káil

品詞
形容詞
意味
乾いた
発音
[ˈkail]
読み
カイル
分野
性質・状態

意味

  1. 乾いた

    湿り気がないこと。乾かし終えた材や穂についても言う。

    ésau éndra si fáron káilau.

    読み:エーサウ エンドラ シ ファーロン カイラウ。

    és-auéndrasifáronkáil-au.
    いる-<双数>人<主格>と荷<主格>乾いた-<双数>

    「人と荷は乾いている。」

    性の違う語を並べたとき、人が含まれれば形容詞は軽性にする。単数が二つなので双数。

    ké ésa flaindél kélen sé káil?

    読み:ケー エーサ フラインデール ケーレン セー カイル?

    kéés-aflaindélkél-ensékáil?
    <〜か>いる-<(軽いものが)>版の木<主格>伐る-<〜した・〜された>この<軽性>乾いた

    「この伐った版の木は乾いているか。」

    版木の工房で交わされる、くだけた問い。版木は、伐ってから数年寝かせて乾かす。伐った木はふつう一致が重性に移るが、版の木は例外で、伐ったあとも軽性のままである。そのため、繋辞は ésa、分詞 kélen は軽性・単数・主格(語尾なし)、指示詞は軽性の sé になる。伐った脂の木なら kélenoi(重性)のように重性の形で一致するので、比べるとわかりやすい。

    dúlo gandér káil du ílmo.

    読み:ドゥーロ ガンデール カイル ドゥ イルモ。

    dúl-ogandérkáilduílmo.
    下る-<(重いものが)>硬木<主格>乾いた下手水<対格>

    「乾かした硬木でも水の底へ沈む。」

    硬木の性質を言う、樵や森の司の言い方。káil は乾かし終えた材についても使う。du+対格で「下手へ」、つまり水の中へ沈むことを表す。硬木が「下へ行きたがる木」とされるのは、この性質のためである。

    ké éso tambór káil?

    読み:ケー エーソ タンボール カイル?

    kéés-otambórkáil?
    <〜か>いる-<(重いものが)>雑穀<主格>乾いた

    「雑穀は乾いているか。」

    乾風期の前半、干した雑穀の穂を脱穀する前に確かめるときの問い。「AはBだ」の文なので、繋辞 és- を文頭に置く。tambór は重性なので、繋辞は -o の形、述語の形容詞は語尾のない káil になる。

    éso fálno káil

    読み:エーソ ファルノ カイル

    és-ofálnokáil
    いる-<(重いものが)>薪<主格>乾いた

    「薪は乾いている。」

    冬支度の実用的な句。述語形容文で、重性主語 fálno に繋辞 éso が対応する。形容詞 káil は単数主格で無標識。

    kailérim tambór.

    読み:カイレーリン タンボール。

    kail-ér-imtambór.
    乾く-<〜でする>-<私が>雑穀<対格>

    「私は雑穀を乾かす。」

    日常の保存作業。名詞から動詞を作る接辞 -ér- を含む直説法。1人称単数の語尾 -im をとる。重性子音語幹とされる tambór の単数対格は主格と同形。

    kailér sóumbo, ende.

    読み:カイレール ソーンボ、エンデ。

    kail-érsóumbo,ende.
    乾く-<〜でする・命令法・あなたが>きのこ<対格>どうぞ

    「きのこを乾かしてくれ、頼む。」

    市での依頼。縁の市の取引言葉では動詞は語幹形となり、依頼の ende を添える。名詞から動詞を作る接辞 -ér- を含む裸語幹。命令2人称は語幹形で表される。きのこの長期保存調剤を表す。重性o語幹の単数対格は標識をもたない。

    éso þurán káil némei

    読み:エーソ スラーン カイル ネーメイ

    és-oþuránkáilném-ei
    いる-<(重いものが)>唇<主格>乾いた<私>-<与格>

    「私には唇が乾いている。」

    日常的な身体の状態を言う文。þurán は上唇・下唇を含む口まわりの肉縁をひと続きの部位として指すため、ここでの単数は唇全体を指す。重性名詞で、存在文の持ち主は与格 ném-ei に置く。述語の káil は主語に一致して重性単数の形をとる。

    éso kailsámon só káil.

    読み:エーソ カイルサーモン ソー カイル。

    és-okailsámonsókáil.
    いる-<(重いものが)>革<主格>この<重性>乾いた

    「この革は乾いている。」

    作業場での確認。存在・繋辞ésoは主語に一致し、重性には-oが付く。述語の形容詞は主語に一致し、重性単数主格では語尾がつかない。

    káma líura snélan káilan un ílmoi.

    読み:カーマ リーウラ スネーラン カイラン ウン イルモイ。

    kám-alíurasnél-ankáil-anunílm-oi
    浸す-<(軽いものが)>女<主格>布-<対格>乾いた-<対格>中に水-<与格>

    「その女は、乾いた布を水に浸して扱いやすく戻す。」

    「乾いた布」という文脈で、単に浸すのではなく元に戻す意味が出る。主語が軽性の女であるため、動詞は軽性の語尾 -a をとる。

    ésa snéla káil.

    読み:エーサ スネーラ カイル。

    és-asnélakáil.
    いる-<(軽いものが)>布<主格>乾いた

    「布は乾いている。」

    物干しなどの日常の場面。存在・状態の文は és- を文頭に置き、形容詞 káil は主語 snéla に一致して単数軽性・無語尾になる。主格 snéla は無切分。布・衣・荷の材料としての織物を指し、着衣 rása とは区別する。

    flína endríña tambór káil.

    読み:フリーナ エンドリーニャ タンボール カイル。

    flín-aendríñatambórkáil.
    嫌う-<(軽いものが)>子<主格>雑穀<対格>乾いた

    「子どもは乾いた雑穀が嫌いだ。」

    食卓で子どもが食べ物を拒む場面。主語éndríñaは人を指す軽性の名詞なので、動詞は3人称単数軽性の-aを取る。対象tambórは重性で、主格・対格同形により対格語尾は形態素として分けない。形容詞káilも重性単数では語尾をもたない。語順はVSOで、目的語句は名詞+形容詞の順になる。

解説

湿り気がないことを言う語。乾風期の空気、干し上がった雑穀、寝かせて乾かした版の木や材に使う。高原では乾きは清さや軽さと結びつく良い性質とされる。

文法

形容詞。名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する。

語源

古高原語 *káil- から。基本の形容詞で、派生・複合の構造は確認できない。

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