳場・学び舎で聞く言い回し。形容詞 lóun の後ろに salván を置く。軽性主格の述語形容詞も格語尾がない。
ésa filá te fílim plánei
読み:エーサ フィラー テ フィーリン プラーネイ
| és-a | filá | te | fíl-im | plán-ei |
| いる-<(軽いものが)> | 筋<主格> | <関係節> | 引く-<私が> | 帳簿-<与格> |
「私が帳簿に引く筋がある。」
見出し語 filá を主格の主語に使う。関係節の要は目的語で、空けておく。plána は軽性a語幹で、与格単数は plánei。
ésa filá fílen plánei
読み:エーサ フィラー フィーレン プラーネイ
| és-a | filá | fíl-en | plán-ei |
| いる-<(軽いものが)> | 筋<主格> | 引く-<〜した・〜された> | 帳簿-<与格> |
「帳簿には筋が引かれている。」
見出し語 filá を軽性・単数主格の主語に使う。分詞 fíl-en は主語 filá に一致する。存在文の場所を裸の与格 plánei で表す。plána の与格単数は plánei。
bondéndes plánan.
読み:ボンデンデス プラーナン。
| bond-énd-es | plán-an |
| 折り曲げる-<〜しますように>-<あなたが> | 帳簿-<対格> |
「帳簿を折り曲げてくれ(折り曲げなさいますよう)。」
帳場での改まった依頼。願望法2単 bondéndes で命令を和らげる。語根の強勢が接尾辞 -énd- に移るため、表記では bond- が無強勢となる。帳簿 plána は軽性a語幹の対格 plánan。
ésa plána véun.
読み:エーサ プラーナ ヴェウン。
| és-a | plána | véun. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | 素の |
「帳簿は何も書き込まれていない。」
書物・帳簿に関する平叙文。plána は軽性 a語幹の名詞で、主格単数では語形が基本形のまま。繋辞 ésa は軽性の主語に一致する。帳簿がまだ何ものも受け入れていない、という「素の」の用法。
púnim plánan sé
読み:プーニン プラーナン セー
| pún-im | plán-an | sé |
| 覗く-<私が> | 帳簿-<対格> | この<軽性> |
「私はこの帳簿を、確かめるように覗いている。」
自分の帳簿の細部や行を確認する場面。plána は軽性 a 語幹で、対格には -an をつける。指示詞 sé は軽性の名詞句の最後に置いて対象を指す。
þréuna plána sé.
読み:スレウナ プラーナ セー。
| þréun-a | plána | sé. |
| 根拠が揺れる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | この<軽性> |
「この帳簿は、根拠が少し揺らぐ。」
比喩用法。帳簿の記し・勘定の裏付けに疑いが出たことを言う。帳簿 plána は紙の書物なので軽性。指示詞 sé は軽性形。帳場や縁の市のようなくだけた場面での評。
sléla lisár plánan
読み:スレーラ リサール プラーナン
| slél-a | lis-ár | plán-an |
| 広げる-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> |
「書記が帳簿を広げる。」
帳場や役所で帳簿を開いて机に広げる場面。布に限らず、書類や帳簿を平に扱う意でこの語が使える。
ésa plána hóumes krélei.
読み:エーサ プラーナ ホーメス クレーレイ。
| és-a | plána | hóum-es | krél-ei. |
| いる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | 炉-<属格> | 向かい-<与格> |
「帳簿は炉の向かいにある。」
帳簿の所在を述べる文。存在の動詞 és- は主語 plána「帳簿」に一致して軽性 ésa になる。hóumes krél-ei が「炉の向かいに」という屋内の相対方位を表す。kréla の語幹 krél- に与格語尾 -ei が付く。
kréima lisár plánan endríñei.
読み:クレーマ リサール プラーナン エンドリーニェイ。
| kréim-a | lis-ár | plán-an | endríñ-ei. |
| 説明する-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> | 子ども-<与格> |
「書記は子どもに帳簿について説明する。」
日常の帳場・学びの場面での用い方。受け手は与格で表す。帳簿そのものを内容の焦点として目的語にとる。
áumel, lísa lisár plánan.
読み:アウメル、リーサ リサール プラーナン。
| áumel, | lís-a | lis-ár | plán-an. |
| 朝 | 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 帳簿-<対格> |
「朝、書記が帳簿を書く。」
帳簿・書記の日常業務としての朝。基本語順は動詞–主語–目的語。lisár は行為者名詞、plána は軽性a語幹名詞で対格が -an。
紙の帳面
記録用に紙を綴じたもの一般。
ésa plána kloimáres ível.
読み:エーサ プラーナ クロイマーレス イーヴェル。
| és-a | plána | kloimár-es | ível. |
| いる-<(軽いものが)> | 紙の帳面<主格> | 弟子-<属格> | 新しい |
「弟子の紙の帳面は新しい。」
取引の帳簿にかぎらず、手習いや詩の書き写しに使う紙の帳面にも plána を使う。「AはBだ」の文も、繋辞 és- を先頭に置く。紙は伐った木から作られても軽性のままなので、繋辞は -a、形容詞 ível も軽性・主格の形になる。
ésa plána méiren rainiþáres.
読み:エーサ プラーナ メーレン ライニサーレス。
| és-a | plána | méir-en | rainiþár-es. |
| いる-<(軽いものが)> | 紙の帳面<主格> | 与える-<〜した・〜された> | 師-<属格> |
「その紙の帳面は、師から与えられたものだ。」
学び舎での一場面。他動詞の分詞は受け身の意味になり、分詞の後ろの属格 rainiþáres が「師によって」を表す。紙の帳面は軽性なので、分詞 méiren は語尾のつかない軽性・単数・主格の形になる。
紙を綴じた帳面、とくに商人の帳簿。一つの取引を一行に書き、見開きの片側に下ろし荷、もう片側に上げ荷を記して突き合わせる。紙でできているので、書かれた言葉を載せて昇るものとして軽性に入る(木の荷札が重性なのと対になる)。
軽性・a語幹(語根に強勢)。対 plánan、属 plánes、与 plánei、双 plánau、複 plánai。
古い脱落の条件に当たるが、a がほぼすべての格に現れるので類推で復元された。
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