小説
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注ぐ
器から別の器へ、水・粥・濁り酒・茶・乳などの流質を流し入れる。
vúl ílmo, ende.
読み:ヴール イルモ、エンデ。
| vúl | ílmo, | ende. |
| 注ぐ<命令法><あなたが> | 水<対格> | どうぞ |
「水を注いで、頼む。」
縁の市などのくだけた取引言葉では、敬語や格語尾を省き、むき出しの語幹 vúl を使う。 ende は願望形の決まり文句。
注ぐ(比喩)
液体を注ぐ動作に例えて、言葉や注意・関心を相手へ向ける。改まった場や詩で用いられる。
vúla ólmar nourán endríñei.
読み:ヴーラ オルマル ノウラーン エンドリーニェイ。
| vúl-a | ólmar | nour-án | endríñ-ei. |
| 注ぐ-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 心-<対格> | 子-<与格> |
「年長者は子どもへ心を注ぐ。」
液体を器へ注ぐ動作を転じて、注意や関心を相手へ向ける意。抽象名詞 nourá を直接目的語に取る。
器から器へ流質(水・粥・濁り酒・茶・乳)を流し入れる動作の基本の動詞。椀や甕を傾けて液体を別の器へ移す行為そのものを指し、水源から汲む(þáim-/þeultául-)や人に物を与える(méir-)とは別の行為として明確に区別される。毎食の動作として使用頻度が高く、椀に水を注ぐ、茶碗に茶を注ぐ、濁り酒を注ぐ、乳を子どもに注ぐなどに使う。注ぐ量は「一杯」(manó)で表し、椀を一度に傾けた分に相当する。改まった場で目上の人に注ぐときは尊敬の aubúl-(au- + vúl- → aubúl-)を、自分の行為を低めて言うときは謙譲の duvúl-(du- + vúl-)を使う。縁の市のくだけた取引言葉では、格語尾が落ちた vúl fáron, ende.「荷を注げ、頼む」のような形で現れる。
他動詞。目的語は対格(注ぐ液体)、受け手の器は与格または前置詞句。3人称単数は主語の性で -a(軽)/-o(重)を変える(vúla「(軽いものが)注ぐ」/vúlo「(重いものが)注ぐ」)。
新語根。流質が器から別の器へ連続的に流れる動作を表す。流音と鼻音に富む高原語の響きに合わせて、語末を流音 l で終えた。
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