小説
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縁鷲
縁の上昇気流に乗って高く昇る、大きな鷲。
áura selvá an ilánais.
読み:アウラ セルヴァー アン イラーナイス。
| áur-a | selvá | an | ilán-ais |
| 昇る-<(軽いものが)> | 息<主格> | 上手 | 灯-<〜たちを> |
「息は星々のもとへ昇る。」
selvá は軽性a語幹なので、動詞は軽性の -a をとる。星を数を問わずに総称しているので、複数対格の ilánais を使う。
áura selvá, salóur dúlo ílmo.
読み:アウラ セルヴァー、サロール ドゥーロ イルモ。
| áur-a | selvá, | salóur | dúl-o | ílmo. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 息<主格> | しかし | 下る-<(重いものが)> | 水<主格> |
「息は昇る。しかし、水は下る。」
salóur「瀬の外に」は逆接。強勢があり、後ろに短い切れ目が入る。
sén! áura aurá an élvaran.
読み:セーン!アウラ アウラー アン エルヴァラン。
| sén! | áur-a | aurá | an | élvar-an. |
| 見る<命令法><あなたが> | 昇る-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | 上手 | 天-<対格> |
「見ろ、縁鷲が天へ昇っていく。」
縁の肩で、崖からの吹き上げに乗る鷲を見て言う言葉。áura「昇る」と aurá「縁鷲(もとは昇るもの)」は、強勢の位置だけが違う。日本語話者には同じに聞こえやすい。
ésa aurá té séuril.
読み:エーサ アウラー テー セウリル。
| és-a | aurá | té | séuril. |
| いる-<(軽いものが)> | 縁鷲 | あの<軽性> | 美しい |
「あの縁鷲は美しい。」
繋辞 és- を文頭に置く「AはBだ」の文。縁鷲 aurá は軽性なので、指示詞は té、繋辞は -a の形になり、述語の形容詞は語尾のない主格形になる。重性の名詞なら「あの」は tó になる(gandér tó)。
áura aurá an gráun orénos.
読み:アウラ アウラー アン グラウン オレーノス。
| áur-a | aurá | an | gráun | orén-os. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | 上手 | 上端<対格> | 縁-<属格> |
「縁鷲が崖のてっぺんへ昇っていく。」
gráun はここでは、崖のいちばん上の端を指す。「an+対格」で「上手へ」の意味になる。áura「昇る」と aurá「縁鷲」は、強勢の位置だけで区別される。重性の gráun は、対格でも語尾がつかない。
áura aurá an élvaran.
読み:アウラ アウラー アン エルヴァラン。
| áur-a | aurá | an | élvar-an. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | 上手 | 天-<対格> |
「縁鷲が天へ昇っていく。」
崖から吹き上がる風に乗って鷲が昇るのを見たときの、ごく日常的な言い方。élvar は軽性の子音語幹(aldár と同じ型)で、an+対格で「天へ」の意味になる。
gróm frélo, fláin aurá.
読み:グローン フレーロ、フライン アウラー。
| gróm | frélo, | fláin | aurá |
| 重い | 魚<主格> | 軽い | 縁鷲<主格> |
「重きは魚、軽きは縁鷲。」
「重いものは下へ、軽いものは上へ」という世界観を言い表す格言。諺では繋辞 és- を落とし、述語の形容詞を先に置く。水に沈む魚は重性、空を昇る鷲は軽性で、両者が文法の性でも対になっている。
áura aurá es orénos.
読み:アウラ アウラー エス オレーノス。
| áur-a | aurá | es | orén-os |
| 昇る-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | から | 縁-<属格> |
「縁鷲が縁から昇っていく。」
VSO の基本の文。動詞 áura「昇る」と名詞 aurá「縁鷲」は綴りが同じで、強勢の位置だけが違う。aurá は「昇る」に -á「〜するもの」がついてできた語で、もとは「昇るもの」の意味。鳥は軽性なので、動詞も軽性の -a をとる。日本語話者は強勢を音の高さとして聞くので、この二つの語を聞き分けにくい。
ésa aurá símbo aldáres áurenes.
読み:エーサ アウラー シンボ アルダーレス アウレネス。
| és-a | aurá | símbo | aldár-es | áur-en-es |
| いる-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | 印<主格> | 座-<属格> | 昇る-<〜した・〜された>-<軽性・属格> |
「縁鷲は高き座のしるしである。」
「AはBだ」の文なので、繋辞 és- が文頭に来る。縁鷲が王家のしるしであることを述べる、書物風の言い方。述語の名詞 símbo は主格のまま置き、主語に一致させない。aldáres áurenes は、王を指す総称 aldár áuren「高き座」の属格。分詞も軽性・属格の -es で一致している。
áura aurá pír.
読み:アウラ アウラー ピール。
| áur-a | aurá | pír. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 縁鷲<主格> | 若い |
「若い縁鷲が舞い上がる。」
人や獣について pír を使うと「年若い」の意味になる。縁鷲は軽性で、単数・主格の形容詞には語尾がつかない。áura「昇る」と aurá「縁鷲」は、強勢の位置だけが違う。
縁の崖から吹き上がる風に乗り、羽ばたかずに高く昇っていく大きな鷲。動詞 áur-「昇る」に -á「〜するもの(軽)」がついた語で、もとは「昇るもの」の意味。王家のしるしで、貴族は若鳥を慣らして鷹狩りに使う。動詞 áura「昇る」とは強勢の位置だけが違うので、日本語話者には区別がつきにくい。
軽性・a語幹(①型、語尾に強勢)。対 aurán、属 aurés、与 auréi、複 aurái。
áur-「昇る」+もの名詞化の -á。「昇るもの」の意味。
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